NOVEL 11, BOOK 18 - ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン

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制作 : 村上 春樹 
  • 中央公論新社 (2015年4月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047121

NOVEL 11, BOOK 18 - ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーンの感想・レビュー・書評

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  • 夢中になって読んでしまった。
    奇妙な小説であることは確かだが、
    なんと言えばよいのか、
    訳者あとがきで村上春樹さんが「コンサバな衣をまとったポストモダン」とおっしゃっているが、
    うまいこと言うな、さすがだな村上さん。
    こんなにおもしろいのに、
    この作者の著作は日本にはまだ一冊も紹介されていない、
    この作品が初めての日本語訳。
    ノルウェイ語からの日本語翻訳者ってそうはいないだろうな。
    今回英語からの重訳に二の足を踏んでいた村上さんに思い切ってもらえたおかげで、
    本書と出会えたことに感謝。
    続編もあるらしいが、英訳すら出ていないらしい。
    日本語訳はいつ読めるのだろう。
    待ち遠しい。

  • 章立てがなく、1冊切れ目なくつづくお話。

    なんとか読み終えたけど、ねじれながら「Life goes on」な話がとりとめなくつながっていく感じ。

    転帰も意外性は少なかったかも。

  • 初めて読むノルウェー人作家の作品であり、村上春樹による翻訳。

    前評判通り、読み終えた今感じるのはこれが非常に不思議な読後感を与えてくれるということである。その要因の一つは極めて心理描写の少ない叙述スタイルも相まって、登場人物のそれぞれが本心で何を考えているのかが全く分からず、かつそれが登場人物同士間でもそうである、ということである。主人公の50歳の男を中心として、その愛人、前妻との間の大学生になる息子、友人の医者が登場するが、そのそれぞれが固有の世界で生きており、同じ時間・空間を過ごしているはずなのにガラス板1枚を隔てたているかの如く、そこにはお互いの理解を拒む何かが存在している。そうした薄気味悪さにも関わらず、ここでの登場人物はそれを自明のことのように見なして生きていること、そこにこの小説の面白さがある。

  • ストレンジな小説。よくある不倫、離婚、不倫相手との結婚、その結婚した不倫相手の不倫、離婚、奇妙な共犯者(ヤク中医者)との出会い(ここらへんがファンタジーで、「現実との微妙なズレ」の一つの要因だろう)、元元妻との間の息子との共同生活(ここが一番面白い。ビョーンの目を通した、洞察した彼の息子の描写が)、共犯者と示し合わせた通り、下半身不随者のふりをした孤独な生活を送ろうとするところで終わる。奇妙なズレの感覚が、非常に心地よい。

  • 今年も話題になった村上春樹の訳

    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます。
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50108165&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 大まかに三部構成になってて序盤の第一部がなかなか取っつきにくくて苦戦したけど二部以降はだいぶ読み進めやすかった。続編が出たらやっぱり義務感から読んでしまいそう。

  • [どこまでも、どこまでも一人ぼっちで]妻子を捨ててラッメルスに対する破滅的な愛に身を投じたハンセン。そんな彼も、ラッメルスの老いとともに、彼女に対してかつて抱いていた感情が色褪せてしまったことを(身勝手ながらに)知る。これ以上の同棲は難しいと見込んだハンセンは彼女と別れ、人生を不思議な方向に導くある決断を下すのであるが......。著者は、本作でノルウェー文芸批評家賞を受賞したダーグ・ソールスター。訳者は、重訳でも良いからぜひとも本作を翻訳することを希望したという村上春樹。


    上手く形容する言葉が見つからないのですが、本作が醸し出すささくれ立った感覚がたまりませんでした。どこまでも交わらないハンセンと他者の関係を、どこまでも無機質的に描いていくソールスターの筆は、読む者までをも少し遠ざけてしまうかのようなツンとした張りがありました。


    ストーリーの展開もいくらかひねりが効いたものになっています。特にハンセンが下す決断とその決断がもたらすあるラストの展開にはぞくぞくとしたものを覚えました。評することがここまで難しい作品も久々なんですが、村上春樹の翻訳と相まってぜひとも一読をオススメしたい一冊です。

    〜彼を呑み込んだのは、ツーリー・ラッメルスに対する愛というよりはむしろ、冒険をしなくてはという強迫観念だった。その呑み込まれ方はあまりに強烈で、ほとんど息もつけないほどだった。それこそがまさに彼を魅了したものだった。この世で最も素晴らしい幸福とは短い幸福であるということが、ビョーン・ハンセンには心の底でわかっていた。〜

    ノルウェーの現代小説って初めて読んだかも☆5つ

  • なんとも不思議な小説。アヴァンギャルドでありながらもオーソドックスなというか。

    非常に音楽的な小説だと思う。

  • 妻子をあっさり捨てて愛人と暮らした男が14年後に今度はその愛人にも飽きて捨て、その上再会した息子にも否定的な視線を注いで最後は下半身不随を演じるってわけのわかるようなわからん話。個人的には不愉快な主人公だし、こういう人間はいわゆる幸せにはなれなくて当然、と思いながら読んだんだけど、まあ先がどんな展開なのか読めなくてそれなりに楽しめた。

  • 興味はあったけれど、どんな本かわからなかったので図書館に購入してもらい、一番に貸してもらった。
    すごくおもしろかった。
    なにがおもしろいのかは言えないのだけれど、
    中心となるテーマがあるわけではないし、
    なにか謎でずっと引張られていくわけでもないし(謎はあることにはあるが)
    でも、おもしろかった。
    なんだろう。
    52歳の男性が主役だけれど、そういうことって、そういう思いになることってきっとあるだろうなと(ノルウエーの田舎街の話だけれど)思わされた。パートナーの女性に関しても、14歳から会っていなかった、大学生になった息子と暮らすことに関しても、「冒険?」に関しても。
    もちろん、村上春樹の訳もよかった。
    こういう、考える人間が好きなのかもしれない。

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NOVEL 11, BOOK 18 - ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーンの作品紹介

この世で最も素晴らしい幸福とは短い幸福であるということが、ビョーン・ハンセンには心の底でわかっていた。ノルウェイ文学界の最も刺激的な作家ソールスター。巧妙なストーリーテリング、型破りな展開、オリジナリティ際だつその小説世界を村上春樹が初めて日本に紹介する-

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