消滅 - VANISHING POINT

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著者 : 恩田陸
  • 中央公論新社 (2015年9月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (523ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047640

消滅 - VANISHING POINTの感想・レビュー・書評

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  • 恩田さんの厚~い一冊。

    いつもならその厚さにワクワクなんですが、
    ちょっと体調不良の時に読んだので残念です。

    状況は国家レベルの緊迫状態…
    のはずなのにどこかほんわかした空気。

    魅力的な登場人物がいっぱいでした。
    特に印象的なのは、キャスリンとワンちゃん♪
    あ、人じゃないけど(笑)

    もしも自分の目の前の人間(だと思っていた人)が、
    キャスリンだったら…
    怖いけど、会ってみたい気もする。
    ”ハッピーアイスクリーム”が懐かしかったです。

    そして突然どこからか現れた、やけに人懐っこいワンちゃん。
    捕まえようと必死な人間相手に、
    キラッキラな瞳で「遊んでくれるの~?」と大はしゃぎ。
    とにかく賢くて可愛い!

    最後までテロリストが誰なのかよりも、
    ワンちゃんが何者なのかが気になって仕方なかったです。

  • 新しい恩田らしさ!ここ最近のオチの弱さしか際立たない作風から、少し初期のようなものに戻ったか、汲み取ってさらに進化したか、のような。「十二人の怒れる男たち」を思い出すような、密室で複数人の思考と会話で成り立つ物語。
    一時期の舞台脚本や演劇ものを書いていた時の作風から進化して、かつ初期の不思議な空気感も含ませていて、どことも似つかない新しいかたち、でも確かに恩田さんだ!と思わせられるこの感じ(オチの弱さも含め)とても新しい!全作追ってるファンとしてただ嬉しい。「国際空港はどこの国でもない」という舞台設定、みんなが怪しく見えるキャラ設定、キャスリンという異物の投入、日本を覆い隠すほどの台風&通信テロという非日常感の演出、人間の心情の移り変わりが恩田さんの醍醐味だと思ってるので楽しかった!オチの弱さもそこまでズッコケずありがたい。非日常から一気に日常に戻すのに、あのアイテム選びはさぞ有効だったんだろうと思う。抱いてた闇が、実は自分たちが勝手に作り出していた、ということに気づく終わりかた。国家という概念的なものの書き表し方も面白い。

  • 面白かったー。
    ラストは拍子抜けな感じではあったけど、恩田陸の作品なら腹も立たないし納得。
    テロリストと疑われ別室へと連れていかれた人々の心の葛藤や気持ちの移り変わりが面白かった。
    一年に恩田陸の新刊が3冊も読めるなんて幸せー。

  • 恩田陸のシチュエーションサスペンスコメディ?
    異常な状況で様々な人を集めたならどうなるかっていう。
    恐る恐る相手を見ながら打ち解けていく感じがいかにも日本人っぽいなと思った。
    日本人以外の『異物』がサスペンスとしてのアクセントになってるのかな。
    テーマが『コミュニケーションの障害』だったら、『消滅』の意味がわかるラストはなんか納得。

    鳥の巣頭の青年は渡部豪太さんの姿が思い浮かんで仕方なかった。

  • うん、面白かった。
    後味が微妙な感じがしないでもないけど。
    ちょっと「ドミノ」に似てるかなぁなんて
    考えながら読んでた。
    いや、「ドミノ」とは全然違うけど。

    わたしが好きな恩田陸作品って感じかな。
    群像であって、なんというか
    思考が加速してく感じ。
    次から次へと展開してく感じ。
    話が展開していくんじゃなくて
    登場人物たちの思考が変化したり
    加速して、世界が広がってく感じがたまらん。

    キャスリンのキャラが絶妙だったなぁ。
    言葉のチョイスというか・・・

    恩田さんの思考の飛躍がいいんだよねぇ。

  • 久々にちゃんと話がしまって終わったw
    思わせぶりなこともなく、読者に任せる感じでもなく。

    私は、登場人物一人一人の心情を追ったり、会話が長く続いたりで紡ぐ長編こそ、恩田陸という気がするので、満足。

    唯一心残りなのは、『キャスリンの中の人』がわからなかったこと。
    「キャスリンは誰と繋がってるんだ?」的な展開をしといて、そりゃないよ、といった感じ。
    知りたかったなぁ。

  • 限られた場面設定で舞台劇向きの内容、なのに結構な長編です。
    結末がどうなるのか?消滅とは何なのか?、最後まで読まないと分からない。こんなに引っ張って期待度をあげたのだから、もう少しどんでん返しが欲しかったかな?との印象も持ちました。
    登場人物同士のやりとりは丁寧に描写されて、とても読みやすかったです。

  • 空港を舞台にしたサスペンス。閉鎖空間で隔離された数人の怪しげな人間と、とんでもなく高性能のロボット。そしてその中に潜む正体不明のテロリストを、タイムリミットまでに暴かなくてはならない……とスリルあふれる要素ばかりのような気がするのに。なぜかほどよく気の抜けたユーモラスな語り口でまったりと読めてしまいます。
    数々の疑念と仮説で思考がほどよくぐるぐる撹拌される感じなのも心地よい読み心地の一環なのだけれど。気が抜ける一番の原因はキャスリンのキャラですね(笑)。このプログラム、本当にすごすぎますよ。

  • よく知った場所が舞台だったので、頭の中に情景が妙にリアルに浮かぶ話だった。
    羽田空港(とは本文に書いてないが舞台は明らか)の国際線ターミナルの到着CIQエリアは、カビ臭さと、日本人以外の臭いと、空気が滞留している重さと、この建物特有のエアコンの設定温度の高さが相まって、あの綺麗な建物の中でも圧倒的に異質で、なんとも湿度の高い、気持ちの悪い空間。
    まさにこの作品の不気味で気持ちの悪い、人間同士の思惑が行き交う混沌とした雰囲気にぴったり。
    羽田空港のあのエリアは好きではないが、やっぱりぞわぞわとする湿っぽい恩田作品が大好きだ。
    キャスリンの存在も時折癒しであり、好奇でありるものの、言い知れない恐怖と不気味さを醸し出してくれていて、彼女の登場、彼女の一挙手一投足が気になってページをめくる手を止められなかった。(その割に読むのに時間が掛かったのは持ち歩けなかったから笑)オチは相変わらずだけどそれも含めて恩田作品。

    大きいものだしここでの評価もわかれているから図書館で借りるか悩んだが、大好きな恩田作品、購入してよかった。

  • 今年は恩田さん新刊、3冊も出て幸せ。

    テロリストの容疑をかけられ空港に足止めをくらった11人と一匹。
    なにか目に見えてすごい事件が起こる、というわけではないのだけど、恩田さん作品でよくある登場人物が考え込む描写が好きなので、そんな描写が多くて満足。

    いつも通り最後は、足早に駆け抜けた感じだったけどまぁいいか...と許せるから不思議。

    キャスリンは見てみたいけど、やっぱり怖いだろうな。
    想像して一瞬、本当に怖くなったし。

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消滅 - VANISHING POINTの作品紹介

202X年9月30日の午後。日本の某空港に各国からの便が到着した。超巨大台風の接近のため離着陸は混乱、さらには通信障害が発生。そして入国審査で止められた11人(+1匹)が、「別室」に連行される。この中に、「消滅」というコードネームのテロを起こす人物がいるというのだ。世間から孤絶した空港内で、緊迫の「テロリスト探し」が始まる!読売新聞好評連載小説、ついに単行本化。

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