マカン・マラン - 二十三時の夜食カフェ

著者 :
  • 中央公論新社
4.20
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本棚登録 : 14383
感想 : 987
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047886

感想・レビュー・書評

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  • シャールの温かくて、でも核心をとらえた言葉にささくれた心が宥められたようです。

    味はもちろん、からだにも美味しいご飯は凝り固まった心もほどいていきます。


    どの話も好きでしたが、世界で一番嬢王なサラダが私の好みでした。

    どんなにいろいろなものが足りなくたって、誰もが自分の人生の女王様なのよ。
    メインになれなくてもいい。
    空っぽだからこそ埋めていくことができる。

    はっとさせられました。


    All people can't be free from everything in the world.
    Everyone has some kind of strain to live.
    Delicious food and kind words would hold you over.

  • 人物の深みも良い。お気に入りの1冊に追加!
    この本と引き合わせてくれたブクログに感謝です。

  • 装丁と帯に惹かれて読了しました。
    どんなに辛くても苦しくても、一日の終わりに
    温かいご飯を食べてゆっくり過ごす。
    当たり前のようで当たり前じゃない。
    悲しいことも受け入れられなくてもいい、
    振り返った時に、こんなこともあったなって思える日が
    来たら、前に進めている証拠だなと。

    シャールさんの暖かい言葉が、胸に刺さって刺さって。
    最後の章は涙無くしては読めませんでした。
    読み終わった後に、本当に皆に読んで欲しいと
    心から思えた作品です。

  • 「優しい気持ちになる」とのレビューに惹かれて、手に取りました。

    私も「マカンマラン」へおいしい夜食を食べに行きたいなー。そして、シャールさんに癒されたい。
    シリーズ化されているようなので、ぜひ続きも読んでみたい。読後、ほんわかした優しい気持ちになりました。

  • 自分なりの道を自分のペースで無理なく丁寧に生きていけば良いんだと語りかけてくれるような本でした。お料理にこだわりたくなってしまう気にさせられました。

  • 図書館で借りました。「あら、あたしじゃなくたって、大変よ。先生も、あなたも、他の皆もね。」シャールさん。わたしも貴女に出逢えて良かった。【暗い夜を乗り越えて、新しい年がきっとくる。】年末にこのシリーズを読みはじめた自分に感謝したい気持ち。美味しくて温かくて陽だまりのような物語。素敵すぎた。

  • 私もマカン・マランに出会えたらいいのにな。

    時間が経つほどに後味がよくなって、また手に取りたくなる。リピート決定。

  • 前からきになっていてやっと読めました。

    こんな隠れ家のカフェがあったら行きたくなりますね。

    個人的にはシャールと同級生の先生の掛け合いが面白かったです。

  • 人生に行き詰まり、悩み、疲れた人たちがひょんなことから出会う、夜食の店「マカン・マラン」
    ドラァグクイーンのシャールの出す料理は、食べる人それぞれにピッタリ合った優しい料理。
    料理をキーに人生をやり直すという話は多いが、本作はさらに性的マイノリティーのドラァグクイーンが作る料理ということで、さらに話に奥行きが生まれている。
    日の当たる道は歩けないけど、それでも自分に正直に真っ当に生きている人の、至極の言葉が満載だ。
    それにしても描かれた優しい料理を本当に食べてみたいと思う。

  • 深夜二十三時。
    一日の終わりは心静かにくつろいで過ごしたい。

    夜な夜な常連客の集まる深夜営業の夜食カフェ「マカン・マラン」。
    深夜に食べても胃もたれしない身体に優しい料理と、心身ともにリラックスできる食後のお茶が楽しめる、とっておきの大人の隠れ家。
    路地裏にありなかなか見つからないその店に、無事辿りつければ縁がある。
    中庭のハナミズキを目指して私も探しに行きたい。

    店主シャールの作る温かい料理とお客の体調に合わせて淹れるお茶は読んでいるだけで気持ちが満たされる。
    そしてお客の話に静かに耳を傾け、そっと寄り添い「大丈夫よ」と優しく言ってくれる。

    「足りなければ、満たせばいい。空っぽならば、埋めればいい」…泣ける…。

    シャールさん、私にも温かいシナモンジンジャーティーをください!
    そしてそして、願いを込めた温かいスープを飲めばきっと…!
    気になる続編も早く読まなきゃ!

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著者プロフィール

1966年、東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。17年、『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出、第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞。他の著書に「マカン・マラン」シリーズ、「キネマトグラフィカ」シリーズ、『風の向こうへ駆け抜けろ』『蒼のファンファーレ』『鐘を鳴らす子供たち』『お誕生会クロニクル』『最高のアフタヌーンティーの作り方』『星影さやかに』などがある。

「2021年 『山亭ミアキス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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