谷崎万華鏡 - 谷崎潤一郎マンガアンソロジー

  • 中央公論新社
3.43
  • (6)
  • (15)
  • (18)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 315
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049026

作品紹介・あらすじ

谷崎潤一郎歿後50周年・生誕130周年を記念して、現代人気作家11名が谷崎作品と奇跡のコラボレーション!

榎本俊二「青塚氏の話」
今日マチ子「痴人の愛」
久世番子「谷崎ガールズ」
近藤聡乃「夢の浮橋」
しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」
高野文子「陰翳礼讃」
中村明日美子「続続羅洞先生」
西村ツチカ「猿が人間になった話」
古屋兎丸「少年」
山田参助「飈風」
山口晃「台所太平記」

この一冊で、文豪・谷崎の小説、随筆、人生が味わえる豪華絢爛な競演企画。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 111108さんの文庫版で気になって、こちらは単行本版の古本を手に入れた。
    谷崎作品を漫画で紹介するというかなり挑戦的な企画。読了済の作品はなるほど、こう表現するのかと感心したり、まだ読んでない作品は予習になって興味がわいた。
    谷崎作品の官能的な世界観に忠実に尊敬を込めてどう再現するか個別性も含めて濃密な内容。どの作品の女性も魅力的。高野文子さんの「陰翳礼讃」は特に好き。
    「人間が猿になった話」「夢の浮橋」「台所太平記」は読みたい本リストに挙げた。
    友達に貸して感想聴きたいけど相手迷っちゃうね。

    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、コメントありがとうございます!
      ご紹介くださってありがとうございました!谷崎作品が気になるという感じにはまってしまってま...
      111108さん、コメントありがとうございます!
      ご紹介くださってありがとうございました!谷崎作品が気になるという感じにはまってしまってます。今、『台所太平記』読み終わって近いうちレビューします♪
      『少年』は読了済で、変態度高め漫画でうわってなりました。『痴人の愛』実はすごーく気になってます。親友がナオミという名前なのでドキドキするかも。『青塚氏の話』は図書館になくて、どこの作品集に収められてるのかなという感じ。あの、病的変態世界観、文章でどう表現しているのか興味あります。漫画にはなってませんが、『谷崎潤一郎=渡辺千萬子往復書簡』という作品も興味あります。どんだけ女性が好きなんだいって思います。
      なるほど、少し谷崎作品に興味を持っている方へ入門編としてお渡しするのはありですね!
      2023/04/07
    • 111108さん
      ☆ベルガモット☆さん、お返事ありがとうございます。
      『痴人の愛』はベルガモットさんには変態度高めで好みではないかもですが、機会あれば読んでぜ...
      ☆ベルガモット☆さん、お返事ありがとうございます。
      『痴人の愛』はベルガモットさんには変態度高めで好みではないかもですが、機会あれば読んでぜひ感想聞かせてほしいです!
      2023/04/08
    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、こちらにもコメントありがとうございます!
      谷崎的変態、実は好きになりつつあるので、こっそり読んでいるかもしれません♡
      111108さん、こちらにもコメントありがとうございます!
      谷崎的変態、実は好きになりつつあるので、こっそり読んでいるかもしれません♡
      2023/04/08
  • 先日、近藤聡乃さんのコミックエッセイを読んだ時に、この作品の事が描かれてて、そういえば読みたいと思っていたんだと思い出し、即購入。

    山口晃さんと今日マチ子さんと高野文子さんしか知ってる方がいなかったし、彼らのがとても好きでした。
    もちろん近藤さんのも。

    とにかく濃い。濃くて夢に出てきそう。
    谷崎さんの作品は実はまだまだ読んでない作品も多いので、いつかチャレンジしなきゃと思いました。

  • 谷崎潤一郎の作品を漫画にしたアンソロジー。
    変態。
    仕えてくれた女中たちを描いた台所太平記が面白そう。

  • 谷崎潤一郎の本は新潮文庫を中心に摘まみ食い程度で、中公文庫を集めて集中する準備をしている段階。
    原作を読んだのは半分くらいか。
    漫画家のほうはほぼ全員読んだことのある人たち。

    久世番子「谷崎ガールズ」△イントロダクション。
    古屋兎丸「少年」○うさまるせんせーにぴったり。
    西村ツチカ「猿が人間になった話」○むしろ谷崎っぽくなく西村ツチカになっている。
    近藤聡乃「夢の浮橋」☆凄まじい。美しい。
    山田参助「飈風」○わりと凡庸。この漫画家の髭の描き方はいいな。
    今日マチ子「痴人の愛」△翻案というには原作の筋そのままで、むしろ翻案の悪い例かと。
    中村明日美子「続続羅洞先生」○まずまず。
    榎本俊二「青塚氏の話」△怪しさに欠ける。
    高野文子「陰翳礼讃」○さすが高野文子。
    しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」×絵が苦手だからもう仕方ない。
    久世番子「谷崎ガールズ」
    古屋兎丸「少年」
    西村ツチカ「猿が人間になった話」
    近藤聡乃「夢の浮橋」
    山田参助「飈風」
    今日マチ子「痴人の愛」
    中村明日美子「続続羅洞先生」
    榎本俊二「青塚氏の話」
    高野文子「陰翳礼讃」
    しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」
    山口晃「台所太平記」○想像するに原作に忠実。なのに絵の良さがいい味を出している。もっと漫画に進出してほしい。

  • 谷崎生誕歿後50年ということで、谷崎作品をさまざまな作家が漫画化。中村明日美子、今日マチ子、高野文子、山口晃と錚々たる顔ぶれ。とはいえ、まあまあ面白くないこともないこともないこともないかな、というくらい。
    全体的に、耽美だの変態だのという谷崎のイメージ・文脈に沿った作品と作家のチョイスになってる。個人的には、谷崎はものすごく常識的でものすごくできのいい通俗小説家以外のなにものでもないと思っているので、こういう文脈はまたか、という印象しかない。
    その点、山口晃と高野文子はそういう型からから自由でよかった。特に山口晃の作品は、ただひたすら女中の思い出話というエロとも耽美とも無縁な内容で、それがかえって良かった。

  • 本屋さんの平台で発見。あ、番子さんだ! おお、高野文子さんも描いてる。なんと山口画伯まで! これは買わねばと、レジにダッシュ。わーいわーいと持ち帰ってよく見たらば、古屋兎丸や山田参助の名もある。こ、これはいったいどういうラインナップなのか。帯の惹句には「奇跡のメンバーで描く」とあるが、まあこんな名前が並ぶことは二度とあるまいよ。

    予想通りの濃ゆーい内容で、はい、もうお腹いっぱいです。私の好みとしては、原作をアレンジしたものより、高野文子・山口晃両氏の、谷崎の文章を生かしたものの方が良かった。

    このところ、かつてのように「格調高い文豪」という面ばかりでなく、変態作家(いや、けなしてませんよ)としての谷崎が普通に語られるようになって、これはいいことではなかろうか。

  • 谷崎歿後50周年&生誕130周年記念の企画ものコミックアンソロジー
    https://www.chuko.co.jp/special/tanizaki_mangekyo/

    わりとマニアックな漫画家チョイスでしたが、そういうのも含めて谷崎っぽさが出ていてなかなか面白かったです。わりと原作に忠実なものもあれば、全く独自のアレンジがされているものもあり、趣向はさまざま。作品のチョイスも、いかにも谷崎的な変態エロものばかりではなく、台所太平記などほのぼの作品もあり。原作未読のものも既読のものも楽しめました。

    個人的なお気に入りは古屋兎丸「少年」(作品チョイスと本人の画風のマッチングがピカイチ)、近藤聡乃「夢の浮橋」は幻想的なアレンジで素晴らしい。しりあがり寿「瘋癲老人日記」はヘミングウェイの「老人と海」とのリミックスという大胆さですが、なぜか私の印象はタルコフスキーの「惑星ソラリス」でした。

    久世番子「谷崎ガールズ」
    古屋兎丸「少年」
    西村ツチカ「人間が猿になった話」
    近藤聡乃「夢の浮橋」
    榎本俊二「青塚氏の話」
    今日マチ子「痴人の愛」
    中村明日美子「続続蘿洞先生」
    山田参助「飇風」
    高野文子「陰翳礼讃」
    しりあがり寿「瘋癲老人日記」
    山口晃「台所太平記」

  • すきな漫画家さんがいたので購入しました。
    知ってる谷崎作品は少なかったですがきになるものがあったので買ってみようと思います。

  • 久世番子「谷崎ガールズ」 今日マチ子「痴人の愛」 高野文子「陰翳礼讃」のみ読了。谷崎ガールスは、何作品かの谷崎の登場人物の女性を、谷崎好みにサービスするのも大変なんだから、とくくり、痴人の愛は現代のアイドルとファンに翻案、陰翳礼讃は、絵巻のような感触。

  • P134コラムに、谷崎が映画(活動写真)製作に熱心で4本の映画を製作したとある(現存しないそうだ。惜しい)。そのうちの「アマチュア倶楽部」を観た映画評論家の淀川長治は「日本映画初めての芸術作品」と激賞しているそうだ。

全32件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一九六八年神奈川県生まれ。九〇年に『GOLDEN LUCKY』でデビュー。不条理と哲学的問いが横溢する独特のギャグ世界を構築。著書に『えの素』『ムーたち』『ジロバッグ』、コミックエッセイ『榎本俊二のカリスマ育児』『思ってたよりフツーですね』などがある。

「2021年 『谷崎マンガ 変態アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榎本俊二の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×