整理学: 忙しさからの解放 (中公新書 13)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121000132

感想・レビュー・書評

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  • 1963年の本。つまり60年前に情報を整理する人たちがこういう事を考えたり実践していたのね、ということを知ることができる反面、この5-10年のクラウドや色々なアプリを使った外部記憶インフラによって我々のアタマの使い方が60年前とはだいぶ変わっていることを実感する。


    終盤の「秩序とは熱力学の第二原則を人為的に撹乱すること」という記述は普遍的で印象に残った。

  • 昨今流行の「整理・収納」の整理かと思いきや,少しはずれているような気もする。というよりこちらの方が今の時代を先取りした「整理学」なのだが。
    今ではその内容も陳腐化してしまってはいるが,この世で遣り取りされる様々なことは全て整理というものによってなされている,という考え方は実に面白い。

  • 50年近くも前に出版されているところに面白味を感じて手に取った一冊。
    これがなかなか名言がありました。
    「おしゃべりがとまらない病=一般的過剰活動」の例をひき、現代人とどれぐらい差があるだろう?との問いから始まるわけですが、普通にマルチタスクで仕事して、遊びのことも考えて、家族や家庭matterを処理して、その間に、人ともしゃべるけど、人がいないときはバンバンツイートする・・・人って、もしかして病気?
    みたいに興味を引き付けられます。
    その後も、「秘書というと『社長と女秘書』的な、いいかげんな好奇心のイメージでみられることが多いが、それはまったくのインチキなるイメージであって、本来的に、秘書は、高級な事務処理専門職、とりわけ情報処理専門職なのだ」とか、今でも相槌打ちたくなるようなポイントが!

    情報社会、「似ているもの」を見つけてきて、分類して、命名して、記録していく、という「整理力」は必須、と改めて反省しました。(ブックコンシェルジュという仕事も「整理学」のひとつだなぁと、個人的には灌漑ひとしお)

著者プロフィール

加藤秀俊(かとう・ひでとし) 1930年東京生まれ。社会学博士。一橋大学(旧制)卒業。京都大学人文科学研究所助手、同教育学部助教授、学習院大学教授、放送大学教授、国立メディア開発センター所長、日本育英会会長などを歴任。現在、中部大学学術顧問、世界科学芸術アカデミー会員。 著書に、『加藤秀俊著作集』全12巻、『メディアの発生』『メディアの展開』(中央公論新社)など多数。

「2016年 『加藤秀俊社会学選集 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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