- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121001252
作品紹介・あらすじ
参考文献: 192-194p
感想・レビュー・書評
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「新しい法学入門」と題してはいますが,入門レベルに留まらず,「法と社会」を凝縮された中に,慎重に選ばれた言葉で論じられており,大変,勉強になります。碧海先生は古くなってないですね。法哲学概論も長く品切れですが,再販してほしいです。
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法の成り立ちから、出版されたときまでを概観した好著。法の仕組みが分からないまま、三権それぞれの問題を論じたり、はたまた憲法とごっちゃに解釈している日本の状況からも、もっと読まれて良い本。
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入門書としてとても読みやすい。
文化の一部であり、個人間または権力と個人の間の争いを安定させる社会統制の一種でもある法が、どのような変遷を経て現在に至り、今後どのような課題が残されているのかを分かりやすく述べている。
法を社会工学として捉える考え方はとても納得感があった。 -
ありがちな法学入門の本とは全く異なる、まさに「新しい法学入門」。もっと早くこの本と出会いたかった!
各国の法学の特徴や法学史といった、法学を学ぶ上で知っておきたい事柄が広く押さえられている一冊。
ただそれにも増して個人的に嬉しかったのは、法学を「社会工学」と呼び、人類学や社会学、心理学、言語学などの諸分野と隣接した文化の一部とする著者の捉え方だった。
実定法の解釈が殆どを占める法律学習において、(歴史的にもそのきらいはあったようだが)法学徒はとかくタコツボ型の法律観に陥りやすい。
その中にあって臆することなく経験科学に目を向け、教養溢れるたとえや注釈を多用する著者の姿勢は、ともすれば内容以上に希望に満ち満ちたものに、私には思えた。
初学者だけでなく、条文に溺れて法学の奥深さを見失いかけている学部生にもお勧めしたい一冊。 -
新書で入門書のつもりで読んだら非常に難しかった。法律は文化の一部で共同社会をうまく成り立たせるために規定しているものだからとても大事だと思う。時代とともに考え方、やり方が変化するので法律も変えていかないといけないと思う。日本国憲法が70年も改正されないのはとても不思議だ。とりとめのないことを考えさせられる一冊だった。
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本書は、「法学」にかんする「入門書」を読むための入門書です。
新しい分野の勉強を始めようとする際に多くの人は、「入門書」や「概説書」といった初学者向けの本を手に取ることが多いのではないでしょうか。これから「法学」を勉強する人が同じことをすると、多くの場合文句を言いたくなります。
「初学者に優しくない」、「全然入門じゃない」etc. と。
「法学」という学問分野の性質も関係していますが、多くの「法学入門」や「〇〇法入門」といった「入門書」では、現在ある「法」の背景を説明してくれません。「法」が存在することがあたりまえの社会を前提として話が進みます。そのため初学者は、なぜ「法」があるのかを理解することなく勉強をはじめるため、「法」の仕組みを捉えきれないことが多いです。
しかし本書は、「法」と「文化」の関係にはじまり、「法」に想定さている機能といった様々な話題に触れることで、「法」全体がとらえやすくなっています。
漠然とした「法」ではなく明確な「法」のイメージを最初からつかむことで、より効果的な「法学」の勉強ができるのではないでしょうか。
これから「法学」の勉強を始めようとしているひとは、第1章だけでも読んでみてください。「法」のイメージを、なんとなくつかめると思います。
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碧海純一『法と社会:新しい法学入門』(中央公論新社、1967年)
所在:中央館2F 請求記号:081//C64//125
【https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN01767456?hit=15&caller=xc-search】 -
法とは何かを人類学、社会学など面白い切り口で説いている。
後半になるにつれて内容はやや高度になっていく印象。 -
法というものを言語による社会統合の技術の一種ととらえ、社会・言語・宗教・歴史・哲学等の社会科学の視点から分解・研究した一冊。法だけを学ぶのではなく、当時の社会情勢や人間について理解をした上で法を学ばないと真の理解はできないと再確認。
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法律を少し知りたいと思いで読んだが、自分には難しかった。専門用語も多数出てくるので、初心者向けではないかも。入門の本なのだが、途中わからなくなり、最後までそのままいってしまった。
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105円購入2011-12-22