日本の科学思想―その自立への模索 (中公新書 330)

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著者 : 辻哲夫
  • 中央公論新社 (1973年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121003300

日本の科学思想―その自立への模索 (中公新書 330)の感想・レビュー・書評

  • 1973年刊行。著者は東海大学工学部教授。◆日本において、何故、西欧と違って近代的科学技術が成立しなかったのか?。その萌芽は存在したか?、西欧と日本との科学技術に対する向き合い方の差異とは?。◇これらの疑問を解明すべく、近代以前の江戸時代の日本の儒学・医学・算術と、西欧のそれとを比較検討する書で、内容は興味を引く。というより個人的な関心にドンピシャである。◇さて江戸時代。真理追及精神の萌芽とも言える考えに到達はした。しかし、西欧のそれ、すなわち分析的・還元的態度とは異質なものであった。
    より具体的には自然をありのままに見る(西欧的な機械的自然観は不成立)感性・自然観が日本独特の追及精神とみるのだ。日本のかかる精神は、西田哲学にも反映し、模倣文化(ただし、江戸時代の技術水準で西欧近代技術を模倣するのは極めて困難で、高度の模倣能力が必要)にも直結との見解を提示する。◆もっとも日欧の自然観の差が生じた理由は書かれてはいない。そういう意味では、本書だけで疑問を完全に解消するまでには至らなかった。◆では、西欧と何が違うのか?。一神教(かつ聖書が存在・普及)。ギリシア哲学の系譜。
    中華帝国のごとき近隣の巨大先進帝国の不存在。文化的先進国たるイスラムとの侵入抗争。そして大学の存在などが想起される点。◆とはいうものの、日本においても追及精神の萌芽と実利主義の貫徹が生まれたという江戸時代の特徴分析には十分な説得力があった。

  • 中公新書ではレベルの高い部類に属すると思います。
    だけれども、岩波新書の初期刊行本の様に
    歯が立たない、と言うほどのものではありませんでした。

    その原因は哲学や思想が絡んでくるから。
    まあタイトルに思想、がついているから
    致し方ないといえばそうなんですけれどもね。

    だけれども科学・技術と言う言葉が
    日本で使われだしたのは思ったより
    最近だと言うことにはびっくりでした。
    てっきり昔から当たり前の様に
    使われていると思っていたので。

    そしてその言葉の意味合いにも
    思想、定義ともに変わっていくものがあったのにも
    驚きでした。
    昔はあくまでも科学は「実際に使われて意味を成すもの」
    だったのですね。

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