幼い子の文学 (中公新書 (563))

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著者 : 瀬田貞二
  • 中央公論新社 (1980年1月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121005632

幼い子の文学 (中公新書 (563))の感想・レビュー・書評

  • 170613読了。
    瀬田さんが晩年に日比谷図書館で「おはなし」したものを書籍化した一冊。
    内容がとってもすばらしくて、いいもの悪いものを明確に論じているのが本当に勉強になった。
    「行って帰る」話、私も創作するときはそんな内容ばかりだ!染み付いちゃってる!すごい!と思えるほどスタンダードな話で、それから動物が出てくる物語、シェローバー(シェルオーバー)の話はよい部分が詳しく解説されていて納得。
    瀬田さんが訳した抜粋も面白いし、最高だった。
    なぞなぞ、童謡についても今となっては有名なものがふわふわと記憶に漂うだけだったので、新しい知識と発見が嬉しくてたまらなかった。
    図書館で借りたのを急いで読んだけど、これは絶対買います。
    子どもができたら必ず読みたい本。

  • すごく面白かったです。
    全編、瀬田先生の「おはなし」の語り口調になっているので、講義をきいてるような感覚、そしてこんな先生に習いたいなという気持ちになりました。
    懐かしい物語が山ほど登場し、読み返したくなりました。
    マジックアンドミュージック。魅力的だと思います。

    個人的にはP186の「残酷さ」の部分が心に残りました。表現の規制が問題になっている時代。それでも、子どもの本を守るうえで失くしてはいけない描写だと感じました。

  • 「三びきのやぎのがらがらどん」「ナルニア国ものがたり」「指輪物語」・・・。訳書を挙げてみただけで、僕たちが受けた恩恵は計り知れないことがわかる。

    瀬田貞二。

    僕が心より尊敬する斎藤敦夫先生(主な著書「冒険者たち」)の、そのまた先生です。
    絵本、なぞなぞ、童謡、詩、物語・・・。先生が子どもを取り巻くべき「本当」の幼年文学について語った講演会の記録。ああこの場にいたかった。
    とっても易しく穏やかで、でも熱気に満ちていたであろう空気が伝わってきます。

    この本を読む時間、どれほどの発見と驚きと恍惚の震えに抱かれていたかを、僕はうまく言葉にできません。
    知ると言うこと、学ぶと言うこと、考えると言うこと、それらを欲する心をもつということが、子どもたち(それはつまり僕たちかつての子どもをも、だ)の人生をどれほど豊かにするのか。

    僕たちに瀬田貞二がいてよかった。

    てか、瀬田先生の本で1000円しないって、この本だけじゃね? そりゃ即買いでしょ。


    オマケ:斎藤敦夫の記した瀬田貞二の記録
    http://booklog.jp/users/gon623/archives/1/4907822022

  • 星いつつなのは、自分が児童文学に育まれた幸せに感謝して。

    瀬田せんせい!先生みたいな人が日本にいて、訳してくれた本を読めて私たちは幸せだった。
    there and back again、岩波少年文庫は心のふるさと。

  • 児童文学や詩に関して
    とても勉強になった。

    すぐに役立つ!って訳じゃないかもしれないけど、
    今の私の経験でも、『たしかにー』
    って思える部分がたくさんあるから、

    これからたくさん経験を積んで
    またこの本に触れたいと思う。

    そんな本でした。

  • 「ナルニア国ものがたり」や数々の児童文学の名訳でも知られる瀬田貞二氏。心底、文学を愛してやまず、子どもとその親に与える良き物語のあり方を、豊富な事例とともに、わかりやすく情熱的に伝えた大変素晴らしい著書です。読むたびに感動します。

  • なんだかしあわせな気分になれる本です。読み終わるのがもったいないほど。

  • ◆きっかけ
    Amazon2017/6/11

  • カタログ的紹介ではなく、もっと基本的な考え方などが語られる。今回から、「刷」と「版」の表示は奥付に従う。12版1991年。図書館本。 106

  • 題名通り、児童文学、特に幼年向けの作品について。
    話者自身、優れた児童文学作家・訳者なので、分析が丁寧。
    英文学が多く、イギリスの幼年向け児童文学の土壌の豊かさを感じる。
    講義を話者と別の方がまとめているので、おそらくご本人が一般向けに本にするなら書かなかったのではという強い調子の部分もあるが、それもまた興味深かった。

  • 児童文学の翻訳や評論にたずさわった著者の講演に基づいている本です。大塚英志の『ストーリーメーカー』(アスキー新書)で紹介されていたので、興味を持って手に取りました。

    大塚は、本書で論じられている内容の中で、童話が「行って帰る物語」の構造を持っているということに注目していましたが、そのほかにも、なぞなぞや言葉遊び、童唄のリズムなど、児童向けの文学作品にまつわるいくつかのテーマについて、分かりやすい語り口で論じられています。

  • ついつい物語だけが幼年文学かと思ってしまうなーと反省しながら、導入の童歌や詩についての話が特に面白く読めた。

  • 子どもへの愛の偉大な堆積。どこまで深いのだ。随所に何気無く容赦がないが、そこには厳然と規範を示しているから、納得せざるを得ない。文は人であり、気持ちであり、技術であることを、作品を通して、また、それらの論によって静かに確かに示している。著者の意図せざるところだとは思うが、私も瀬田先生のようになりたいと思った。斎藤さんのあとがきも味わい深い。

    ・親が子に歌う子守歌のようなものが、一番大切で、児童文学の第一歩、その基本。
    ・デ・ラ・メア Where is beauty? Gone, gone:
    ・童謡への七つの注文、批判。1.音数律に縛られている 2.抽象作用の嫌悪 3.センチメンタリティ 4.物語の歌がない 5.必ず自然に帰ってしまうこと 6.内的なリズムのなさ 7.主題が単純化されすぎ
    ・こういうものは子どもには読んでやれない、というのは、それは逆に 親や社会の衰弱。
    ・結晶構造のようなものを無くし、テレビを始めとしてあらゆるムード的なものがわあっときて、それでは百年経っても何もできるはずはない。アリソン・アトリーの作品から。

  • 読まにゃあかん。
    いろいろ知った後に、また読まにゃあかん。

  • さらっと読める。語り口もやさしく。

  • 『指輪物語』『ナルニア・・』なんかを翻訳した児童文学評論家による、図書館員向けの講義録。
    30年前の本なので、取り上げてある本は古いけど、題材が国内外の童謡やわらべ歌なのでもはや普遍。わらべ歌やなぞなぞのリズムが、小さい子にとっての文学の入り口であるとか絵本の構成の問題とか…人に勧められたんだけど、講義録なのでやさしい語り口で書かれておりわかりやすくて勉強になった~。

  • 愛情あふれる講義録。

    児童文学に対する愛情、美しいものにたいする愛情、こどもに対する愛情。
    それが一番の根底にあるから、これだけ説得力をもって迫ってくるのだと思う。

    単なる印象や、常識や道徳といったあいまいなものでなく、
    良いものを自分で分析した結果や、先達の分析や理論、そして具体的な作品を持ち出して
    訴えていて、研究者としての瀬田さんの側面も見える。

  •  童謡のところや詩のところは結構流し読みしてしまったけど、後半面白かった。『りすと野うさぎと灰色の小うさぎ』のところは夢中で読んじゃった。

  • 瀬田貞二さんの真髄が伝わります。翻訳だけでなく、日本の未来を考えて世代を育てようとしたこと、守ろうとしたこと・・・子どもたちに読み聞かせをする際に、読んでおきたい一冊です

  • 児童文学に携わる人は、ぜひ読んでください。

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