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この作品からのみんなの引用
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元来「文化」であった茶が「商品」になり、イギリスを中心に世界の日常の飲料となった時、飲茶から思想が抜け、美が消えた。
― 215ページ -
そうした頑固なまでに閉鎖的な中国市場の扉を開けさせるためには、いま一度軍事力の行使を必要とした。開け、ゴマ!
― 112ページ -
元来「文化」であった茶が「商品」になり、イギリスを中心に世界の日常の飲料となったとき、飲茶から思想が脱け、美が消えた。思想や美にかわって、健康と含有ビタミン量が重視され、資本主義的商品として、生産費と流通・販売の激しい競争にさらされることになった。こうして近代化は茶から思想や芸術を奪い、茶を物質におきかえたのである。そうすることによって、茶が国際性を持つことになった。
― 214ページ
みんなの感想・レビュー・書評
1980年刊行の本。
非常に面白かった。東洋の神秘の一つとして西洋に受け入れられたお茶が、いかに西洋において市民権を得たのか。経済活動の拡大に伴い文化財から重要な消費財に価値転換されるお茶。かつて憧憬の対象だった日本茶を阻む政界経済の壁と「世界のお茶文化」。
数百年の流れがよどみなく分かりやすく解説されてお茶好きの好奇心をくすぐる良書でした。
約200年前、交易品の中で茶は高級品であり、そして独自の紅茶文化を発展させたイギリスは交換品の銀の流出を防ぐため中国にアヘンを広めアヘン戦争になったのですか。むごい。紅茶のお供である砂糖も。奴隷貿易を制するものは、砂糖を制する。う~む。そしてインドでも茶は発見され、開国した日本は緑茶は英国紳士には適さないということで広まらなかった。そして男たちは立ち上がった。(プロジェクトX)面白かった。たまには急須でお茶を飲みますかな。
茶で世界を語った最初にして最高の本。茶業研究を始める人間は、角山榮を通らずして先に進むことはできない。膨大な領事館文書を駆使したその研究には、ただただ敬服するのみです。
ヨーロッパの茶の発見。茶は、シルクロードの交易品ではなかった。大航海時代、日本の銀を背景に発展したオランダが、ヨーロッパに最初に日本の緑茶を運んだ。東洋の神秘的文化としてヨーロッパ人の好奇心をくすぐった茶の湯とともに、茶は薬用としてヨーロッパに広まった。幕府の銀輸出停止によって凋落したオランダに代わったイギリスに、茶は深く浸透した。
「茶の世界史」というより、「経済史に見る茶」。プロローグに釣られて買ってしまったけれど、期待していた内容と全く違った。
期待してた内容
茶の原種分布や農作物としての栽培の歴史、農作物としての伝播について。植物煮出し汁?を飲む習慣の歴史。茶の精神とその成立過程についての解説…等々。
実際の内容
西洋の東洋に対する憧れの象徴、文化としての「茶」が、資本主義の商品としての「茶」になるまでの歴史。大航海時代から19世紀の帝国主義時代が主で、資料は貿易の記録と飲茶風俗を伝える雑誌などが中心。
これで題に「世界史」と銘打つのは大袈裟だと思う。
あと、間延びした構成で読みづらい。「本論の構成と目的」の様な説明があればよかったかも。
これは面白かった! 世界史の本として良かった。 「茶」がいったい歴史上どのように人々に関わって来たのか、 文明の中心が、東洋文化圏からヨーロッパ圏に 移り変わっていく様子がわかりやすく書かれている。 産業革命以後の西欧の非西欧文明圏に対する傍若無人さと 言ったらないのであるが、特に清をアヘン戦争に追い込み、 富をもぎ取っていった大英帝国のやりくちの汚さは、 改めて読んでもひ... 続きを読む »
茶がどのように生まれ、どのように伝播したか。
欧州中心だけどこれほど綿密に書かれたものは他に無い。
茶の歴史を探るうえで必読。
わび、さびに象徴される日本の精神文化としての緑茶と、砂糖、ミルクを入れる飲み方に象徴されるイギリスの物質文化志向を持つ紅茶。 広東語のcha(陸路)と福建後のtay(海路) 1609オランダの東インド会社が日本からヨーロッパに初めて茶を輸入した。 イギリスに於いて茶は、ジャーナリズム、文筆業、王立科学院を生んだコーヒハウスで一般に広まった。はじめは薬として飲まれていたが、やがて砂... 続きを読む »
○○の世界史シリーズを読み初めて、記念すべき第一作だったはずなんですが、、、これがなにげに強敵でした(汗 読んでも読んでも終わらない。新書なのに一か月近く読んでた気がします(汗 他のワインとかコーヒーに比べると情報量が多いせいかもしれません。正直疲れましたorz
2009/7/12(日) 読了
植民地時代の壮大な世界史。こんなにも植民地時代と重商主義と紅茶の成立が深く関係してるとは知らなかった。
2部構成。第一部では主にヨーロッパ、特にイギリスにおける紅茶の話、第二部では日本における緑茶の話。
西洋史を専攻している私としては、やはり第一部の方が興味深かった。
特に印象に残っているのは、「茶」という文化にヨーロッパが初めて触れたのが日本との関わりの中だということ。また次第にヨーロッパ世界に浸透していく「茶」の文化は、まず貴族社会にて広がる。淑女たちの間ではティーパーティーにおいて、音を立てて飲むのが招いてくれた者に対する礼儀だったらしい。日本の「静」の文化がヨーロッパでは通用しなかったのだろうか。
全体を通してどれも興味深い内容だった。だた、第二部における漢字と片仮名の文を読み取るのが困難であった。…自分の学力の問題のせいか。
緑茶と紅茶、東洋・西洋における「茶」の認識の違いを知ることが出来ます。
東洋では、茶道に代表されるような精神・文化として。西洋においては、飲料・嗜好品として。
「茶」を通して見る世界史の本とも取れました。
通勤時間の暇つぶしに購入。
コーヒーと違って、お茶って頭で飲む割合が多い気がします。
お酒に例えると、コーヒーがビールで、お茶がワイン。
うまくいえないけど、そんな感じ。

紅茶、緑茶、中国茶の歴史を記した本だが、当時の現地の背景もとても詳しく書かれている良本だった。
日本が開国した当時は、緑茶は貧乏人が飲むお茶として、アメリカやカナダに輸出されていたと聞いてびっく...





