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- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121006080
感想・レビュー・書評
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日本と西洋の中世史家4人が10の話題について話し合うという本。
西洋中世史を学ぶなら阿部謹也さんと樺山紘一さんの名前は必ず当たるだろうし、日本中世史も網野善彦さん、石井進さんの名前は著名であろう。
そんなビッグネームの対談なので、気にならないわけがなく、メルカリで購入。大学生の頃に読んだ気がしなくもないが99%忘れてしまっている。
上下巻に分かれており、上巻では「海 山 川」「職人」「馬」「都市」という4点について。
以下、私的に面白かった部分。
海 山 川・・・西洋では川が整備され、土地を区切る線として捉えられがちだが、日本では農民とは違う河原者が住むなど、魔的なイメージがある。
職人・・・西洋の職人絵は身分を描いたもので女性はいない。日本のそれは様々な芸能に通じた道々の者が描かれ、女性が描かれている。西洋はツンフト毎の守護聖人信仰があり、日本には聖徳太子信仰がある、
馬・・・鎧や鞍ができて騎馬戦闘が進化。ケンタウロスは人馬一体で戦う古代の理想?
蹉跌は10世紀頃に始まったが、日本は明治維新から。土壌が固い故に必要だった。
牛は水の補給が常に必要なので旅にはつかえない。
都市・・・都市の要件は日本も西洋も曖昧で議論中。集住形態、共同体意識、文書主義、、、
下巻に続く。詳細をみるコメント0件をすべて表示