犯罪心理学入門 (中公新書 (666))

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著者 : 福島章
  • 中央公論新社 (1982年10月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121006660

犯罪心理学入門 (中公新書 (666))の感想・レビュー・書評

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  • 数多くのケースを用いながら犯罪心理学とはどういう学問で、どういう経緯を経て成立したのか非常に丁寧に記載されています。
    かなり古い書物であるため、今読んでみるとデータが古い箇所等もございますが、基本的な部分を学ぶという点では問題ないかと思われます。
    丁寧に記載されているものの中には読み進めるのに苦労する部分もありました。しかし、入門書としてかなり手出ししやすい一冊ではないかなと思われます。

  • Ⅰ「二人の犯罪者」を読んでいる時点で、事例に出てくる犯罪者の思考や生い立ちを知るうちに精神的に疲れてきた。結果的に読み進めるのをやめてしまったがまた気が向いたら読もうと思う。

  • 各事件について丁寧に書かれているので、深く知ることができると思います。
    犯罪心理学とは無縁ですか、入門書として分かりやすく書かれていると思います。

  • 本書では犯罪を犯した人物がどうして犯罪を犯してしまったのか、また、その心理状況はどういったものであったのかが記述されている。
    犯罪の原因としては主に二つあると指摘している。一つは本人の素質である。といっても生まれながらということではなく、どういった家庭や地域、教育を受けて育ってきたのかということである。
    二つ目に環境である。これは犯行時に置かれていた経済的・家庭的・社会的な環境の要因と言う意味である。
    そして、二つの素質と環境が一致して犯罪が発生してしまうとしている。
    その中でも起こす犯罪の傾向や再犯率も素質と環境の割合によって異なる。

  • 学生時代に数度よんだ。
    心理学に興味を持つようになった端緒となる本

  • 犯罪心理学入門、は正に教科書的な構成となっている。一冊を読み終えると、長い旅路を終えたような気持ちになる。複数の分類が列挙されており、それに照合する複数の実例が細々と列挙されている。このあたり加賀乙彦の「死刑囚の記録」とは対照的である。死刑囚の記録では、著者の視点でかなり精緻に犯罪者像が描かれていたが(ときおり感情移入も見られた)、こちらでは簡単な概説にとどまっているという点で物足りなさは感じた。また著者の言いたいことが何かというとそれを読み取るのは少々難儀となっている。それはこれが教科書的な体裁をとっているからであろう。とはいえ、著者が言いたいところは、犯罪について考える際には、遺伝的要因、環境的要因、心理的要因、社会的要因などが複合的に考える必要があり(クレッチマー)、とはいえ、複合的であるがゆえに、簡単な構図というものはつくることは困難かつ危険であるといったところだろうか?


    また、個人的に犯罪者を考える場合には知能指数の高さというやつを考えなければならないのだという感想も抱いた。これはある種の差別となりうるが、実際にデータが知能指数の高さが犯罪を類発させうると実証している。知能指数が一定程度あり社会良識をやはり一定程度見につけているならば、損益を考えることによって犯罪を回避できるはずなのである。そして、もう一つが精神状態であろう。結局のところ、犯罪を犯すのは個人であるので、心理状態に全てを帰せられるとは思うのだ。ただその心理状態を掴むためには、遺伝環境社会文化などについても考えねばならないのだろう。著者は個と社会との二面的な捉え方を提案しているが、個人的には犯罪者の個に対してそれらを複合的に結びつけて理解すればいいのではないかと感じる。また、著者は責任能力について述べている。自分としては、仮に意志したものではなくとも、人間はその肉体に責任を負うべきだとは感じている。途中で、精神的なてんかん発作によって意識のないまま車を運転し、対向車と衝突して相手を殺してしまった人物が無罪となったのは、責任能力がないのだから当たり前だというような意味合いで書かれているように感じたのが、そこには猛烈に反発心を引き起こされた。それでは殺された人は天災によって殺されたということになるのだろうか?

    とはいえ、個人的に一番興をひかれたのは代理性とでも呼べる原理であろう。人間ならば誰しもが心に犯罪性を持っている。それを犯罪者を通して代理的に実行してもらうことで満たされるという心理作用は確かにあろう。人が殺される小説を平然と読み続けられる、あるいは、人が殺されなければミステリとして迫力にかけるなどといった感想を抱いてしまうのは正にその心理的作用と言えよう。誰しもがそれを認めたがらないだろうが、犯罪事件に心を悩ませながらも、ワイドショーを面白がって見てしまうあたりにその醜さとも呼べるものが集約されているように思う。また、厳格な家庭の子供が非行に走るのは、親たちが無意識的に抑圧しているシャドウを代替実現しているというあたりもかなり鋭くて反面で受け容れがたい理論でもある。人間は自分が思っている以上に鈍感でありながらも、しかし無意識的には自分が思っているよりもはるかに繊細であるのは誰しもが異論のないことであろう。要するに、自分は騙せても子供は騙せないということになってしまうのだろうか?心理学や精神医学では酒を飲むことによって発揮される性格は基本的には本来のものだと言われてしまう。酒を飲むことで粗暴になる人は生来的に粗暴な人なのである。妄想や幻覚に駆られる人は異常酩酊であるが、そうでなければ基本的には本来の性格と言える。そなわち酒癖の悪い人とは関わらない方がいいということになろう。まあ、酒癖悪い人はすごく嫌いなのだけれど。

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 4121006666 216p  1995・5・30 23版

  • なかなか興味深い。

    「日本人は家族とか親戚とか職場とか近所とか、親しく知り合った共同体の中では申し分のない紳士淑女として振舞うが、いったん知らない世界に出ると、旅の恥は書き捨てとばかり(中略)
    日本人一般の情性も、案外と狭い「拡大された自己中心性」にすぎないのではないかと思われるのである。」

    確かに、そういうことを感じるときあるねえ。
    想像力が足りないんだよ。結局。相手の気持ちを想像できない。

    精神病が、精神病質から起こる行動を押さえ込むことがある
    ということが書いてあってなかなか興味深かった。
    無意識から、自己破壊を抑制する信号が送られてくることもあるのか。
    これは、本能なのか、偶然なのか。どっちなんでしょう。

    意外だったのは、犯罪者のうち、パーソナリティ障害の割合が
    少なかったと言うこと。まあ、精神科医がみたわけじゃないから、
    きちっとしたデータと言えるかどうかは疑わしいけど、
    これが事実ならば、犯罪者の多くは、性格の偏りがない人間だと言うこと。
    軽犯罪は、情性薄弱等はあまり関係なく、
    知的障害≒想像力欠如の傾向にあるだけなのかもしれない。
    放火は23%、殺人は12.5%だから、重犯罪では高いけれど。

    思ったのだけれど、精神障害者で括ることって良くないと思う。
    統合失調症とパーソナリティ障害は明らかに区分すべきだと思う。
    統合失調症は病気だけど、パーソナリティ障害は病気じゃないし。

  •  犯罪心理学で有名な福島章さんの本。犯罪心理学とはどういうものか、という本。

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