社会科学入門―知的武装のすすめ (中公新書 (760))

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著者 : 猪口孝
  • 中央公論社 (1985年4月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121007605

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社会科学入門―知的武装のすすめ (中公新書 (760))の感想・レビュー・書評

  • 社会科学を実践するにあたっての心構え(社会に向き合う姿勢)を説いた本。古い本なので、若干の違和感を覚えないこともない。説明と解釈を明確に定義しようとするあたり、理解社会学を彷彿とさせる気もする。よくわかんない。
    ごく当たり前な心構えを問いているのだが、でも読んでいて知的好奇心を刺激される本。歴史や政治や経済や人間をこういう目で見られたらおもしろいね。それが自然にできるようになるととても贅沢だね。あー、いろんな文献読まなきゃ。

    各テーマごとに事例を挙げつつ「ここで、こういう視点で物事を見るんだ」という解説をしてくれるのだが、それが既に一本の小論文となっているのが(当たり前のことなのかもしれないけれど)凄い。なまなかな好奇心ではこうはいかないだろうな…ふむ。

  • 現・新潟大学学長、東京大学名誉教授で国際関係論の重鎮である猪口孝が半世紀前に著した「社会科学的思考」についての入門書。

    【構成】
    第1章 社会科学とは何か
    第2章 古典に親しむ
    第3章 歴史を知る
    第4章 科学的思考を身につける
    第5章 批判的精神を養う
    第6章 好奇心をもつ
    第7章 発想を豊かにする
    第8章 自分の眼でみる
    第9章 議論を好む
    第10章 作文を習慣づける
    第11章 情報処理のシステムを作る
    第12章 数字に強くなる
    第13章 外国語をものにする
    第14章 政治学案内
    第15章 経済学案内
    第16章 社会学案内
    結 語

    本書は第1章から第13章において、社会科学とはいかなる学問かということを、古典紹介、実証的な研究手法、科学的思考等々の要素を取り出して、かなり平易に解説していることから、おそらく大学の学部生を主たる読者層と想定して書かれていると思われる。

    現状の日本の大学においては法学部、経済学部といった社会科学系の学部に在籍したからといって、社会科学的な思考方法を身につけて卒業する人は少ないように見受けられる。とどのつまり、社会科学的思考に必要なのは、どの学部でどの授業を受けるなどとは関係無く、読書量と論理的思考に立脚した文章作成能力である。文章作成を通じて思考を整理することの重要性は、文章をほとんど書かなくなった現在の自分を省みれば、余計に痛感させられる。

    最後の3章は81冊に及ぶ文献案内であるが、それまでの初心者向けの解説とは異なり、著者が提示する各文献の要旨を理解するだけでも少し骨が折れる。

    初版が1985年であり四半世紀前の書ということになるが、一部の検索ツールの扱い方の箇所を除けば、今日においてもなお社会科学入門として通用する一冊ではないだろうか。

  • 政治学・経済学・社会学にまたがって、社会科学の全般に通じる勉強の仕方について語っている本です。

    社会科学全般を対象としているのでやむをえないのかもしれませんが、各章のタイトルは、「古典に親しむ」「歴史を知る」「科学的思考を身につける」など、一般的な心構えに近いもので、もう少し具体的な中身には立ち入ってほしかったように思います。ただ、アカデミックな社会科学の手法と、アクチュアルな問題の分析をつなげようとする志向は伺えるように思います。

    巻末には、政治学・経済学・社会学のそれぞれの文献案内がありますが、古典に偏りすぎのような印象があります。

  • 少々出てくる本は敷居が高め。
    だけれども、今という時代は
    情報がいっぱい出てくるので、
    知識がない、ということは結構致命的に
    なると思います。

    実は、あまり目新しい本ではなかったです。
    なぜならば、そのうちの一つの手法、
    すでにやっていますので。
    本当にこれは、役に立ちますよ。

  • 第4章〜第13章は、例が大まかすぎる気がしたが、社会科学をこれから本格的に学ぶための心構えにはいいと思う。
    文献案内は本の要旨を読むだけでも結構勉強になる。
    説明、解釈、批判の絶え間ない繰り返しで未来を見据えるということ。昔、友人に「You're a good social scientist.」と言われたのを忘れない様にしたい。

  • (1985年初版)
    ・ハウツー
    ・政治学、経済学、社会学(それぞれ哲学、歴史、理論)の読書案内

  • 最後の「社会学」「経済学」「政治学」の本の紹介がためになった。
    これらの古典をいくつか選んで読んでみたい。

  • 文字通り社会科学の入門書だけど、一般の人向けの入門書というよりは社会科学を志す人向けの入門書であることに注意。社会科学を研究する上で必要なこと、が主軸の「知的武装」。
    ただ、自然科学を志す人にも科学的手法を自然科学の外部から捉え直した見方を知っておくのは重要なのかもしれないと思った。
    内容としては、様々な事例を通して手法を知ることができ、結構面白かった。内容は少し古いものの、本文中で予測されている2,30年後の未来、即ち今の視点から、予測がそれなりに正しいことも確かめられるので、興味深かった。

  • 社会科学はきわめて人間的な知的活動であり、混沌の中に規則性、変化の中に継続性を見つけることによって社会の動きに自ら適応させようとする。
    いいかえると社会科学は社会現象を観察し、意味あるもの、法則的なものを見つけ取り出し、それを通じて先を見通すことを志向するものである。
    社会科学に批判精神は不可欠である。
    日常、目をひくもの、興味がそそられるものがあまりない人は知識を増やせない。世界が狭い。視野が狭い人は洞察も浅くなりがち。
    発想とはものを見る角度、ものを見るときに使う概念などをひっくるめたものである。発想なくして社会科学はありえない。
    社会科学は社会現象について語る学問である。
    社会科学では緻密な論理操作と細心の証拠収集の組み合わせで完璧な表現が生まれるというものではない。社会科学では議論すること、つまり真理に向かって限りなく進む過程で、あることを真理だと主張してその論理と根拠を提出することが基本になる。

  • 政治学や経済学を学び始めた人の導入には良いです。数理モデルの扱い方の注意点は参考になりました。

  • ブックオフで購入。

  • 教養とは何かを考えるにあたって。
    社会科学を学ぶ意味を身近に感じさせる
    ための章と、社会科学の学び方をレクチャー
    する章から構成。前者は素直に関心。
    看板の例とか面白かった。歴史の例は
    書きたかっただけでは...?と思ったり(笑)
    後者に関しては社会科学というか学ぶこと全般についても。
    本を読むとか好奇心を持つとか。どんな本がいいのか
    などの案内は参考にしよう。あとインター
    ネットに関する記述は時代を感じるという意味で興味深い。
    なんとなく雑多な印象で、もう少し構成を
    練ってもよかったのではないか。と思った。

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 社会科学を学ぶに当たっての「考え方」について。やや当たり前なところや、冗長な部分が気になる。

  •  学部生、特に1年生向けの社会科学の手引書。今こうやってみると、学部1年生くらいの時にこういう本をもっと読んでおけば良かったと思うのだけど、当時は既存のディシプリンよりも新領域や融合領域、地球市民社会論やグローバル社会論等々に興味が会ったので、「こんな古くさい本、読めない」とか思いそうだけど。人間、頭脳的に成長する事は保守的になり、柔軟性がなくなるものなんだなと思ってしまう、そんな悲しい現実をこの本を読んで自分を見つめ直し感じました。この本の内容とは関係ないけど。ちなみにトイレに置いている新書5月版ローテーションの一冊として読みました。

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