江藤新平―急進的改革者の悲劇 (中公新書)

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著者 : 毛利敏彦
  • 中央公論社 (1987年5月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121008404

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江藤新平―急進的改革者の悲劇 (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 1987年刊。著者は大阪市立大学教授。維新期の数年間、彗星のごとく登場し消え去った江藤。司法制度、法令(民法の他、憲法の如き最高法規も含む)に影響を及ぼし、また、参議制度等後の内閣制度の萌芽たる行政機構を構築。著者は、江藤が人権を大衆に付与し、これを担保する裁判制度で公平正義を旨とする理念を導入しようとしたと見て、彼の早世が理念実現を遅らせたと慨嘆。やや江藤に肩入れしすぎの気もするが、首肯できる。個人的には、江藤出世の発端たる佐賀藩での活動と、これを支持・後援した藩主鍋島直正の懐の大きさに感銘を受けた。

  • 業書版と比べると、江藤新平の功績に注目した感のある本、有能なためか様々な部署に任じられているので、貫徹はしていない件もあるけれど、制度の作成整備が上手く、仕事が早い印象を受けた。
    岩倉・三条公に重用され、大久保利通からも信頼が厚かったなど日記や書簡などの引用は説得力がある。
    ・P111~の佐佐木日記がかなり面白かった、薩摩嫌いの木戸さんを中心に土佐と長州が連合、佐賀の大隈さんを先鋒に、薩摩=大久保さんを疎外しようとしてたのかもしれないですね。

    フランスに影響を受けた民法は公布をみなかったが、司法卿になってからは裁判所の設置や人身売買、仇討の禁止など近代司法の立役者になっていると思う。
    正院の補強と称して参議を増やし、右・左の役割を替え、権力を正院に集中させるのは、いかに使節団の帰国が遅いとはいえ、やり過ぎではないかと感じた。もう少し詳しく知りたくなった。

  • やはり今読むと古さは否めない。内容的にもかなり重複しているため「幕末維新と佐賀藩」をお勧めします。

  • 江藤新平は佐賀の乱の人。
    子供の頃に読んだまんがの日本の歴史に出てきていたのが初めの記憶かと思う。その中で刑に処せられる前に「一度は参議にまでなったというのに。。」と頭の中で思うところがなぜか印象に残っており、この人物はどんな人物なんだろうか、とその時から思っていた。
    それ以来ずっと気にする機会はなかったのだが、本屋でこれが並んでいるのを見かけて、「そういえば江藤新平って?」と思い手に取ってみたのであった。
    これを読むと著者のひいき目もあるだろうが、かなりの実務家であったことがわかり、とても好感をもった。
    強烈に仕事できる人というのは、なんだか憧れる。

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江藤新平―急進的改革者の悲劇 (中公新書)の作品紹介

佐賀藩に生れ育ち、時代を先取りする感覚と実行力とともに佐賀藩政改革の実績を背景に、国政の基本方針、教育・司法制度など明治国家の法体制構築に献身した江藤は、明治6年政変で下野し、故郷に帰って佐賀の乱にまきこまれる。自ら作りあげた刑法によって処刑された悲劇と同時に、本書では、明治国家を人間解放と人権定立の方向に牽引した中心人物のすぐれた人権意識、法治主義思想に照明をあて、従来の江藤像を一新する。

江藤新平―急進的改革者の悲劇 (中公新書)はこんな本です

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