遊女の文化史―ハレの女たち (中公新書)

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著者 : 佐伯順子
  • 中央公論社 (1987年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121008534

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遊女の文化史―ハレの女たち (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 不思議と感動した。花魁モノの映画ってどうもモロ男性目線で、濃厚なラブシーンなんて水戸黄門の由美かおる入浴シーンみたいな単なるサービスショットという感じがしてた。本当は違うんじゃないか。歌麿の遊女の一日や、ほかの浮世絵を見ると遊女さんってもっとさばさばしてて男からしっかり自立してるんじゃないか、苦界に落とされつらく苦しく悲しく「今に見ておれ。ここから這いあがっちゃる!」というど根性物語はちょっと違うような気がしてた。はるか昔からある最も古い職業。古代には聖なる存在だった。そして時代とともに少しずつ変化していく遊女たち。その変遷を丁寧に説き明かしてくれる。

  • 現在の遊女(風俗嬢か)に対する男性、世間の意識がどこからどの様に変化して行ったのか色々考えさせられながら読みました。

  • 息苦しいフェミニズム論から離れれば、かくも哀れで豊かな日本女性史が生み出される。やはり女性が書いたということに意義があり、ロマンティックな学術研究の有り様を示した。

  • 古代から近代に至るまでの日本文学氏を紐解きながら、その中で描かれる「遊女」たちの姿を考察している本です。

    かつての遊女たちは、「性」のうちに「聖なるもの」を見るようなまなざしの中で生きていました。その後、日本の近世から近代に至る歴史の中で、遊女の「性」と「聖」の分解が生じるまでの経緯を、簡潔に追っています。

    「遊女」たちに向けられる「まなざし」の文化史として、おもしろく読みました。確かにここには、現代的な倫理観に基づいて裁断することを許さない、文化的な意味の重層性を認めることができるように思います。

  • 主に日本における遊女の変遷を文学の中から読み取った論述。

    性の仕組みが解明されていなかった時代における性の神聖視。
    それにより遊女の遊びが聖なるものへと通ずる道となっていたということを、各時代の文学から追っていく。

    中には、遊女と一般の女の心中に関する意識の違いの話など、単純に恋愛に原因を帰せる議論を、無理やり聖で説明するなど強引なところが見られる。
    しかし、それを差し引いても十分に面白い本。

    現代の遊女も男にとっては非日常的な役割を果たすが、それは男側が勝手にそう思っているだけで、遊女側でその様な意識がある人は極少数だろうなと思った。
    現代の人々が資本主義社会を選んできたのだから、当然ではあるんだろうけど、もやもやはする。

  • レポートの資料として読んでる
    "聖なる性"っていう言葉がすき

    引用されている文書についての知識もある程度ないと理解しきるのは難しい。

    再読するつもり

  • 佐伯順子『遊女の文化史』(中公公論新社 1987年10月)

    もくじ
    第一部
    1 イシュタルの章 古代における性と遊びの位相
    2 ミューズの章 歌舞の菩薩
    3 和泉式部の章 色好みと歌の穂
    4 高尾太夫の章 愛欲の女神
    5 花子の章 「花」の体現

    第二部
    6 松浦佐用姫の章 聖なる花嫁
    7 妙の章 無常の悟り
    8 小野小町の章 流浪の聖女
    9 お初の章 愛の殉教者
    10 お雪の章 自愛の聖母

    感想
    新しい視点で「遊女」をみることは出来たけど
    比較文学的考察なのか社会学的考察なのか…
    外国の文学を引用しすぎで読みづらい

  • 非常に興味深い。性と死。性と聖。霊的なもの。新しい視点をくれた。しかし、なかなか読破には時間がかかっている。時間はかかるけど、読む価値は満点。

  • 古代から現代に至るまでの遊女、ひいては女性の役割を、遊女の神性に焦点を当てて追った本。資料がふんだんに引いてあるので分かりやすい。

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遊女の文化史―ハレの女たち (中公新書)の作品紹介

遊女とはかつて「性」を「聖なるもの」として生き、神々と共に遊んだ女たちであった。本書は従来の遊女史の枠を越え、万葉集、謡曲、梁塵秘抄、から御伽草子、近松、西鶴、荷風、吉行淳之介に至るまで、文学に現われた遊女像の系譜を辿りつつ、文化を育んだ「遊び」の姿を明らかにする。ホイジンガの遊戯論に示唆され、比較文学の手法を駆使して試みられた遊女論であると共に、新しい文化論、女性論への展望を拓く意欲作。

遊女の文化史―ハレの女たち (中公新書)はこんな本です

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