痛みの心理学―疾患中心から患者中心へ (中公新書)

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著者 : 丸田俊彦
  • 中央公論社 (1989年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121009357

痛みの心理学―疾患中心から患者中心へ (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  •  精神科医が語る痛みについての心理。

     痛みとは主観的なもので、どんな痛みも身体的な要素と心理的な要素が関わっている。この本ではプラシーボや情緒と痛みの関係など、多くのトピックで痛みと心の関係を記している。
     純粋な内因性のうつ病も純粋な心因性のうつ病もないという言葉には納得。
     いかなる身体の病気の治療も心理的な面のケアが大事である。当たり前のことだが真理だと思う。

  • [ 内容 ]
    医療機器や薬品、外科的手術の進歩は、病気の診断・治療に大きく貢献した反面、痛みの診療のために新たな痛みをつくるという逆説をも生じた。
    “病気”に集中して“病人”を置き去りにしてきたのである。
    一体、痛みとは何か、そして治療とはどういう行為なのか。
    本書は痛みの身体的・心理的メカニズムを解明し、米国メイヨ・クリニックでの豊富な臨床体験から、明日の医療を先取りする“痛みのマネジメント”の理論と実際を紹介する。

    [ 目次 ]
    痛みの生理学
    現代の痛み理論
    人格の発達と痛み
    痛みとプラシーボ
    情緒と痛み
    痛みの精神分析
    家族と痛み
    痛みとパーソナリティ
    痛みと薬物
    ガンと痛み
    お医者さんと患者さん
    痛みのマネッジメント

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • <body>
    <ul>
    <li>現代の痛み理論</li>
    <ol>
    <li>ゲートコントロール理論(McGill メルザックとMITのWall)</li>
    <ul>
    <li>受容器からの痛み刺激は、太い神経線維と細い神経線維という2種類の末梢神経を通じて伝達</li>
    <li>末梢神経から2系統で伝達された刺激は脊髄に入ると、トランスミッション細胞へと接続するが、刺激が全部すんなり通過す
    る訳ではない。脊髄の後角にゲートがあって、伝達される刺激の料をコントロールしている</li>
    <li>このゲートがどのくらい開くかは、太い神経繊維と細い神経線維をつたわってくる刺激の量によってきまる(太い神経繊維か
    らの刺激は下とを閉めるように働き、細い神経線維からの刺激はゲートをあけるように作用する)</li>
    <li>ゲートにおける状況は、太い神経繊維からの刺激によっていち早く中枢のコントロールセンターに伝わり、それを受けた中枢
    は、ゲート開閉の指示を、脊髄の後角へと伝える</li>
    <li>ゲートを通過し、トランスミッション細胞へと伝達された刺激が一定量に達すると、痛みに関連するシステムが活性化される</li>
    </ul>
    <li>中枢性パターン生成理論 (メルザック、ロージャー)</li>
    <ul>
    <li>痛覚を司る神経に損傷があり、痛み刺激の伝達が持続すると、その刺激伝達がパターン化されくる。ソノパターン生成には、
    脊髄から脳にいたる中枢神経の各機能が関与しており、末梢神経からの刺激はいうに及ばず、自律神経からの刺激、ふと神経線維からの刺激と細い神経繊維から
    の刺激の永久的なアンバランス、過去の経験、記憶、不安、注意集中、性格など、あらゆる要素が作用する</li>
    </ul>
    <li>エンドルフィン(生体内モルヒネ)</li>
    <li>慢性の痛みに関するオペラント条件付け理論</li>
    </ol>
    <li>狭心症手術のプラシーボ効果</li>
    <li>プラシーボの効く人 不安が強く、依存的で、自己中心的、体の機能変化に敏感、情緒不安定</li>
    <li>プラシーボの効かない人 かたくなな傾向、情緒的なコントロールが強い</li>
    <li>痛みを専門とする人の多くは、知覚、情緒の両方を痛みの一部と考える</li>
    <li>痛みを精神分析的に考える時、中心的な課題となるのは、攻撃性と罪悪感</li>
    <li>慢性疾患が増えつつ有る現代においては、医学の限界を患者と共有し、患者の期待を現実的なレベルにまで下げることによって、現代
    医学の恩恵を最大限に受けられるようにする医療の実践も、これまた現代医学の使命の一つです</li>
    <li>シアトルの心理学者ソーダイス</li>
    <ul>
    <li>慢性のいたみに学習理論を導入</li>
    <li>痛みの存在を表す随意行動を、痛みから区別し、前者を痛み行動と命名</li>
    <li>慢性疼痛の治療対象は痛みそれ自体でなく、痛み行動であると提唱した</li>
    <li>痛み行動に対しては中立に反応する</li>
    <li>必要なのは自ら積極的に参加する運動療法</li>
    <li>自分を正しく主張できないため、慢性の痛みでそれを代弁している患者もすくなくない</li>
    </ul>
    <li>痛みを人生の一部として受入れ適応すること</li>
    <li>痛みを人生の伴侶とすること</li>
    <li>痛みにもかかわらず充実した人生を楽しむこと</li>
    </ul>
    </body>

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痛みの心理学―疾患中心から患者中心へ (中公新書)の作品紹介

医療機器や薬品、外科的手術の進歩は、病気の診断・治療に大きく貢献した反面、痛みの診療のために新たな痛みをつくるという逆説をも生じた。"病気"に集中して"病人"を置き去りにしてきたのである。一体、痛みとは何か、そして治療とはどういう行為なのか。本書は痛みの身体的・心理的メカニズムを解明し、米国メイヨ・クリニックでの豊富な臨床体験から、明日の医療を先取りする"痛みのマネジメント"の理論と実際を紹介する。

痛みの心理学―疾患中心から患者中心へ (中公新書)はこんな本です

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