アメリゴ・ヴェスプッチ―謎の航海者の軌跡 (中公新書)

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著者 : 色摩力夫
  • 中央公論社 (1993年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121011268

アメリゴ・ヴェスプッチ―謎の航海者の軌跡 (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • コロンブスは嘘つき。アメリゴ=ヴェスプッチが真実を語る者。そんな簡単なもんじゃないってことを教えるよ。時代背景から幅広く学ぶことができる、大学の授業に最適の歴史本だと思いました。


     ただ、読み物としての面白さは初心者には厳しい。歴史好きには程よい。でもテンション上がらなくて残念だった。勉強不足に辟易。

     アメリゴは新大陸の発見者だけど、「アメリカ」の定義者じゃないってことを言っている。アメリカってのは、本当に欲望の捌け口の土地、アメリカン・ドリームなんだなぁと思った。

     マジ、ファッキン!




    _____
    p183 誰がアメリカ新発見と言ったのか
     アメリゴ=ヴェスプッチは新大陸の発見を主張していない。それなのに、他人の発見を搾取したという汚名を着せられることがある。かわいそう。
     コロンブスもアメリゴも謎の土地を発見したということなんだろう。アメリカの発見者が誰かというのが問題になったのは第二次大戦後という。

    p189 もう一つのヨーロッパ
     アメリゴ=ヴェスプッチはアメリカ大陸を新しい世界を見つけたと考えた。しかし、ヨーロッパ世界はそうは考えていなかったようだ。新世界と言いつつ、「もう一つのヨーロッパ」として仕立て上げた。それゆえにその後の悲惨な征服活動が行われる。
     ヨーロッパがアジアを「別の世界」と考えていたのに対して、「アジアじゃなかったから別に何も神話的じゃないものとして扱っていい土地」として新大陸を考えたのは面白い。いや、当時のヨーロッパ人の身勝手さが、生々しくて、人間らしくて、リアルである。
     そういう点でアメリゴ=ヴェスプッチは今ある「もう一つのヨーロッパ」として蹂躙されたアメリカの理念の提唱者ではない。

     ナイーヴな問題なんだなー。これは簡単に説明できないや。

  • (1995.05.27読了)(1994.01.12購入)
    謎の航海者の軌跡
    (「BOOK」データベースより)amazon
    アメリゴ・ヴェスプッチは、謎の航海者である。かれの評価は500年の歴史を通じて二転三転した。かれはコロンブスとそれに続く航海者達がアジアの一部と思いこんでいた未知の陸地が「新大陸」であるという事実に、合理的な推論で初めて気がついた人物である。本書は広くヴェスプッチ一族にも光を当て、かれの人物像を解明する。また古地図を時系列により分析し、かれの生きた時代を巨視的に検討し、アメリゴの生涯と全業績を追う。

    ☆関連図書(既読)
    「女族大陸」山田智彦著、集英社、1981.06.25
    「フジモリ大統領とペルー」芝生瑞和著、河出書房新社、1991.11.30
    「十二の遍歴の物語」G・ガルシア=マルケス著・旦敬介訳、新潮社、1994.12.10

  • コロンブスと同時代の航海者であり、アメリカ大陸の命名者とも言われるアメリゴ・ヴェスプッチの紹介本。そもそもアメリゴは新大陸の命名者でもなければそうした功績を主張もしていない。後の人々により新大陸にアメリゴの名が冠されたが、当人はそのことすら気づいていなかった可能性がある。一次史料が極端に少ないため不明な点が今なお多いアメリゴは、コロンブスの功績を横取りした等と不当に評価が貶められているが、実際はそのようなことは無かったことを論証する。日本語での分かりやすい研究書として稀有の本である。
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アメリゴ・ヴェスプッチ―謎の航海者の軌跡 (中公新書)はこんな本です

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