[ 内容 ]
近代日本文学を代表する作家で、英文学者でもあった漱石。
その作品は、英米文学の受容とともに論じられることが多かった。
本書は漱石作品を、人形浄瑠璃や歌舞伎、浮世草子、人情本、読本のような江戸期の文学と西洋文学との交点に生まれたものとして捉え、比較文学の手法を用いて分析、『坊つちやん』の武士的精神が『虞美人草』以降、恋愛の世界と交錯し、同性関係と異性関係の絡み合いとして、『こゝろ』が生まれる過程を考察する。
[ 目次 ]
第1章 『坊つちやん』の系譜学―江戸っ子・公平・維新
第2章 「お家騒動もの」としての『虞美人草』
第3章 女性嫌悪のなかの「恋愛」 ―『三四郎』
第4章 「メタ=恋愛小説」としての『それから』
第5章 惚れる女、惚れられる男―『行人』
第6章 『こゝろ』は「同性愛小説」か?
第7章 幻の「内発性」―『明暗』
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