奥羽越列藩同盟―東日本政府樹立の夢 (中公新書)

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著者 : 星亮一
  • 中央公論社 (1995年3月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121012357

奥羽越列藩同盟―東日本政府樹立の夢 (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 戊辰戦争を時系列に追うだけでなく、列藩各藩の事情がうまく整理されているので、切り口としては面白い。
    第三章では、各藩をリードしていた参謀達の戊辰戦争後の姿を記しており、新たな発見があった。
    会津は、城下での争いなど、戦死者が最も多く、その悲劇は目を覆うばかりだが、列藩他藩のように恭順派と列藩派の確執があったわけではく、纏まりがあった故、戦後も優秀な人材が残り、会津の求心力が現在まで引き継がれているのだろう。(藩によっては、戦後、列藩派の粛清があった)

    戊辰戦争に関する書物として一読に値する。

  • 薩長の明治新政府に対抗して東北諸藩が結成した奥羽越列藩同盟について、その成り立ち~瓦解まで、さらに戊辰戦争後の処遇までが描かれた本。さすが星亮一らしく豊富な知識が織り込まれていたが、後半から知識の羅列っぽくなっていったのがやや残念。

    会津・仙台・米沢・長岡といった強力な藩がいながらあっけなく敗退した理由・細かい戦闘経過は非常に分かりやすかった。いかに兵力を持っていても、急ごしらえ(指導力に欠ける)・各藩のビジョンがバラバラ・戦争慣れしていない、だとすぐに瓦解してしまうのは当然ですね。

  • (2004.12.04読了)(2004.11.26購入)
    NHK大河ドラマ「新選組!」は、近藤勇の斬首で終わってしまった。今年一年、三谷幸喜さんに楽しませてもらった。朝日新聞夕刊の「ありふれた生活」も面白く読ませてもらっている。土方歳三は、会津へ向かったのだろうか。あちこち転戦しながら、北海道に渡り、函館で最後を迎えたわけだけど。
    徳川幕府が滅び、薩摩長州が官軍の錦の御旗のもと幕府の残党狩りが始まり、薩摩長州のやり方に異を唱えて、東北の諸藩が結束して抵抗したのが「列藩同盟」ということになる。
    「奥州列藩同盟」というのだと思っていたのだが、この本は「奥羽越列藩同盟」といっている。
    「大系日本の歴史」第12巻「開国と維新」(石井寛治著、小学館ライブラリー、1993年)によると、5月3日に仙台・米沢両藩主導の「奥羽列藩同盟」が結成され、翌5月4日には北越6藩が加入し、同盟は「奥羽越列藩同盟」へと拡大した。と記述してあるので、学会では、「奥羽越列藩同盟」という名称が正式らしい。
    中公新書には類書が結構あるのでびっくりしてしまった。「戊辰戦争」「敗者の維新史」「会津落城」「幕末の会津藩」「戊辰戦争から西南戦争へ」等、結構ある。

    当時各藩で指導的役割を果たした人たちの名前としては、仙台藩・玉虫左太夫、会津藩・梶原平馬、南部藩・楢山佐渡、米沢藩・雲井龍雄、長岡藩・河井継之助、庄内藩・菅実秀といったところが上げてある。河井継之助ぐらいしか聞いたことがない。
    浅田次郎の「壬生義士伝」で出てくる南部藩の重臣、大野次郎右衛門というのは楢山佐渡のことなのだろうか、それとも本当に大野次郎右衛門はいたのだろうか。

    仙台藩の玉虫左太夫は、日米修好通商条約の批准書の交換のためアメリカのワシントンに向かう日本国正使、新見豊前守正興の従者として、1860年、船でアメリカに行ってきている。小さい時は仙台藩校養賢堂で学んだそうです。仙台には養賢堂というところから出版されている本があったけど、藩校の名前だったんですね。

    会津救済のために、仙台・米沢両藩家老名で招集したのは、松前、南部、秋田、津軽、八戸、弘前、黒石、一関、二本松、守山、棚倉、下手渡、相馬、三春、福島、平、湯長谷、泉、新庄、山形、矢島、上ノ山、天童、米沢新田、本庄、亀田、黒羽の27藩である。
    (分かる地名もあるけど分からないのも結構ある。)
    後に越後から加わった藩は、長岡、新発田、村上、村松、三根山、黒川の6藩でした。

    薩長の武器に対抗するためには、列藩同盟軍にも新式の武器が必要なわけですが、オランダ商人のエドワード・スネルが調達してくれたようです。

    最終的には、秋田久保田藩の同盟離脱、榎本海軍が味方してくれなかった等のため薩長軍に敗れてしまった。

    著者 星 亮一
    1935年 仙台市生まれ
    1959年 東北大学文学部国史学科卒業
     東北史学会会員

    ☆関連図書(既読)
    「新選組血風録」司馬遼太郎著、角川文庫、1969.08.30
    「燃えよ剣」司馬遼太郎著、文芸春秋、1998.09.20
    「近藤勇白書」池波正太郎著、角川文庫、1972.11.01
    「幕末新選組」池波正太郎著、文春文庫、1979.02.25
    「新選組始末記」子母澤寛著、中公文庫、1977.03.10
    「壬生義士伝(上)」浅田次郎著、文春文庫、2002.09.10
    「壬生義士伝(下)」浅田次郎著、文春文庫、2002.09.10
    「新選組意外史」八切止夫著、作品社、2002.09.30
    「沖田総司(上)」三好徹著、学研M文庫、2003.01.20
    「沖田総司(下)」三好徹著、学研M文庫、2003.01.20
    「定本 新撰組史録」平尾道雄著、新人物往来社、2003.03.20
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  • いつ買ったか覚えてない古本。
    江戸開城の後って白虎隊→鶴ヶ城落城→五稜郭と河合継之助の長岡しか知らないので、細かい知識はちょっとおもしろい。単に時流に外れた負け組としか知らなかったけど、負け組には負け組のドラマが、というか、会津も悲劇に至るには驕りがあったり、仙台米沢あたりの迷走っぷりだったり。上手く勝ち組に紛れた秋田も別に世渡り上手だったわけではなく、たまたまそうなったという成り行きの妙だったり。

  • 卒論で大変お世話になりました。

  • 奥羽越列藩同盟。

  • 新しい視点から見る奥羽越列藩同盟。
    多くの藩の動向や足取りなんかも割りと細かく勉強出来ます
    なぜ奥羽列藩同盟は新政府軍に負け、賊軍の汚名をきせられようになったのか…?
    物事には理由がかならずあるのだと思わされる一冊
    ただ、若干細かすぎかなー?

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奥羽越列藩同盟―東日本政府樹立の夢 (中公新書)の作品紹介

鳥羽伏見の戦いに敗れた会津藩救済を当初の目的とした列藩同盟は、いつしか明治天皇を奉戴する薩長閥政権に対抗して、輪王寺宮公現法親王を擁立する東日本政府樹立に向かって結束を固めていく。なかでも仙台藩の玉虫左太夫は、渡米体験をもつ国際派参謀として精力的に活動する。凄まじく厳しい権力抗争の渦中に身命を投じて敗者となった仙台、米沢、会津、庄内、秋田、長岡諸藩の志士の動向に、秘められた戊辰戦争の諸相をみる。

奥羽越列藩同盟―東日本政府樹立の夢 (中公新書)はこんな本です

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