父性の復権 (中公新書)

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著者 : 林道義
  • 中央公論社 (1996年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121013002

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父性の復権 (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 哲学の授業の教授のお薦め。
    で読破後に、先生がお薦めしてくださったのはこちらの姉妹版(?)「母性の復権」であったことが発覚。ギャ。
    「父」の作り方。
    お父さんにも読んで欲しい、妻であるお母さんにも読んでほしい。父嫌いの娘さんによんでほしい。もうすぐパパにあるそこの若造に読んでほしい。
    ベイビーでもできたらペアで買いましょうか。

  • 男性が父らしくならないことは家事育児に積極的でないだけでなく子供はたまた社会までだめにするのだ
    家族の違和感って決めることを父ではなく母に任せて仕事をしてればいいと思い始めたからで、やっぱり女性は中心とか決定とかには向かないと思う。
    司令塔になれない男性が父になってることも子どもにしてみてはよくないし、女性が強い世の中の恋愛結婚ではそのような男性や関係は求められてないのに、家族という社会を繋げてしまうのがそもそもの間違いでは?
    父が母性を持つ意味はない

  • ー父親は、父性の体現者として家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを伝えねばならないー

    権威と権力。日本の社会においては、権威は天皇、権力は政治家・官僚が担ってきた。ただ戦後、GHQのWGIPにより、天皇の人間宣言、11宮家の取り潰しにより、天皇の権威は大きく毀損した。国家父性の体現者である天皇の権威が大きく失墜し、それに呼応して、父親の権威も大きく喪われたと考えられる。
    私は団塊ジュニアの世代であるが、子供の頃には既に、ガキ大将という者がいなかった。子供ながらに理念を掲げ、弱きを助け、強きを挫くその存在は、不完全ながらも純粋な父性の体現者であったのかもしれない。
    父として、自分自身の存在意義を考えさせられる一冊である。

  • 【子育て・教育】父性の復権/林道義/20151006(106/390)<235/23760>
    ◆きっかけ
    【読書・勉強】読んだら忘れない読書術/樺沢紫苑/20150804(80/364)<251/17869>

    ◆感想
    ・古臭いといわれようが、父親の役割として普遍的なものがこの本にはあると思う。
    ・母親は二人いらない。父親としての役割を再確認。社会との接合点、感動を与える、一方的に語る(いつ死ぬか分からないから尚更)。価値観を与える、押しつける。自由と放任を区別する。

    ◆引用
    ・友達のような父親=自由な意思は持つようにはなるが、よい意思を持つようにはならない。
    ・父とは子供に文化を伝えるもの。ある意味価値観を押し付けるもの。上下関係があり、権威を持っていて初めてそれをすることができる。しかし対等ではそれができない。ものわかりのいい父親は父親の役割を果たすことが出来なくなった父親。
    ・父性欠如からくる秩序感覚に欠陥
    ・父は無理しなければ務まらない役目。母が自然、であるとすれば、父は理想。
    ・父はその家族の価値観の中心。
    ・母からの自立をきっかけを与えるのが父の存在。父は子供の好奇心の対象であり、魅力ある対象である。
    ・子供が母から独立しはじめて、自分なりの人格を形成していくときに、母親以外の存在との付き合いが非常に重要。特に、現実との関わりをもたらすという意味で、父親の存在はきわめて大切。
    ・スーパーマン。あこがれの的、理想の姿。対息子:父と同じように立派でありたいと思い、父を目標にして自我を形成する。対娘:最初の異性として、その愛を勝ち取りたい存在。父の理想とする女性像が娘の人格形成に大きな影響を与える。父とだけ付き合うのは不健康、娘の女性性を歪める。父は娘と適度な距離を保つのが望ましい。
    ・社会のルールを教えるのも父性の大切な役割。母子だけでは私的な空間であり、そこに外の視点を持ち込むことで、自己を客観視させる。父が家族と社会を結ぶ接合点。
    ・個々のルールではなく、社会には一定の規範が必要だという感覚、秩序感覚を教えること。
    ・父性の条件
    ①まとめ上げる力
    ②理念、文化の継承
    ③全体的、客観的視点
    ④指導力
    ・夫婦の愛が基礎
    ・父性の権威を成り立たせる条件:①能力、②信頼、③知恵、④愛、
    ・子供が自我を形成していくときに、①秩序感覚を身につける(第一次反抗期時)、②社会規範を学び普遍的価値を身につける(第二次反抗期時)。
    ・子供が他に尊敬すべき人物を見つけたら、それを共に喜び、ともに尊敬する心の広さが欲しい。子供は改めて父親の心の広さに対して尊敬を持つ。
    ・自由放任:すべて子供の意思に任せる、その任されるに足るだけの意思や選択の力をどのようにして子供に持たせるかという問題意識に欠けている。
    ・母性一辺倒のしつけでは、子供は細かい日常的な事柄に関して関心は強くなるが、原理的なことについて関心を失くす。
    ・父と子の対話出なくていい、一方的な語りでいい。機会あるごとに勝手にしゃべればいい。できれば面白く話せばベター。
    ・感動を与えよ。そうした経験があれば、子は父の意見を聞こうとする。
    ・適度な距離を保つ。

  • 今に忘れられた男と女の違いをはっきりと説く反動性は潔いものだ。男の「構成力」についての言及や、権威主義的パーソナリティーの考察は十分に読みどころがある。戦中派云々については少々雑な記述が目立った。

  • 著者の林氏は、社会学者のマックス・ウェーバーの研究者から、ユング心理学の研究へと移り、その後本書などで反フェミニズムの立場を明瞭に打ち出した論客となった人です。

    やはり引っかかるのは、「父性」の生物学的な根拠を主張しているところでしょうか。もちろん本書で参照されている山極寿一氏の研究が示すように、ゴリラなどの類人猿が子どもたちの調停をおこなうといったような群れのまとまりを守るような行動を取ることは事実なのでしょうが、そこから一足飛びに、人間社会において「父性」と呼ばれるような文化的な価値が守られる「べき」だ、という結論を導くのは、飛躍としかいいようがないように思います。私たち人間にとって、何が生物学的な基盤となる事実なのかを見据えた上で、人間社会の規範がどうあるべきかという問題を考えていくべきなのでしょうが、前者からただちに後者が演繹できるわけではないでしょう。

    個人的には、現代の日本社会に文化を継承する審級が失われてしまったという問題提起自体は、それなりに理解できるつもりです。とはいえ、著者が例としてあげている電車の中で化粧をする女性の出現などは、取り立てて問題にするほどのことでもないだろう、と思います。

  • (1997.11.14読了)(1997.09.19購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    父の役割は家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えることにある。この役割が失われると子どもは判断の基準、行動の原理を身につける機会を逸してしまう。いじめや不登校が起こり、利己的な人間、無気力な人間が増えるのもこの延長線上にある。独善的な権威を持って君臨する家父長ではなく、健全な権威を備えた父が必要だ。父性の誕生とその役割を家族の発生と社会の形成との関連から検証し、父性の条件を探る。

    ☆関連図書(既読)
    「子どものエコロジー」安達倭雅子著、民衆社、1993.08.20

  • 父の役割。それは家族の司令塔になること。

    父の役割って何?家族の司令塔になること。文化を伝え、世の中のルールを教えること。今、友達のような父親がほとんどであるが、自由放任主義の子供はワガママでイジメに走ったりする。弱過ぎる父親の子供は自身喪失、利己的、無気力になる恐れがある。。。

  • 父性≠父親が必ずしももっているもの
    という考え方をもとに、育児における父性の重要さを説明している。

    規律を教えることの大切さ。共感だけではいけない。
    今の若者の「無気力さ」も父性が欠けていることが関係しているのではないか。

    終戦で価値観の変容を求められて、権威から離れようという意識がおこって、それで父性が表に出にくくなった。その流れは理解できる。
    ただ、夏目漱石などの小説を例に挙げて同じようなことを説明するのであれば、
    そのころ失われていた「父性」が戦時中になぜ表に出てくることになったのかが、ややわかりにくさが残った。


    育児において、あたたかな接し方と、毅然とした態度の双方が重要。そのことがよく理解できる本だと思う。

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父性の復権 (中公新書)の作品紹介

父の役割は家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えることにある。この役割が失われると子どもは判断の基準、行動の原理を身につける機会を逸してしまう。いじめや不登校が起こり、利己的な人間、無気力な人間が増えるのもこの延長線上にある。独善的な権威を持って君臨する家父長ではなく、健全な権威を備えた父が必要だ。父性の誕生とその役割を家族の発生と社会の形成との関連から検証し、父性の条件を探る。

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