韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く (中公新書)

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著者 : 池東旭
制作 : 池 東旭 
  • 中央公論社 (1997年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121013514

韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 韓国の(近現代をはじめとする)歴史から丁寧に、国民性とか支配勢力の変遷とかを解き明かす。和辻哲郎の「風土」さえ彷彿とさせる論考はとてもユニークかつ説得力があり、それだけでも読む価値があるし、財閥という権力・財力構造や海外での建設業展開の背景が語られているのも面白い。

  • 韓国の財閥が、韓国独立時に旧日本企業の払い下げと、軍事政権時代の政商として成長してきたことが分かる。また、韓国の地域主義が、李承晩時代から金大中政権まで継続的に続き、立法府および行政府の主要ポストを同じ地域の閥に優先的に付与されてきたことも紹介されている。

  • 韓国の族閥、軍閥、財閥の経緯がわかりやすくまとめてある。特に近代史。韓国史入門にふさわしい一冊。

  • (1998.01.17読了)(1998.01.09購入)

    ☆韓国・朝鮮に関する本(既読)
    「朝鮮史」梶村秀樹著、講談社現代新書、1977.10.20
    「古代朝鮮史」井上秀雄著、日本放送出版協会、1988.04.01
    「韓国の古代文化」韓炳三著、日本放送出版協会、1995.04.01
    「韓国からの通信」T.K生著、岩波新書、1974.08.20
    「続・韓国からの通信」T.K生著、岩波新書、1975.07.21
    「第三・韓国からの通信」T.K生著、岩波新書、1977.10.20
    「軍政と受難」T.K.生著、 岩波新書、1980.09.22
    「韓国」渡辺利夫著、講談社現代新書、1986.10.20
    「韓国の挑戦」日本経済新聞社編、日本経済新聞社、1988.10.24

  • [ 内容 ]
    韓国現代史は覇者交代の連続である。外勢とからみあった各種の利益集団が興亡と断絶を繰り返す。
    まず韓国政治の伝統である族閥支配と地域対立の構造がある。
    また朝鮮戦争中、軍閥が徐々に形づくられ、出身軍隊別・学校別・地域別を中心に派閥が生まれ、後年の軍事クーデターの主導勢力となる。
    そして朝鮮戦争は韓国経済に資本蓄積をうながし財閥が生まれる。
    韓国を動かす支配集団、族閥・軍閥・財閥のベクトルを計り政治力学を解く。

    [ 目次 ]
    第1章 隠者の王国
    第2章 解放と分断
    第3章 族閥の時代
    第4章 軍閥の時代
    第5章 財閥の時代
    第6章 世界化への時代

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 「韓国 ネットワークと政治文化」を一般向けにした感じの本。面白い。

  • 韓国の族閥・軍閥・財閥―支配の惨たらしさが、とうとうと批判的に語られる。財閥支配は、汚職を生み、韓国の宗族支配構造が、戦後も引き継がれた韓国社会文化である事がよくわかる。一見大統領制である、共和制を採用しているが、大統領は、国王であり、軍事絶対的権力でもある。
    韓国の族閥・軍閥・財閥 メモ
     韓国を戦争ではなく、併合という形で、日本は植民地化。旧支配階級の王族、両班(ヤンパン)をそのまま存続。国王一族を朝鮮王族として礼遇、併合に協力した高官30余人を朝鮮貴族に列する。
    李承晩(北朝鮮の黄海道出身)の十二年の政権
    解放直後、70パーセントが農民。産業生産高の42パーセントを農業が占める。自作農60パーセント、小作農は28パーセント。地主階級の代表的保守勢力、韓民党が李承晩支持。その後、韓民党を切り捨てる。
     斉州島で暴動が起きる。この左翼運動を弾圧する。この暴動事件で、日本に大量密航した。これらが朝鮮総連組織の主力となる。
     李承晩は、軍部粛清断行を実行する。韓国軍内で「赤狩り」を行う。麗水氾濫事件の責任を問われて、89人の関係者が銃殺。後の大統領、朴正煕(パクションヒ)も「赤」容疑で、軍法会議に起訴。
     1950年6/25北朝鮮が38度線を突破。ソ連軍供与の戦車250台。と十二個師団15万人の兵力。独ソ戦を戦ったソ連帰りと中国内戦を戦った中国帰りの歴戦の兵士。
    韓国軍は8個師団9万4000人で、戦車は皆無。
    北朝鮮軍は、8月初旬までに朝鮮半島ほぼ全域を征服。北の補給線が延びきった。制空権を握っている、米軍は補給線を叩く。補給不足で、北朝鮮軍は消耗する。マッカサーが指揮する米軍はソウルの西40キロにある仁川に上陸。9/26ソウルを奪還。10/1三十八度線を突破、10/20首都平壌を占領。
     10/25中国が参戦。援朝抗米人民義勇軍として出兵。人命を惜しみなく投入する中国の人海戦術で、国連軍は南に戻され
    戦線は38度線付近で、51年6月休戦会議。
    53年7/27休戦協定が成立。
     人的被害、軍民合わせて、南200万人、北260万人。米軍の戦死者、3万3619人。南北総人口の23パーセントに当たる。
     この後、韓国では、軍閥と財閥が出来上がる。戦前10万人だった軍隊が戦時中60万人の大軍に急膨張。
     財閥、釜山に本拠を置く嶺南派の財界人が台頭。米援助物資である原糖を加工精製した第一精糖の飛躍。三星財閥の基。建設業は、戦時と復興期には活躍する。最大の需要先である政府と軍御用達で現代建設がのし上がった。現代財閥の始まり。
     李承晩政権が12年も持ったのは、米国経済援助のおかげであった。
    閥族支配、自衛のため親族どうしが団結。親族の誰かが出世すれば、一族郎党がそこに寄食するのは当然視される。縁故を大事にしない方が、非難される。李朝時代、無能な国王に代わって王妃の親族、閨閥が幅を利かした。閔妃一族がその例。
     1884年、金玉均はクーデターに失敗。日本に亡命。だが養子先の養父、実夫、兄弟、はみんな処刑、されるか、権力者の報復を恐れて服毒自殺した。金玉均の妻女は官婢に、落とされた、官婢は地方官庁の雑用兼官吏たちの慰み者になる。この連座制は、つい最近まで残っていた。
     族支配は、政権の要職にまで及ぶ。
    嶺南(慶尚北道)出身、朴正煕、全斗煥、盧泰愚、嶺南閥が幅を利かせる。
    嶺南(慶尚南道)のキンユンサム(金泳三)政権では、慶尚南道、釜山出身者が政府要職を占める。
    財閥への経済力集中
     94年度6大財閥の売上高。
    三星51兆ウォン、現代47兆ウォン、LG29兆、
    94年度韓国のGDP国内生産高、305兆ウォン、韓国政府の一般会計予算43兆ウォン。6大財閥の売上合計はG... 続きを読む

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韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く (中公新書)の作品紹介

韓国現代史は覇者交代の連続である。外勢とからみあった各種の利益集団が興亡と断絶を繰り返す。まず韓国政治の伝統である族閥支配と地域対立の構造がある。また朝鮮戦争中、軍閥が徐々に形づくられ、出身軍隊別・学校別・地域別を中心に派閥が生まれ、後年の軍事クーデターの主導勢力となる。そして朝鮮戦争は韓国経済に資本蓄積をうながし財閥が生まれる。韓国を動かす支配集団、族閥・軍閥・財閥のベクトルを計り政治力学を解く。

韓国の族閥・軍閥・財閥―支配集団の政治力学を解く (中公新書)はこんな本です

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