知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)

  • 12人登録
  • 3.17評価
    • (0)
    • (2)
    • (3)
    • (1)
    • (0)
  • 3レビュー
著者 : 水野悠子
  • 中央公論社 (1998年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121014122

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 途中から全然頭に入らず挫折。

  • 女流義太夫ついて、きちんと調べて書かれた好著うだと思います。著者は義太夫協会の事務局に勤務していたとのことで、成る程と思わせられます。女流義太夫についての様々な偏見を取り除くべく、著者の努力が結実していると思います。義太夫に限らず、講談、浪曲、様々な芸能における歴史がもっともっと正確に記録される必要があります。

  • 無性に文楽が見たくなって、GWは大阪に行くじゃないかと思って国立劇場のスケジュールを調べたのだが、やってなかった。残念。そこで代わりというわけじゃないけど、この本を読んでみた。「悪魔」とののしられるほど、明治青年を熱狂させたっていうのだ、浄瑠璃が。いかに時代が違うとはいえ、興味がわくではないか。


    娘浄瑠璃の人気絶頂期は明治30年を中心とした前後10年。江戸時代後期にも大人気で、天保の改革で見せしめ的に厳しく禁じられたほどだった。明治には娘浄瑠璃の太夫(浄瑠璃を語る人)の追っかけや、上演中に「ドースルドースル」と掛け声をかける「どうする連」なる親衛隊みたいな若者であふれ、大変だったらしい。今なら、あややとかモー娘とかのファンや、ジャ●ーズ系を熱烈に応援する女性みたいなものかしら。ひとむかし前なら、「セイコちゃーんっ!」と野太い声で声援を送っていた人たとかに近いんじゃなかろうか。とにかく、樋口一葉も、志賀直哉も、夏目漱石も、北原白秋も、とにかくあらゆる人を魅了したらしいのだ。


    明治にそれほど熱狂的人気を博していたのは、ラジオもなかった時代の、ほぼ唯一、ナマでみられる美少女の歌や演技のライブだったからのようだ。そのころは「女浄瑠璃は芸は二の次、容色本意」と、実力を軽視されていたらしいが、その後ラジオや映画、テレビが出現し、戦争も影響して、娘浄瑠璃は「伝統芸能」として「よくわからん高尚なもの」という存在になっていく。


    現在、若手の役者が話題になる歌舞伎や狂言でさえ、なんとなくあらたまって見るものというイメージはぬぐいきれていない。ましてや派手な衣装や舞台装置などのない、あくまで語りが勝負の浄瑠璃は、もっと難しそうに思われるだろうし、そもそも、語られる演目の内容を理解できないかもしれない。見る方のレベルがどんどん下がって、まことに難しいところだ。


    個人的には、明治を熱狂した「歌い型」の浄瑠璃を聴いてみたいと思った。誰か復活させないかな。

全3件中 1 - 3件を表示

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)を本棚に登録しているひと

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)の作品紹介

明治青年の血をたぎらせた娘義太夫。あまりの熱狂ぶりに時の文部大臣は禁止令を出し、古くはあの遠山の金さんも三百人からの娘義太夫を捕縛したと伝えられている。悪魔と呼ぶ暴露本が出る一方、志賀直哉は「神のごとし」と絶賛し、竹久夢二は「涙が出るほど」感動した。神か悪魔か、果たしてロマンの化身か。もてはやされ、叩かれて、今や忘れ去られようとしている江戸・東京娘義太夫二百年の栄光と濡れ衣の歴史を照射、検証する。

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)はこんな本です

ツイートする