巨樹と日本人―異形の魅力を尋ねて (中公新書 1422)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121014221

感想・レビュー・書評

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  • 巨樹を前にすると、どうも人は心揺さぶられるようで・・・。

    冒頭に「言問のマツ」が出て来て、こりゃ前に読んだ本とカブったかと一瞬思ったけど、基本的な樹木選択はカブりつつ、その来歴縁起がさらに掘り下げられた内容になっている。

    サブタイトルにもあるように、巨樹というのは大きいだけでなく、さまざまな形をしている。いやが上にも、その木が過ごして来た長い長い年月に思いを馳せずにはいられないわけで、そうした木から受けるさまざまなインパクトが木の伝説として宿ることになる。

    ある木は弘法大師や役行者のお手植えであったり、またある木は将軍や名のある武将がその地を訪れた時に地面に刺した杖が発根したりする。ある木は、樹齢よりはるか以前のできごとを目の当たりにしたかのように語られていたりする。時には信仰であり、祟りであり、畏怖の対象であった。

    そんな風に伝説を纏うことによって、またいっそう巨樹の魅力が膨らんでいく。面白い本だった。

  • 2冊

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