吸血鬼伝承: 生ける死体の民俗学 (中公新書 1561)

著者 :
  • 中央公論新社
3.42
  • (6)
  • (17)
  • (36)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 150
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121015617

作品紹介・あらすじ

「吸血鬼」はホラーの主人公としてこの世に生を享けたわけではない。それは、人びとが切実に恐れる一つの"現象"だった。東欧を中心に、吸血鬼にまつわる伝説・昔話・公文書・俗信の記録などを丹念に読み解くと、そこには、人びとの信仰や禁忌の有様、疫病や戦争、そして死そのものへの不安が色濃く影を落としていることがわかる。民族によって多様な姿で語り継がれてきた「生ける死体」たちとは何者なのか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ドラキュラ伯爵以前の吸血鬼に関する考察。
    東欧の地域、人種の間に伝わる昔話や民俗伝承を多数挙げ、様々な『生ける死体』について書かれていました。
    よく言われる吸血鬼とは違う土着的な姿を知ることができました。

  • 「吸血鬼」と定義される中にも、血を吸わない者が存在するのが興味深かった。
    吸血鬼と人狼や魔女の関係性についてもう少し詳しく知りたかったところだが、ファンタジー感が強く、民俗学とはかけ離れてしまうだろうから仕方ない。

  • 読み途中。よくあるイメージの吸血鬼ではなく、元々のかたちの吸血鬼についての本。

  • 一般的なドラキュラのような吸血鬼ではなく、東欧の生ける死体としての吸血鬼についての伝承を考察している。
    西欧の吸血鬼のイメージとは異なる。なかなか面白い本だった。

  •  久々に読み返してみたら本文中に日夏耿之介の論考(?)が引用されていることに気付いて、是非その元本を読みたいと思うのだけどまだ入手してない。

  • 2/20 読了。

  • 東欧に伝わる吸血鬼の実体と、伝承の派生。

  • 決して読みやすい本では無かったのですが…、ポイントはそうですね…。

    ・「吸血鬼」は「特殊な能力を持った生きた人間」ではなく「死体の起こす現象」であることが「それを指す語が一定していないのみならず、その意味するところもまったく一定していない」ことの原因ではないだろうかということ。
    ・「「吸血」は「吸血鬼」の本質ではない」。「吸血への拘泥は西欧近代の病理と言うべきだ」。

    といったところなんでしょうか。まぁ、よく分かりません。

  • 最近、吸血鬼に関する本を多数読んだ。たぶん偶然なんだろうけど、……まさか、これぞ吸血鬼の力か。・・・さすがっす。うーん、興味深い。

  • 素晴らしく役立つがあと少し頑張ってほしいところも確かにある。

全20件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×