童話の国イギリス: マザー・グースからハリー・ポッターまで (中公新書 1610)

  • 中央公論新社
2.97
  • (3)
  • (4)
  • (22)
  • (5)
  • (3)
本棚登録 : 122
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121016102

作品紹介・あらすじ

イギリスはすぐれた児童文学の宝庫である。伝承童謡の「マザー・グース」、動物を主人公とする「ピーター・ラビット」「クマのプーさん」、胸躍る英雄譚「アーサー王物語」「ロビン・フッド」、空想世界へと誘う「アリス」「ピーター・パン」など、実に多彩で層が厚い。これらの文学はどのように読まれ、イギリスの人々の精神的バックボーンを形成しているのか。英文学者が自らの体験をもとに二十二の名作を紹介する読書案内。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 感想記録なし

  • イギリスものを久しぶりに手に取りました。 いわゆるイギリスの児童文学の紹介本ですが、22作品のうち実際読んだのは4作品。 ストーリーは知っているものの、実際の世界観には触れていなかったと反省。 欧米の作品はキリスト教の影響を強く受けているものが多く、それは児童文学にしても同じ。児童文学の中に「聖書物語」が入っているのがやっぱり文化の違いかと納得しました。児童文学といえども奥は深い!

  • 著者の幼いころから読んだり聞いたりして育ってきた22作?の絵本、本、童謡などを1章ずつ思い返しているエッセイ。
    叙述の方法が結構密でこういう思い出ってのがずっと残るもので、その人のあり方の根幹を作っているんだろうなって思わせてくれる。

  • 新書というよりは本にまつわるエッセイ。イギリス人から見た(主に)イギリス文学という視点が新鮮だった。物語や詩はベビーベッドや機関車などの彼らの身近な生活の中に深く刻み込まれていて、生まれてから大人になるまでの成長の過程になくてはならないものとなっている。彼らが親しんだ物語や詩を学んでようやく言語を学んだことになるのだと思った。なにより童話の世界みたく現実のあらゆる事象も魔法の力にかかっていると考える方が楽しいじゃないか。

  • 13.7.21~8.23 語句、文学史の整理用。分かりやすいけどちょっとキリスト教に傾いていた。著者の名前どっかで聞いたなと思ったら井上ひさしがいたころ(おそらく)の上智の教授だった。…やれやれどうりで!

  • 一言で言うなら『鼻持ちならない』

  • 読むに耐えない。挙げている作品はいいのだが、ただ著者の思い出話とちょっとした意見。これはあまり参考にならなかった。こんなに読むに耐えない本ははじめて。古本で十分。

  • う~ん、これは KiKi としては失敗でしたねぇ~。  ろくろくこの解説(↑)を読まずに、本のタイトルと値段だけに惹かれて(何せ半額でしたから・・・・・)手を出したのが敗因でした。  一応大学で「英文学」な~んていうものを専攻していた KiKi にとって、これって単なる名作案内(それもものすご~く大雑把な)以上でも以下でもない本でした。  イギリスの22の児童文学を取り上げていて、著者のとりとめのない感想を書き散らしているっていう感じで、そこに魅力あるエピソードとか興味深い考察みたいなものがあるわけでもなし・・・・・。  まあ、「そういうお前のこのブログはどうなんだ?」と聞かれちゃうと痛いんだけど(^^;)、少なくとも「金をとっていない、個人の趣味ブログ」ということでお許しいただくとして・・・・・・ですねぇ。

    著者のピーター・ミルワードさんと言えば「シェイクスピア研究」の世界では少しは(な~んていう言い方をすると不遜にすぎるかもしれませんが・・・・)有名な方で、KiKi の学生時代なんかにはちょっとした有名人だったので、「イギリス児童文学」に関してもう少し面白い考察が書かれていることを期待していたんですけどねぇ・・・・。  まして、いきなり最後にとってつけたように出てきた「ハリー・ポッター」に至っては正直なところ「????? ・・・・・・ ふぅ ^^;」っていう感じで・・・・・。  まあ、要するに今の KiKi にとっては時間とお金の無駄だったかな・・・・と。

    扉に付された内容紹介のところ(上記参照)に「これらの文学はどのように読まれ、イギリスの人々の精神的バックボーンを形成しているのか。」とあるけれど、KiKi には「ピーター・ミルワードさんがこれらの本をどんな風に読んできたのか?」はおぼろげに伝わってきたけれど、「イギリスの人々の精神的バックボーンを形成しているのか。」に関しては全く読み取ることができませんでした。

    (全文はブログにて)

  • 童話ごとの章でかなり……かなり参考になります。

  •  マザー・グースやピーター・ラビット、ガリヴァー旅行記、シェイクスピア物語からナルニア国物語、ハリー・ポッターまで、イギリス人なら子ども時代に必ず読んだ、読まされた、聞いたであろう22の作品について、これらの作品と著者との関わりなどを語ったエッセイ。
     個人的には『ヒキガエル屋敷のヒキガエル』や『アリス』などは改めて面白そうだなと思った。あと英詩も読んでみないといけないなと思った。確かに高校までの英語教育で英詩に触れることはほとんどないけど、ネイティブの人はみんな幼い時に触れているんだと思うと、この辺が日本人学習者とネイティブの根本的かつ潜在的なギャップになっているんだと、今更ながら痛感する。

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1925年ロンドン生まれ。54年オックスフォード大学卒業。上智大学名誉教授。カトリック神父でもある。著書に「変わり者の天国 イギリス』、『犬の生き方』(以上、秀英書房)、『信ずる心のすすめ道院の窓際から』、『明言は力なり、悪魔のセリフ』(以上、講談社)、『心の色さがし』(TBSブリタニカ)、『チャールズ皇太子の孤独』(同朋舎出版)、『お茶の巡礼』(河出書房新社)など多数。2017年逝去。

「2023年 『ネコの哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ピーター・ミルワードの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×