物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア (中公新書)

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著者 : 志摩園子
  • 中央公論新社 (2004年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017581

物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 読了。

  • エストニア、ラトヴィア、リトアニアの
    バルト三国の歴史を中世から現代まで概説する。
    馴染みの薄い地域の歴史ではあったが、
    頻繁に地図が掲示されることもあり、
    入門書として分かりやすい。
    それぞれが非常に複雑かつ多難な歴史を持つ国々であり
    さらに知識を深めたく感じた。

  • 常に3国として一括して語られる国々だが、それぞれの歴史の違いを改めて感じる。ハンザ同盟、リヴォニア騎士団、ポーランド・リトアニア連合王国、スウェーデン、プロシア、ロシアの支配下、そして1918年のロシアからの独立、1940年のソ連統合、1991年のソ連邦からの独立への動きなどの動きが生々しく伝わってくる。北欧との関係が深いエストニア、ドイツとの関係深いプロテスタント国ラトヴィア、そしてポーランドとの歴史の共有・対立という歴史があり、ユダヤ人を多く抱えていたカトリック国リトアニアへの理解が深まった。一方、3国に残ったロシア人の国籍問題など3国に残ることになった人権問題があることは気が付かなかった。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    文庫&新書百冊(佐藤優選)159
    国家・政治・社会

  • ドイツ騎士団やハンザ同盟について知りたかったので、読んでみたのだが、当初の目的に当たるところはわりとあっさりと終わってしまって、少し残念だった。しかし、この地域が大国に挟まれて如何に苦労をしてきたかが、よくわかった。次はバルカン半島関連を読んでみようか。

  • ずいぶん前に登録したものの、積読状態が長くなってしまった。

    わかりやすく、コンパクトにまとめられており、門外漢の入門書としては好適だ。
    前回、リトアニア研究者の文章に泣かされたので、構えてしまったが、こちらは実に読みやすい文章で助かった。
    ただし、物語と冠しているのは疑問。
    平易で読みやすいことを意識したという程度のことらしい。
    年表を丁寧に解説してくれている感じで、物語とは言えない。

    巻末の略年表や主要人名・地名があるのは、ありがたい。

  • やや地味な題材ということもあり、「物語」シリーズにしてはあまり物語性は強くなく、年表に沿って淡々と語っていくというスタイルの歴史本。そういうスタイルも好きなのだが、年代が前後したり、地域が錯綜したりと少し纏めきれていない印象が残ったので★3つとした。

    以下本筋から離れてしまうが、読後に感じた所感をツラツラと。

    この本を読んで一番考えさせられたのは、(リトアニアは除くが)12世紀のドイツ人都市成立以来、20世紀まで一度も支配階級になることも無く「民族」も「国家」も意識されることのなかったエストニア人とラトヴィア人の「国」が今こうして地図に載っているという点。

    「民族による国家=国民国家」という概念は元を辿ればフランス革命に端を発していて、それまでの不平等な封建社会へのアンチテーゼとして、「同一民族=平等」という理想を掲げて生まれたものと理解している。わかりやすく言えば、平等をシステムとして体現したのが民主主義で、平等をイデオロギーとして体現したのが「国民主義=ナショナリズム」と言えるかもしれない。あくまでこの時点までは。

    しかしこの「同一民族=平等」という概念は、その後の帝国主義とファシズムの時代を通じて、その「平等」が本質的に持つ「閉鎖性」も顕わにしてしまった。つまり「自分と意識を共有できる人との間でのみ約束できる平等」という、ある意味未熟な、しかしある意味人として正直な考え方を包含していることを示してしまった。

    そのような「平等と閉鎖」が歴史を作ってきた20世紀に対して、21世紀初頭は、インターネットとグローバリズムに代表される開放の時代と言えるかもしれない。そしてその「開放」が、再び(封建制に近い格差社会とも言われる)不平等を生み出しつつあるというのもまた事実。だからと言って昔は良かった的に閉鎖的な国民主義に戻っては単純に振り子が戻るだけとなってしまう。

    もし、20世紀の失敗から学ぶことができるのであれば、その結論はたぶん1つで、「平等と開放」、すなわち「自分と意識を共有できない人との間でも約束する平等」というということになるのではないか。一言で言えばコスモポリタニズムということになろうか。これはぶっちゃけ人として極めて不自然な感覚である。しかし、もし、人と未来に合理性を持たせることができるのであれば、それが目指すべき方向となるのではないか。

    だいぶ脱線したが、読後の感想としてそんなことを考えた。

    備忘録まで。

  • バルト三国旅のお供に

  • バルト三国の歴史を簡単に概観できる。
    あまり注目されない地域であるが、NATO,EUへの加盟も果たし、冷戦後のロシアといわゆる西側諸国との外交上、その担った役割は小さくないだろう、と思い読んでみた。

    この本では、バルトが国際関係の十字路であったこと、そしてそれに伴い、ロシアとドイツが競ってバルトでの利権を得ようとしていたことがわかる。しかし、バルト三国を中心に書かれた本なので当然ではあるが、二つの大国がどのような論理でバルト三国を草刈り場としていたのか、あまり伝わってこなかった。

    地理的にみて、中欧よりも中央に存在する、しかし、周辺の国というイメージのあるバルト三国。こういう国々から世界の動きを理解してみるのは、大国の支配的な力を抑え込むためにも、非常におもしろいと思う。
    ロシアが周辺へ行使する(暴)力、について考える参考にしたい。

  • [ 内容 ]
    二〇〇四年五月、エストニア、ラトヴィア、リトアニアは念願だったEUへの加盟を果たした。
    これまで三つ子のように扱われてきた三国は、なぜ「バルト」と一括されるのか。
    その答えは、中世から東西南北の交易の十字路として注目されたバルト海東南岸地域でくりひろげられた歴史の中にある。
    周辺大国ドイツ、ロシアの狭間にあって、それぞれの民族のまとまりを失うことなく、二〇世紀にやっと建国した三国の道のりを辿る。

    [ 目次 ]
    第1章 バルトという地域
    第2章 中世のバルト―リヴォニアとリトアニアの成立
    第3章 環バルト海地域の覇権争い
    第4章 ロシアによる支配の確立
    第5章 民族覚醒と国家成立への道
    第6章 三つの独立国家の誕生
    第7章 バルト三国の独立国家としての歩みと崩壊
    第8章 ソ連邦下の三つの共和国として
    第9章 「歌とともに闘う革命」と独立への道
    第10章 独立回復以降のバルト三国

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物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア (中公新書)の作品紹介

二〇〇四年五月、エストニア、ラトヴィア、リトアニアは念願だったEUへの加盟を果たした。これまで三つ子のように扱われてきた三国は、なぜ「バルト」と一括されるのか。その答えは、中世から東西南北の交易の十字路として注目されたバルト海東南岸地域でくりひろげられた歴史の中にある。周辺大国ドイツ、ロシアの狭間にあって、それぞれの民族のまとまりを失うことなく、二〇世紀にやっと建国した三国の道のりを辿る。

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