言論統制: 情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 (中公新書 1759)

著者 :
  • 中央公論新社
3.67
  • (14)
  • (8)
  • (24)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 271
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017598

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「検証 防空法」からの流れで、言論・出版統制について知ろうと、以前からチェックしていた本書を読んだ。しかし、題名とは違い、自分が知りたい内容とは異なっていた。さらにしかし、本来の目的とは別の面白さに引かれた。それは、本書が副題にある鈴木庫三の伝記だったからである。


    「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものだ。今でも伝記が好きなことに改めて気づいた。TVでトーク番組が好きなのも同じ理由なのだろう。

    戦前の、典型的な、極貧の、努力による、立身出世物語である。いつもかみさんに自分の幼少時代の貧しさを語ると笑われるが、こうした物語を読むにつけ、貧しさのレベルが違うことに気づかされるとともに、自分の意思の弱さ、やる気のなさを思い知らされる。

  • 必要に迫られて読んだ。

    鈴木庫三という人物についての本。歴史的資料を用いて、どのような人物であったかをできるだけ正確にたどろうとしている。それだけ、虚言をもって書き残された人物らしい。

    理系人間としては非常に読みづらい。
    専門的な用語が多用されているため、簡単には読み進めることができない。
    僕向けの本じゃないなって思った。
    (読みやすさを感想に入れるのは、読みやすい本しか読まないという傾向の若者らしい見方かもしれない。)

    そして論理もついていきにくい。筆者の脳内では完成された論理かもしれないが、読者には飛躍しすぎているように思えた。
    いきなり変な文章が出てきて、「は?」と思うこともしばしば。そして少しあとに「ああ、そゆこと」ってなった。非常に読みづらい。せめて、接続詞的なものをつけてくれればわかるのに。

    どのような人に向けて書かれたのかが気になるところ。歴史マニアだろうか。歴史学者だろうか。一般人だろうか。若者だろうか。
    疑問が残る。

    ただ個人的には尊敬する学者の方なので、僕の考えの及ぶ範囲外に何かはあると思う。これはあくまで僕のレベルから見た評価である。

著者プロフィール

佐藤卓己(さとう・たくみ):1960年生まれ。京都大学大学院教育学研究科教授。

「2023年 『ナショナリズムとセクシュアリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤卓己の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
マーク・ピーター...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×