伊勢神宮―東アジアのアマテラス (中公新書)

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著者 : 千田稔
  • 中央公論新社 (2005年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017796

伊勢神宮―東アジアのアマテラス (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 日本における、伊勢神宮(天照大神)の信仰が、歴史の時間軸のなかでどのように東アジアと接点を持ち、変化してきたかを見つめる。原始的な信仰が国家との相関をもって続く神道に成る、経緯と分離の過程を知り、これからどのような立ち位置で接していくかを提議されたような気がします。

  • 神道の歴史とその存在意味について論じられている。神道はもともとは道教をならい始まった宗教である。日本固有の宗教で、宗教的な普遍性はあまりない。明治以降、国威発揚にしばしば使われて来た。歴史的にも聖書のような文書化された経典はあまり重要視されてこなかった。極めて、情緒的な宗教ではないだろうか。今も昔も、宗教を国威発揚に使うべきではないと感じた。

  • 伊勢神宮の起こりから現代まで。その歴史を辿ります。雄略天皇の時代という有力説があるということで、その時代に遡ることに驚きを感じます。天武の時に天皇そのものが神と主張したにしても天照大神を先祖神として崇拝するようになったその変遷に興味があるところです。大日本国の読み方は実は大日如来(神)の本国であるという見方も本地垂迹説からは解釈できる説明には唸ってしまいました。しかし、古代のことよりも一番興味深く読めたのは、近代に朝鮮神社、台湾神社などを創建した時の話です。朝鮮神社に天照を祭るのではなく、朝鮮民族の始祖とされる檀君を祭るべきであるという日本の神道家・葦津耕次郎他の強力な意見があったとのこと。そうしていた場合の現在の日韓関係はどうなっていただろうかと興味津々ですし、台湾神社では内地人の結婚式を増やす努力をしていたが、昭和8年のピークでも年間17件に過ぎなかった!現地に如何に受け入れられなかったかを語っています。また終戦末期に伊勢神宮の空襲を恐れ、陸軍が守備隊を編成していたということも考えてみれば当然のことであり、伊勢神宮が焼けなかったのは奇跡的なことだと思いました。

  • 伊勢神宮内宮の祭神であるアマテラスに迫る第一章の内容は非常に興味深い。日本国内に限定した視点ではなく、東アジアの枠組みで展開される著者の主張は面白かった。

  • 伊勢神宮、もとい「アマテラス」の発生(誕生)からその可能性もろもろ。この著者の特徴で、かなり発想的なものが多い、が、十分に言及されていない問題も多くあります。よってネタの宝庫(笑)。このジャンルに興味がある方はとりあえず読んでおいて間違いないと思います。

  • 副題『東アジアのアマテラス』
    アマテラスの起源。伊勢神宮の歴史、神道と日本政治。

    恥ずかしながら、皇民化の一環であれほど海外に神宮を建設していた事実を知りませんでした。
    宗教は民衆に親しまれてこそで、信教の強制は不可能。
    終章の折口信夫氏の、タカミムスヒとカムムスヒの「むすび」、神信仰の原点という言葉が印象深い。

  • この本を読みながら、今回の震災で外国が不思議に思われる日本人の行動の中には、日本人の意識の深いところに、日本が神に守られている国である、日本人は守られているという思いがあるのではないかと思った。それは長い歴史の中で日本人の心の中に、ほとんど意識することがなく、そこにあるもののように思った。

  • [ 内容 ]
    伊勢神宮は、日本文化のなかでももっとも日本的なものと思われている。
    しかし、その誕生から現在まで、伊勢神宮はその姿を大きく変えている。
    祭神であるアマテラスオオミカミのそもそもの姿とは何か?
    また、伊勢神宮は千三百年を越える年月の流れのなかでどのように変容していったのか。
    道教の隆盛や蒙古襲来など、東アジア世界全体の歴史・文化・社会の潮流に目を配りながら、その祖像と変遷を検証する。

    [ 目次 ]
    第1章 アマテラスの旅路(「アマテル」神社の存在 「アマテル」と「火明命」 ほか)
    第2章 中国思想と神宮(なぜ伊勢に鎮座したのか 海の神仙境 ほか)
    第3章 神国の系譜(「神国」ということばの由来 『愚管抄』の神国観 ほか)
    第4章 近代の神宮(天皇親拝 東京遷都と伊勢行幸 ほか)
    第5章 植民地のアマテラス(植民地における神社と教会のちがい 海外神社の誕生 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 日本が成立していく中で伊勢神宮がどういう立場にあったのか。
    国家権力と切っても切れない関係が見えた、気がした。

  • 磯崎新の伊勢論を読んでから、気になっていた伊勢神宮。
    日本的なものの源流にせまっている。

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伊勢神宮―東アジアのアマテラス (中公新書)の作品紹介

伊勢神宮は、日本文化のなかでももっとも日本的なものと思われている。しかし、その誕生から現在まで、伊勢神宮はその姿を大きく変えている。祭神であるアマテラスオオミカミのそもそもの姿とは何か?また、伊勢神宮は千三百年を越える年月の流れのなかでどのように変容していったのか。道教の隆盛や蒙古襲来など、東アジア世界全体の歴史・文化・社会の潮流に目を配りながら、その祖像と変遷を検証する。

伊勢神宮―東アジアのアマテラス (中公新書)はこんな本です

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