頭痛の話―片頭痛から遺伝子異常まで (中公新書)

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著者 : 古井倫士
  • 中央公論新社 (2005年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017833

頭痛の話―片頭痛から遺伝子異常まで (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 古井倫士『頭痛の話』(中公新書、2005)を読む。

    名大医学部卒、名城病院脳神経外科部長を務めのち開業した頭痛専門医による「なぜ頭痛になるのか」の解説。

    元病弱少年の好奇心をくすぐるものがあります。

    全体像として、偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の大きな三分類、その他として外傷由来のもの、咬合不全、スポーツによるもの、薬物によるもの、クモ膜下など網羅的に示されます。

    著者が1000名あまりのカルテを分析したところ、緊張型が49.7%、偏頭痛が20.3%となっており、これらが最も一般的な、いわゆる「頭痛持ち」ということになります。

    偏頭痛は、血管性でズキズキ、ガンガン、心臓の鼓動と同期する痛み。
    緊張型はドーンとかジーンとした鈍痛で、持続性の痛み。との違いがあるそうです。

    【本文より】
    [偏頭痛]
    ◯頭痛発作への直接的な対応が偏頭痛治療の中心ではあるが、発作の予防がまったく不可能というわけではない。頭痛発作は特定の要因、たとえば騒音、下界の明るさ、刺激的な臭い、睡眠の取りすぎによって誘発されうるので、これらを避ける努力をするのは無駄ではない。

    [緊張型頭痛]
    ◯朝の起床時からというより、午後あるいは夕方になると起こってくることが多い。嘔吐を伴うことはない。

    ◯精神的な緊張、つまりストレスが契機になって頭部及び後頸部に分布する筋肉に持続的な収縮が起こる。筋肉も筋細胞という細胞の集まりであり、収縮が過度に続くと筋肉は酸素不足に陥り、ブラジキニンなどの発痛物質が放出される。収縮した筋肉自体および発痛物質に由来する刺激が三叉神経あるいは頸神経に伝わり、頭痛として認識される。

    ◯俗に緊張型頭痛は頭を暖めるのがよいといわれるのは、血管を拡張して少しでも多くの血液が筋肉に行き渡るようにすれば軽快するのではないかと考えるからである。

    [その他]
    ◯カフェインは喘息の治療に用いる薬剤テオフィリンと類似の化学構造をもつ物質で、気管支や全身の血管を拡張させるが、脳の血管に対しては収縮作用を及ぼす。コーヒーなどを立て続けに飲んでしばらくすると頭痛の起こってくることがあるのは、この収縮に対する跳ね返り現象として頭部の血管が拡張に傾くからである。

    ◯偏頭痛における頭痛発作の治療薬であるエルゴタミン製剤等の長期にわたる連用は頭痛を以前にも増して頻繁させる恐れがある。[中略]頭痛薬乱用か否かの境目は週二回、月に10回程度で、これ以上の服用はできるだけ避けるべきである。

  • [ 内容 ]
    頭痛は健康な人でも一度や二度は経験するもので、まったく覚えのない人はいないだろう。
    片頭痛や緊張型頭痛といった代表的な頭痛、クモ膜下出血や脳腫瘍のシグナルとなる危険な頭痛だけでなく、スポーツや食品・薬品の摂取によって起こる場合もある。
    本書では、さまざまな頭痛の症状や痛みのメカニズム、一般的な治療法などを、三十年にわたって臨床に携わってきた脳神経外科医が丁寧に解説する。

    [ 目次 ]
    序章 頭痛はいろいろ
    第1章 頭痛の全体像
    第2章 片頭痛と群発頭痛
    第3章 緊張型頭痛とその仲間
    第4章 いろいろな頭痛
    第5章 危険な頭痛
    第6章 頭痛と遺伝子異常

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 緊張型頭痛の館はを対象にして心理分析を行うと、ストレスの背景として不安感やうつ状態を示す例が多いと言われ、神経症やうつ病の治療に準じた抗不安薬や抗うつ剤の処方が頭痛の軽減につながることがある。
    白ワインより赤ワインの方が頭痛を誘発しやすいと言われる理由はよくからない。
    ハム、ソーセージ、たらこなども頭痛を誘発するという。これをホットドッグ頭痛というらしい。

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頭痛の話―片頭痛から遺伝子異常まで (中公新書)の作品紹介

頭痛は健康な人でも一度や二度は経験するもので、まったく覚えのない人はいないだろう。片頭痛や緊張型頭痛といった代表的な頭痛、クモ膜下出血や脳腫瘍のシグナルとなる危険な頭痛だけでなく、スポーツや食品・薬品の摂取によって起こる場合もある。本書では、さまざまな頭痛の症状や痛みのメカニズム、一般的な治療法などを、三十年にわたって臨床に携わってきた脳神経外科医が丁寧に解説する。

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