- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121018137
作品紹介・あらすじ
友人。誰のまわりにも一人はいる身近な存在と考えられている。しかし、友人との付き合い方にルールはなく、友人が私たちに何を運んでくるかは予測のつかぬ謎である。誰が友人か、どこに友人はいるのか、友人と親しさの差異は何か、そして友情の政治的機能とは…。本書は、哲学者たちの友情論を手がかりに、公共の空間における対人関係の本来の姿を描きながら、友情の消滅の危機と、それが原因の国家の危機を遠望する。
感想・レビュー・書評
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キャッチーなタイトルとはだいぶ趣が異なる、西洋哲学の論文だった。忙しい合間に読んでも目に映るだけで入ってこない、ちゃんと素養がある前提でじっくり読まないと無理な本・・・
友人たちよ、友人などいないのだ。
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小難しいことを小難しく説明して分かる人だけわかればいいですよ分からない人はどうぞそのままお気になさらずに、というのが哲学だと思うけど、とにかく、友人たちよ友人などいないのだ、というのは理解できた。
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本文中に何度も現れる「友人とは何か、友情とは何か」という問いに哲学の歴史の中で答えは3通り。
一つ目が、友情とは公共の空間を成立させるための基盤であるとするもの。
二つ目が、本当の友人とは自分の「分身」であるとするもの。
三つ目が、利害の一致などでの親密な雰囲気を友情とするもの。
実感に近い、三つ目の見解はルソーによるものだが、著者はこの考えに嫌悪感に近いモノをあらわにし、徹底的に軽蔑している。「親しさ」と呼ばれるものが如何に「友情」を汚すか、そのことを繰り返す。
「親しい」とは異なる「友情」を考え、著者もまたアリストテレスの遺言に戻ってくる。
「友人たちよ、友人などいないのだ」 -
中島義道かよ!なタイトルとは裏腹に、とても安定した内容。安定している割には書き手のこだわり?が目立つ本。
ルソーの影響力にはフランス革命が補助的役割を担ってる、っていう説明にへええーでした。 -
タイトル勝ち。友情にまつわる問題が公共性の問題だとは気づかなかった。哲学者が友情をどのように疑ってきたか、どういう問題と認識していたか、を記述した書。
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また こんな本読んでしまった・・ 昔は絶対に読まなかったのに 最近人間不信で ちょっとめげてます。なのでこの本読んだんですが 「友情とは遷いやすいもの」で 「人に求めてもいけないもの」だそうです。結局、私の問題で相手を誤解して 人間不信になってるんだと言うことで納得しました。 きっと相手も私のことで、人間不信に陥ってるんだろうな ごめんなさい 反省してます。早く仲直りしましょう。