長州戦争: 幕府瓦解への岐路 (中公新書 1840)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018403

作品紹介・あらすじ

どんな戦争も後世へのメッセージを残している。長州戦争は徳川幕府の命取りとなった戦争である。勝利した長州藩は、後に『防長回天史』を編纂し、この戦争を明治維新への大きな一歩と位置づけた。しかし、幕府側はこの敗戦を総括するに至らず、敗戦の責任者すら明確ではない。幕府はなぜ戦争に踏み切り、どう戦って負けたのか。開戦前夜から敗戦処理までを克明に描き、長州戦争が現代に残したメッセージを読む。

感想・レビュー・書評

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  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    プロローグ 兵は凶器なり(長州戦争とは何か/長州戦争の開戦事情 ほか)/第1章 長州が朝敵になるまで(航海遠略策と公武周旋/尊攘激派の擡頭 ほか)/第2章 第一次征長-幕府の威令なお衰えず(長州征討令下る/四国艦隊の下関襲来 ほか)/第3章 江戸と山口-二つの主戦派(攘夷見直しのチャンス/江戸幕閣と一会桑政権 ほか)/第4章 第二次征長-四方面の戦闘(歴史と個人感情/大島口の戦闘 ほか)

  • 著者は元々どちらかというと幕府側に興味のある方のようです。そのせいか、このジャンルにしてはなかなか客観的な文になっていて見ていて面白い。「長州戦争」を取り扱ったものとしてはかなり良いと思います。あくまで「長州戦争」をメインとしたものなことに良い意味でも悪い意味でも注意。このため、長州側の視点・動きだけでなく、幕府側の記述も多い(むしろこっちが主っぽい)。久しぶりにドキドキわくわくした新書でした。オススメ!

  •  『幕府歩兵隊』と並ぶ、野口氏の幕末の本です。

     うーん…なんというか、うん、微妙です。前回に比べて質が落ちたな、という感じ。
     内容としては比較的しっかりしている方だとは思いますが、慶喜の評価の仕方が偏りすぎている感が否めないです。後、当時の感覚として使用すべきでない表現も使っていたかなあ…さすがに「戦争責任」という言葉が出てきた時は、眉を顰めましたが。
     まあ、戦争か外交かという考えには、それなりに納得するところもありますが………

     個人的には、慶喜に対して偏見が強すぎ、という感じです。性格について追及するのは、ちょっと…是とも非とも言えないのだからあまり好ましくないと思うので………

  • [ 内容 ]
    どんな戦争も後世へのメッセージを残している。
    長州戦争は徳川幕府の命取りとなった戦争である。
    勝利した長州藩は、後に『防長回天史』を編纂し、この戦争を明治維新への大きな一歩と位置づけた。
    しかし、幕府側はこの敗戦を総括するに至らず、敗戦の責任者すら明確ではない。
    幕府はなぜ戦争に踏み切り、どう戦って負けたのか。
    開戦前夜から敗戦処理までを克明に描き、長州戦争が現代に残したメッセージを読む。

    [ 目次 ]
    プロローグ 兵は凶器なり(長州戦争とは何か;長州戦争の開戦事情 ほか)
    第1章 長州が朝敵になるまで(航海遠略策と公武周旋;尊攘激派の擡頭 ほか)
    第2章 第一次征長―幕府の威令なお衰えず(長州征討令下る;四国艦隊の下関襲来 ほか)
    第3章 江戸と山口―二つの主戦派(攘夷見直しのチャンス;江戸幕閣と一会桑政権 ほか)
    第4章 第二次征長―四方面の戦闘(歴史と個人感情;大島口の戦闘 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 幕府側の視点で描かれた長州征伐。

  • 分類=幕末維新期・長州戦争。06年3月。

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著者プロフィール

野口武彦(のぐち・たけひこ)
1937年東京生まれ。文芸評論家。早稲田大学第一文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。神戸大学文学部教授を退官後、著述に専念する。日本文学・日本思想史専攻。1973年、『谷崎潤一郎論』(中央公論社)で亀井勝一郎賞、1980年、『江戸の歴史家─歴史という名の毒』(ちくま学芸文庫)でサントリー学芸賞受賞。1986年、『「源氏物語」を江戸から読む』(講談社学術文庫)で芸術選奨文部大臣賞、1992年、『江戸の兵学思想』(中公文庫)で和辻哲郎文化賞、2003年、『幕末気分』(講談社文庫)で読売文学賞、2021年に兵庫県文化賞を受賞。著書多数。最近の作品に『元禄六花撰』『元禄五芒星』(いずれも講談社)などがある。


「2022年 『開化奇譚集 明治伏魔殿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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