明治天皇: 苦悩する「理想的君主」 (中公新書 1849)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018496

作品紹介・あらすじ

王政復古の旗印のもと、幕府や摂関職が廃され、若き明治天皇を戴く維新政権が誕生した。だが、近代国家の建設が急速に進むなか、「天皇親政」の理念はやがて形骸化する。陸海軍を統べる大元帥として日清・日露の両戦争を遂行するなど、政府への協力的姿勢を貫いた天皇であったが、その陰には、自らの意思と政府の意向の乖離に苦悩する、孤独な君主の姿があった。政府と宮廷の対立関係を軸に、理想化された天皇の実像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:288.41||K
    資料ID:95060186

  • 明治天皇の一生を追う。やんちゃ坊主、そして天皇となり
    様々な困難にぶつかってゆく。
    西南の役、日清、日露。
    明治天皇の苦悩を描き出す。

    明治天皇があまりに理想化されている。
    天皇が能動的に動くときは必ず「それほどの賢明さ〜」と
    言っているが、つか天皇サイドの擁護しすぎ。

  • そのまま、明治天皇本。しかしこのお値段で読めるならばかなりよいのでは、と思います。生い立ちから崩御まで。それはそのまま、幕末動乱期~明治という時代の終わりを意味していますが、明治天皇の生涯とともにその時事、政局についてもかなり詳しくのべています。明治という時代を大観するにはいいかもしれません。むしろ、天皇個人よりも必然的にその比重が高くなっているので、明治時代総括本としていいかも。

  • 明治天皇が政局に対しいかに考え、行動を深めたかを
    時系列を追って端的にまとめた良書

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。1980年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、1985年同大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。1985年慶應義塾大学法学部専任講師、1989年同助教授、1993年同教授。この間、1988年~89年、2000年~01年米国スタンフォード大学フーバー研究所訪問研究員。

単著に、『明治国家と官僚制』(芦書房、1991年)、『天皇親政』(中公新書、1995年)、『日本行政史序説』(芦書房、1998年)、『天皇と官僚』(PHP新書、1998年)、『日本の医療行政』(慶應義塾大学出版会、1999年)、『歴代天皇総覧』(中公新書、2001年)、『女帝誕生』(新潮社、2003年)、『大久保利通』(吉川弘文館、2005年)『明治天皇』(中公新書、2006年)、『象徴天皇制と皇位継承』(ちくま新書、2008年)、『明治留守政府』(慶應義塾大学出版会、2010年)、『新・皇室論』(芦書房、2013年)、『皇室がなくなる日』(新潮選書、2017年)、『歴代天皇総覧 増補版』(中公新書、2021年)。
共著・編著として、『明治期医療・衛生行政の研究』(ミネルヴァ書房、2011年)、『公共政策の歴史と理論』(ミネルヴァ書房、2013年)、『時代が求める後藤新平』(藤原書店、2014年)、『なぜ日本型統治システムは疲弊したのか』(ミネルヴァ書房、2016年)、『天皇退位 何が論じられたのか』(中公選書、2020年)ほか。

「2022年 『天皇・皇室制度の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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