在日の耐えられない軽さ (中公新書)

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著者 : 鄭大均
  • 中央公論新社 (2006年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018618

在日の耐えられない軽さ (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 【在日特権など日韓のヘイトスピーチの温床となる在日コリアンについて、考えるための基礎となる良書】筆者は父の代から日本に渡り1948年に岩手に生まれた人文教授。筆者の父母の代から筆者が日本国籍を選ぶまで、そして妹が外国籍のまま裁判を行い在日韓国人として日本政府と闘う道を描く。
    本書を読んで持った印象、当たり前だが韓国の人にもいろいろな考えがあるということ。ステレオタイプな見方は避けなければと思う。日本人論、韓国人論それそれ筆者の見識は素晴らしい。日韓併合時代、くどいぐらい親切だが上から目線の日本人。併合される道を選ばざるを得なかったが日本人を軽蔑、やむを得ず従う韓国人。つくづく日韓の相互理解は難しいものだと思う。
    筆者は在日韓国人の変わらぬ被害者意識より日本国籍の選択を推す。在日韓国人の立場は半島の韓国人からは見下され、日本人からも別に扱われ複雑な立場にあるようである。
    昭和50年代までどちらかというと北朝鮮の方が軍事独裁の韓国より自由な国と思われていたようである。祖国統一のため、日本て闘う、日本国籍取得など裏切り。そんな歴史もあったようである。
    ステレオタイプな見方ではなく、一部特権を享受し日本政府に反発する人以外、おそらく大多数のジャパニーズコリアンの人々のことを日本人は、知らねばならない。
    印象深い本でした。

  • 読みやすい。
    間違った思い込みを指摘された。読んでよかった

  • 『自身在日であった(現在は帰化したため日本人)鄭先生の本。
    在日の「甘え」を痛烈に批判する内容。
    私が在日論でまともに読んだのはこの本だけというまったくの素人だが、その私にはすごく説得力があり、一貫しているように思われた。 』

  • 耐えられないまでに優しい在日【赤松正雄の読書録ブログ】

     タイトルにまずは唸った。『在日の耐えられない軽さ』―いうまでもなく小説「存在の耐えられない軽さ」を借用したものだが、云い得て妙だ。鄭大均・首都大学東京教授の自叙伝風の著作である。鄭さんについては、私の知人に同教授の大学ゼミ生がいたり、年初の新聞コラム(読売)での永住外国人参政権問題での発言(「在日」を永続化させる、として反対を主張)などを通じて、かねて関心を持ってきていた。ただし、その著書にむきあうのはこれが初めて。いわゆる日韓併合から100年。隣国との関係に改めて思いをいたすためにも、また政治的課題、いや政局的課題としての「参政権問題」を考えるうえでも大いに参考になる。

     一読してきわめて優しい語り口には驚くばかり。うらみつらみは抑えて淡々と事実が述べられる。在日に特別な思いを持っている人も、またそうでない人も、新たな出会いとなる。在日一世としての父上の数奇な人生や、一途なまでの戦闘的コリアンとしての妹さんの生き様。これら肉親のある種当たり前の姿が鄭さんの存在を対極にひときわ際立たせている。

     韓国・朝鮮籍を持っている在日諸君に、とあてた一番最後の文章群が胸を撃つ。「いまだに祖国の統一だとか民族だとかいう者もいるが、そういう浮世離れは相手にしないほうがいい。日本人になっても、ご先祖さんの地にはノスタルジアを感じる。そのくらいのスタンスが在日には似つかわしい」―これを読んで安堵しない日本人がいるだろうか。壮大な大人に出くわしたような思いがしてならないのは、当方が恐らくありきたりの小人であることを意味しているのだろう。

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在日の耐えられない軽さ (中公新書)の作品紹介

父は一九二〇年代に来日した、日本語小説を書いた最初の朝鮮人で、のちに皇道思想家。戦後は心の病に冒され、六〇年にひとり帰国した-。父や母の歴史と子供たちの人生との間にはどのようにつながりがあるのか。本書は、ひとつの「在日」家族の誕生から終焉まで、そして、そのひとりひとりの生き方を、戦前から現在にいたる日本と韓国の関係と重ね合わせて描くことによって、新たな認識と洞察を読者にもたらす。

在日の耐えられない軽さ (中公新書)はこんな本です

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