幕末維新と佐賀藩―日本西洋化の原点 (中公新書)

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著者 : 毛利敏彦
  • 中央公論新社 (2008年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121019585

幕末維新と佐賀藩―日本西洋化の原点 (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 薩長土肥。薩摩、長州、土佐はわかるけど、肥前?佐賀?どこからでてきたのさ。しかも肥前藩って「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」で有名な「葉隠」の藩。どうも文明開化と結びつかず、不気味なイメージだった。
    その台頭は、鍋島閑叟という藩主によってなし遂げられた藩政改革と、どこの藩よりも早い西洋軍事化でなし遂げられたものだった。特に、黒船直後、日本で唯一鉄製大砲を製造できた佐賀藩には全国から注文が殺到する。
    大変興味深いが、閑叟については対外交流が少なかった&資料も少なかったようで、ひととなりをはじめ、具体的な言及が少ないのが残念。
    後半は主役が民法制定に尽力した江藤新平にうつる。佐賀の乱って、なんだか不明瞭。士族の乱というより、政府派閥抗争の延長のような。

    ・かくて公方様お膝元守護と江戸100万人住人安寧の鍵は、外様佐賀藩の高度技術力に委ねられた
    ・長崎海軍伝習所には精鋭48名を送り込んだ。幕府・諸藩を通じて最多であり、しかもすでに蘭学の基礎的素養を備えていたから教育効果が著しく多彩な人材が育った
    ・1867年のパリで開かれた万国博覧会……日本館は幕府・佐賀藩・薩摩藩の三間からなり、出品物は佐賀藩が咲いたの506箱
    ・輔相・議定のうち……政府最高意思は岩倉と閑叟によっておのずから形成される成り行きとなった。
    ・三条一時不在の中、即席に結構された反対派放逐クーデターといえよう。これが明治6年政変の真相であろう。
    ・一方的に戦争をしかけられた佐賀士族には、自衛の戦いつまり正当防衛以外に選択の余地がなかった。

  • 面白かった。ただ途中、佐賀藩と直接かかわりの薄い記述もあった。明治維新後の説明をするための伏線として必要な記述だったのかもしれないが。推理小説を読むような面白さがあった。鍋島閑叟と江藤新平の関係が特に想像力をかりたてる。作者が直接本の中で記述していない秘密が何かあるんじゃないか、と色々想像させられた。幕末維新の大隈をはじめとする佐賀の七賢人たち、日本の科学技術振興のあけぼのに貢献した人たちについて、もっと知りたいと思った。

  • 欧米の先進技術を最も蓄積し、幕府、薩摩を圧倒。激動期の主役だった佐賀藩。明治以降、評価を否定された「肥前」の真の価値を描く。

  • 非常に読みやすく分かりやすいが、佐賀藩一辺倒の記述は鵜呑みにするのをためらうほど。著者の佐賀藩大好きぶりが伺える。

  • [ 内容 ]
    明治維新の原動力となった「薩長土肥」の雄藩だが、肥前=佐賀藩の影は薄い。
    しかし西洋の先進技術を最も蓄積した佐賀藩は、英明な藩主・鍋島閑叟のもと鉄製大砲を製造。
    幕末期、技術力で幕府や他藩を圧倒し、閑叟は新政府のトップに躍り出る。
    また開明的な藩士が多数輩出し、江藤新平は教育・司法に「西洋丸写し」とまで称される大胆な制度を導入する。
    佐賀の乱以降、薩長政権下、活躍が軽視された同藩の真の価値を描く。

    [ 目次 ]
    序章 長崎御番
    第1章 鍋島閑叟の登場
    第2章 日本開国
    第3章 尊王攘夷と佐賀藩
    第4章 江戸幕府瓦解
    第5章 明治新政
    第6章 国民教育への道
    第7章 初代司法卿―人権の父
    第8章 暗転―明治六年政変と佐賀戦争
    終章 明治維新史を見直す

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    [ 参考となる書評 ]

  • 本屋に最新刊として並んでいたのでつい購入。
    佐賀観光に向かう電車の中で読破。

    確かに、薩長土肥って言われる割に、佐賀藩って何してるかよくわかんないよね。
    長崎御番→鍋島閑叟→江藤新平っていう著者が設定した軸は無理があるのではないか。
    佐賀復権のために一般書書いておきました的な感じが否めない。

    目次
    長崎御番
    鍋島閑叟の登場
    日本開国
    尊王攘夷と佐賀藩
    江戸幕府瓦解
    明治新政
    国民教育への道
    初代司法卿―人権の父
    暗転―明治六年政変と佐賀戦争
    明治維新史を見直す

  • 2008.8.23

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幕末維新と佐賀藩―日本西洋化の原点 (中公新書)の作品紹介

明治維新の原動力となった「薩長土肥」の雄藩だが、肥前=佐賀藩の影は薄い。しかし西洋の先進技術を最も蓄積した佐賀藩は、英明な藩主・鍋島閑叟のもと鉄製大砲を製造。幕末期、技術力で幕府や他藩を圧倒し、閑叟は新政府のトップに躍り出る。また開明的な藩士が多数輩出し、江藤新平は教育・司法に「西洋丸写し」とまで称される大胆な制度を導入する。佐賀の乱以降、薩長政権下、活躍が軽視された同藩の真の価値を描く。

幕末維新と佐賀藩―日本西洋化の原点 (中公新書)はこんな本です

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