- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121019677
作品紹介・あらすじ
八世紀半ばに創建された正倉院は、当時の宝物を今に伝える世界でも稀有な存在である。聖武天皇ゆかりの品が目を惹くが、東大寺に関係する品や文書も多く含まれ、内容は多岐にわたる。宝物の献納や出用、御覧の記録をひもとけば、時の朝廷や権力者の姿が浮かび上がると同時に、いかに多くの人々が収蔵品の保存に力を尽くしてきたかがわかり、興味深い。一二〇〇年以上にわたって宝物を守り続ける正倉院の歴史をたどる。
感想・レビュー・書評
-
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99127687詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書文庫
-
確かに考えてみれば,正倉院という倉庫とその中の宝物が,いろいろな時代を乗りこえて,現代まで伝わってきていることが不思議である。国のトップが代わってもちゃんと続いていることがおもしろい。
本書には,その時代時代で,正倉院やその中の宝物がどのように扱われてきたのかが,通史的に書かれている。目録のようなものも,結構昔からあったことに驚いた。
本書を読むまで,正倉院にはシルクロードを渡ってきた宝物しかないのかと思っていたが,全く違っていた。
以前は,この中のものを貸し出してイベントにつかったこともあったし,何度か盗難にもあったりしたらしい。 -
著者の抑えたユーモア感覚が好もしくかつ宝物維持管理の一端がうかがえ興味深いことでした。
-
正倉院行きたいなだって日本人だもん。あと桂離宮と姫路城と宇治平等院。そもそも収納時には王義之の真筆あったんですってね、どこにいったんだろ勿体無いナー。
-
正倉院の歴史的意味付けや成立の経緯など、知らないことが多かったので、大変参考になった。
しかし、著者が実際、当所の研究者であるため、宝物や資料の列記に終始している感があり、壮大な歴史ドラマを期待しているむきには不向きですね。