戦国仏教―中世社会と日蓮宗 (中公新書)

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著者 : 湯浅治久
  • 中央公論新社 (2009年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121019837

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戦国仏教―中世社会と日蓮宗 (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 内容は日蓮宗中心の話です。一向宗などの話題を期待すると損するかもしれない。

  • 日蓮上人の生涯についての章のみ読了。
    幕府に物申したり他宗派を批判したりとアグレッシブなイメージの日蓮さんですが、どういう時代背景があって興ったのかというのを知ると、ちょっと理解が深まった気がします。

    副題を読まずに手に取って、戦国大名と仏教の関係性がテーマかと勘違いしてました。鎌倉仏教が受容されたのは室町~戦国なので「戦国仏教」といってもいいのでは、という考えからきているそう。

  • 湯浅治久『戦国仏教 中世社会と日蓮宗』中公新書、読了。従来の鎌倉新仏教は実際のところ、鎌倉期には「異端」に過ぎない! 受容されるのは室町~戦国時代である。鎮護顕密仏教から個々の救済へのスライドは荘園制とも密接な関係、地域の民衆生活史から日本中世社会の特質を詳論する興味深い一冊。

    たしかに、萌芽は鎌倉時代だから「鎌倉新仏教」なんだろうけれども、展開・受容は後世になるのは必然。そしてそれが受容権力の相剋のなかで土着化と定位があるとすれば、まあ「戦国仏教」なんだろうね。

    個人的には鎌倉時代は、鎮護仏教の完成した時代なんじゃないのかなとおも思います(元寇あたり。顕密、華厳、律辺りの方が影響力としても多大なものがあり、新仏教はマイノリティー。

    財政基盤の変化・受容主体の力関係の変転が室町時代以降行われ、鎌倉新仏教が台頭していく。その意味では、鎌倉時代というのは、現実にはどこまでも中古平安の宗教体制がマジョリティであり、そこに間欠泉が沸いた、烽火が上がったというのが実状なのではないのか

  •  本書は、中世における日蓮宗の成立とその発展過程を、中世という時代的視点から考察した本である。
     中世においては比叡山や高野山が莫大な荘園を擁する宗教勢力として社会に君臨していたことに対し、「日蓮」が寒冷化による災害が続発する時代的条件の下で、民衆の宗教を打ち出した経過や、「日蓮宗」という現代まで続く教団が生まれ勃興していく過程も興味深く読めたが、時代背景の知識が豊富でなければよくわからないとも感じ、ちょっと難しかった。
     「門流ネットワークと南北朝内乱」の項には、日蓮の弟子がそれぞれ派閥化する風景はどの時代でも同じとの感想をもったし、1400年代の気候の寒冷化による飢饉による「一揆の時代」の悲惨さはよくわかったが、本書で主張する「戦国仏教」の概念は難しすぎてよく理解できないとも感じた。
     日本の歴史における仏教の位置が、現代と違ってはるかに重いものであったことはよくわかったが、宗教と中世社会を理解するためには、本書のみではちょっと難しいとも感じた。本書の読後感は「難しすぎてよくわからない」である。

  • 日本で仏教が伝来したのは飛鳥時代であるが、それが浸透し始めたのは奈良時代に入ってからである。この時代の仏教は「鎮護国家」を目指していたのだが、戦乱が起こってからは「救済」が使命となっていた。本書は後者の役割としての仏教がどうであったのかを考察している。

  •  戦国仏教とは何か。比叡山高野山に代表される顕密寺院は、現世にあって厖大な荘園所領を有する宗教権門として君臨してきた。顕密仏教に対して鎌倉仏教を提唱する祖師たちは、もはや追いつけないほどにその思想を内面化した。顕密仏教の網の目をかいくぐって鎌倉仏教が社会に浸透したのは、戦国時代においてであった。戦国仏教が受容されていくありさまを追う。

  • [ 内容 ]
    地域社会に根付いた寺院は歴史的にさまざまな役割を担ってきた。
    もともと鎮護国家を任としていた仏教だが、鎌倉時代に興った新しい宗派は個人の救済を目指し、室町~戦国時代にかけて地域に浸透していく。
    戦乱や災害、飢饉がおびただしい奴隷を生む過酷な時代において、寺院は地域でどのような役割を担い、民衆や領主らはいかに仏教を受け入れたのか。
    日本史における宗教と社会の関わり合いをあぶり出す。

    [ 目次 ]
    第1章 戦国仏教とは何か
    第2章 日蓮―祖師の生涯と鎌倉社会
    第3章 門流ネットワークと南北朝内乱
    第4章 日親―結衆と一揆の時代を生きる
    第5章 西と東の日蓮宗
    第6章 戦国仏教の成立

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • タイトルで少々誤解を与えているところはありますが、いわゆる「戦国時代」に向けて特に「鎌倉新仏教(日蓮宗)」がどう広まりをみせたかに焦点を置いたものです。

  •  込み入った話題が多く一般向けではない。またテーマが曖昧なため、締まりを欠いた内容となっている。歴史の断片を取り上げることに異論はないが、意味性・物語性を示さなければ些末な事実で終わってしまう。

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戦国仏教―中世社会と日蓮宗 (中公新書)の作品紹介

地域社会に根付いた寺院は歴史的にさまざまな役割を担ってきた。もともと鎮護国家を任としていた仏教だが、鎌倉時代に興った新しい宗派は個人の救済を目指し、室町〜戦国時代にかけて地域に浸透していく。戦乱や災害、飢饉がおびただしい奴隷を生む過酷な時代において、寺院は地域でどのような役割を担い、民衆や領主らはいかに仏教を受け入れたのか。日本史における宗教と社会の関わり合いをあぶり出す。

戦国仏教―中世社会と日蓮宗 (中公新書)はこんな本です

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