ハプスブルク三都物語 - ウィーン、プラハ、ブダペスト (中公新書) (中公新書 2032)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 206
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121020321

作品紹介・あらすじ

ハプスブルク帝国は美しい都を残した。ウィーン、ブダペストはドナウ川と、プラハはモルダウ川と、町はそれぞれの物語を紡いできた。本書では、教会、宮殿、二十世紀の名建築を訪ね、モーツァルトやシュトラウスたち音楽家の足跡を辿っていく。そこには、すぐれた審美眼で芸術を庇護し続けた名門王家の歴史と、帝国の栄華を体現する華麗なる文化が今も息づいている。路地裏やカフェを含め、都の今を伝えるカラー口絵収載。

感想・レビュー・書評

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  • 1 ハプスブルク帝国と三都の歴史

    2 建築を歩くー祖国への思い

    3 現在の中に含まれた過去ー音楽とカフェを楽しむ


    1は歴史を駆け足で説明。時にエピソードを含め。
    わかりやすかったけど、そばに家系図年表地図写真などの
    資料があったほうがよくわかるかな。

    2と3も歩きながら実物を見て役にたつものかなと。
    面白かったけど、今ひとつイメージがわかないものが多くて。

    ということで、初心者にはちょっとむかないかなと。
    ある程度わかっている人が、再確認したり新しい雑学を得たりというものでは。

    他の方のレビュー↓で書かれているように、そういうかたが飛行機の中で読むのにいいと思います。軽いし。

    私はこの本を持って、街歩きしたいですね!

    >こうした路地裏の通りは、モーツァルトやシューベルトの時代から、ほとんど変わっていない。
    >だからもし仮にモーツァルトやシューベルトが突然現代の路地裏にあらわれたとしても、自分が今どこにいるか、間違いなくわかるに違いない。
    >ウィーンの裏通りは、何世紀もほとんど表情を変えず、ひたすら歴史を堆積させている。

  • 著者は2年間ウィーン大学客員教授

  • ハプスブルグの物語という期待と違っていてハプスブルグにゆかりのある都の話でしたが、各都市の成り立ちがかなり細かく描かれていて読み物としての完成度が高くて単純におもしろかったという本。

    ハプスブルグとウエストファリアものばっかり読んでたけど、こういうのもたまにはいいな。

  • 知ってるところの描写はやはり臨場感が違うなあと妙に感心してしまった。ウィーンは行ったことがある。きっちり覚えてはいないけれど、過去都市の様子の描写でもなんとなくついていける。

    しかし、プラハやブダペストはなんの知識も体験もなく、都市の描写、地名や人名ですら読んでて親しみを感じられない。もっと自分を慣らすために下準備が必要だなと思った。思いつくのは、まずは入門書を多読する、かな。

    読み進めると、ウィーンの音楽についてもページが割かれているのだが、なんか妙に著者が熱い。多分クラシック音楽ファンなのだろうと読み進めたら、やはりウィーンフィルの演奏会に定期券予約して通ったとかある。この辺りがひょっとして一番執筆中、楽しかったのではないかと邪推。さらに読み進めると気がつくのは、この音楽へほどには、ワインやビールには情熱が注がれてないんだなってこと。

    されはさておき、プラハもブラペストも、そして一度は行ったことのあるウィーンへもまた行きたいと思うようになりました。

  • 中欧旅行に行く前に、当地の歴史を知っておこうと思って読んだ。三都それぞれの歴史模様が簡潔によくわかった。ただ、「物語」というほどには、そんなに印象に残る内容ではなかった。

  • 三都のお話かと思ってちょっと期待していたが、ウィーンを中心にした構成。まぁウィーンに住んでいて、プラハ・ブダペストはそこから遊びに行ったということだからその思い入れ・内容の濃さに違いが出るのは致し方なし。
    ブダペストには行ったことが無いので、その点少々物足りなさを覚えたなぁ。
    それにしてもグーラシュと黒ビール(要するに安くて美味いものですな)、是非再体験いたしたく。

  • 三都物語と言いながら、ページの大半はウィーンが占め、プラハとブダペストの扱いは小さい(特にブダペストは申し訳程度なのはなぜ?)。
    構成もテーマも散漫で、ガイドブックとしても中途半端なら、専門書としても中途半端。
    あとがきで「ウィーンについては雑誌などに載った拙稿や拙著から、部分的に引用をおこなったところもある」と”自白”しているに至っては噴飯物だ。つまり、書き下ろしだけでは1冊分の原稿量に満たないから、旧稿を使い回しして水増ししているだけじゃん、だからウィーンに偏った歪な構成になっている訳だ。

  • 無理だと知りつつ著者本人に案内してほしくなる。旅行前に読んでおけばよかった… ハプス関連新書3冊併せて四ツ星

  • 「ああ、あの歴史上の話ってそういうことだったのか。」と思わせる記述がおおい。ある程度歴史の予備知識も要されるが、それがなくとも楽しめると思われる。
    ウィーンのカフェに行ってみたい。また建築や芸術に関する造詣も深く、文化が好きな人にもお勧めできる。

  • 2011/11/13読了。

    ヨーロッパ旅行で三都を訪問した直後に読んだことで、経験と知識が結びついたように思える。
    しかし、個人的にはもう少しハプスブルク家を中心とした歴史的な繋がりに関する解説を読みたかった。

  •  中世から20世紀初頭という長期にわたり、ヨーロッパ中部で強大な勢力を誇ったハプスブルク家。オーストリア帝国、スペイン王国、ナポリ王国、ハンガリー王国といった主要国の国王・皇帝を輩出した名門貴族で、いまヨーロッパの名所旧跡を巡るとき「ハプスブルク」の名が出ないことはまずないといっていいでしょう。

     この本はハプスブルク帝国がいまに残した美しい三都を知る一冊。ドナウ川沿いのウィーンとブダペスト、モルダウ川沿いのプラハの、教会や宮殿、名建築を訪ね歩き、モーツァルトやシュトラウスたち音楽家の足跡をたどる。そこには卓越した審美眼で芸術を育て護ってきた名門家の華麗なる文化が、いまも息づいているのでした。読後に魅力的な三都に足を向けたくなり、そしてまた実際にその三都でふたたびページをめくりたくなる、そんな本です。

  • ウィーン、プラハ、ブタペスト三都の歴史、建築などについて。

  • 三都のうち、私が一番興味があるのは、プラハなんですが、
    この本の著者のご専門は、ドイツ文学で、ウィーンに2年ぐらい滞在していたということもあってか、この本のメインは、ウィーンでした。
    (ウィーン、プラハ、ブダペストの比率は、5:3:2ぐらい?)
    まあ、ハプスブルク帝国の歴史の部分では、やはり、ウィーンがメインですからね。

    その他、建築や音楽、カフェについての部分もあって、
    私は、特に、カフェの部分が面白かったです。
    パラチンケンとか、ホイリゲとか、トカイワインの話がお勧めです。

  • つまり私は旅行に行きたい。

  • 3月17日読了。かつてヨーロッパを席巻したハープスブルグ(美輪明宏風に)王家の三大帝都、ウィーン・プラハ・ブダペストの歴史と建築、現在の姿(主に酒について)を紹介する書。私も訪れたことのあるウィーン、プラハは確かに数百年の時を越えて、過去と現在、そして未来が地続きであることを感じさせる美しく文化の香り高い都市だった・・・。帝国の威光、という面ももちろんあるが、この国に生きる人々の誇りと心意気がなせる業だったのだろうな。「モーツァルトやベートーヴェンが現代のウィーンにふと投げ出されたとしても、自分が今どの場所にいるのかおそらく迷わないのではないか」とする著者の観点は面白い!坂本龍馬が東京に現れても、きっとさっぱりどこがどこだか分からないだろうからなあ・・・。

  • いま読んでるっていうかとりあえず買ってあるけどあんま読んでない。
    うーん、息抜きに読もうかなぁ。

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著者プロフィール

1947年横浜生まれ。横浜市立大学名誉教授。専門はドイツ語ドイツ文学。東京外国語大学大学院修了。ウィーン大学客員教授を経て、横浜市立大学にて教鞭を執る。著書・翻訳書に『ウィーン知られざる世紀末』(京都書院)、『ウィーン音楽の四季』『ウィーン路地裏の風景』『横顔のウィーン』(音楽之友社)、『ウィーンのドイツ語』(八潮出版社)、『ウィーン遺聞』(同学社)、『ハプスブルク三都物語』(中公新書)、ヨーゼフ・マンシャル「レーオポルトとヴォルフガング」(『モーツァルト全集』所収 小学館)ほか。

「2016年 『不思議なウィーン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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