芭蕉―「かるみ」の境地へ (中公新書)

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著者 : 田中善信
  • 中央公論新社 (2010年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121020482

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芭蕉―「かるみ」の境地へ (中公新書)の感想・レビュー・書評

  •  プロローグ。室町時代末期、酒宴の座興として作られた滑稽な連歌を母胎に俳諧は誕生した。初期俳諧を支えたのは、松永貞徳とその門人であった。滑稽を旨とする俳諧から猥雑な表現を一掃した貞徳は、故事を身につけ、庶民の俗語を導入し、発句を独立させた。深い教養ある連歌師西山宗因は、敢えて謡に題をとる。俳諧は連歌から自由となり、蕉風俳諧が芽生える。

  • [ 内容 ]
    古典文学の名作に数えられている『おくのほそ道』だが、芭蕉にとって紀行文を書くことは趣味であり、修練の一つであったにすぎない。
    芭蕉は、「俗」を対象とする俳諧を、和歌や連歌と同等の文学に高めることに苦心したが、生前それが叶うことはなかった。
    本書は俳諧師の名乗りをあげた『貝おほひ』以降の作品を丹念に読みながらその足跡を追い、「俳聖」としてではなく、江戸を生きた一人の人間としての実像を描く。

    [ 目次 ]
    第1章 江戸へ出るまで
    第2章 江戸俳壇と芭蕉
    第3章 失意と転生
    第4章 旅の始まり
    第5章 『笈の小文』の旅
    第6章 『おくのほそ道』と『すみだはら』

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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 途中で匙。

    サブタイトルの「かるみ」の境地という文句に魅せられ手にとりました。

    本書を通して、

    ・俳句の変遷
    ・駆け出しの頃からの芭蕉の変化・成長

    を垣間見ることができます。

    俳句はもともと、連歌などの当時、高尚とされた文化からはみ出た遊びのようにして誕生し、そこから、芸術の粋まで高められていったようです。
    芭蕉自身も、はじめは、洒落のようなものを多くつくったようです。しかしながら、そこから「わび・さび」の境地へと高めていきました。

    着目点は、
    ・芭蕉が現代において高く評価されるようになるその作風は、決して初めから計算されたものではなく、彼に降りかかったごく個人的な悲しい出来事(身内の蒸発・火事による転居)が多大に影響しているということです。

    歌への才覚ももともと、確かなものであったことは、本書からもうかがえますが、この偶然の事件と組み合わされて新しい文化の流れが生まれたということは、なかなか奇運やなぁと感じます。

    恥ずかしながら、漢字と、過去の歌の引用・解説がちょっと自分にはボリュームありすぎたので、途中で読むのを止めてしまいました。

    和歌や俳句は、読むより、声に出して詠むからこそ味わえるものだ、とよく耳にするので、それを一つの言い訳にして落ち着いております。

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芭蕉―「かるみ」の境地へ (中公新書)の作品紹介

古典文学の名作に数えられている『おくのほそ道』だが、芭蕉にとって紀行文を書くことは趣味であり、修練の一つであったにすぎない。芭蕉は、「俗」を対象とする俳諧を、和歌や連歌と同等の文学に高めることに苦心したが、生前それが叶うことはなかった。本書は俳諧師の名乗りをあげた『貝おほひ』以降の作品を丹念に読みながらその足跡を追い、「俳聖」としてではなく、江戸を生きた一人の人間としての実像を描く。

芭蕉―「かるみ」の境地へ (中公新書)はこんな本です

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