月経のはなし - 歴史・行動・メカニズム (中公新書)

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著者 : 武谷雄二
  • 中央公論新社 (2012年3月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121021540

月経のはなし - 歴史・行動・メカニズム (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 歴史的背景や各民族での差が、少しわかった。

  • こういう専門書大好き。
    医学的な話だけじゃなくて、民族学的な話や歴史なんかもそれぞれたっぷり話があって、相当面白かった。

    さて今回は、まだ読み終えていない本のお話。

    積読、乱読、読み散らかし、ほったらかし、という決してよいとは言えない読みかたをしている私。
    それでも今まで生きてきて、本ぼろぼろにするようなことはしませんでした。
    しかし、人生初、やってしまいました。

    この本、洗濯機で洗ってしまいました。

    普段からお風呂に本を持って入る習慣があります。
    その流れで洗濯機に本が入ってしまったのでしょう。
    気づかずに洗ってしまったようです。

    洗濯機で本は洗わないほうがいいです。
    服が全部活字になります。
    いくらなんでも、そこまでの活字中毒ではないです。
    本を洗ってしまったことに気づいた時には、笑うしかなかったですね。

    服についた本のかすをとりながら、まだ読み終えてないこの本の残骸を見て、「あ~、続きが読みたかったな」とつぶやいてしまった自分に、さらに笑えてきました。

  • 女性の体のしくみについて、理解するべく手にとった一冊。日本においても、月経が不浄なものとして、20世紀に入っても誤った見方をされていたことに驚く。一例として、月経中の女性が植物に触れると枯れてしまうとか。これって男性ならではの勝手な解釈だなぁと感じた。男性優位の社会を反映しているようにも思えた。そういえば、今も相撲の土俵には女性か上がれないけど、その名残なのか。
    ともあれ、現代社会ではそのような偏見も見直され、女性の体についての理解、制度も整いつつあるのは良い傾向だ。
    月のリズムと月経のリズムにも密接な関係かあるとの内容は興味を惹かれた。

  • あまり類書をみないのでついつい手にとった。
    月経に関するタブーが数多く紹介されている。特に、月経中の女性に接触すると、動植物が病気にかかったり枯れたりするという言い伝えは世界各地にある。

    「タブー」の語源がネイティブ・インディアンのtabuで、さらに外科医で社会人類学者のロバート・ブリフォルトによるとtabuの語源はポリネシア人の使用していたtupuaで月経を意味していたらしい。他にも、メソポタミアの女神ニンフルサグは、粘土に月経をぬりつけて人間を創造した。旧約聖書で人類の祖先となるアダムとイブのアダムは、Adamahに由来し、その意味は「赤い土」であり、メソポタミアの神話と共通している。
    旧約聖書の「レビ記」では、月経血のことをflowerと呼んでいる。花を意味するflowerは、流れるの意味のflowから変化し、flowは月経血が流れるという意味もあった。月経は生命の源であるので花を指す言葉になったという解釈がある。

    また、古代バビロニアの聖典に出てくる女神イシュタルは、満月に月経を迎えている月の女神という見方があり、女神の月経の日(つまり満月の日)をsabuttuと呼び、不吉な日でありいかなる仕事、食事、旅行をしてはいけないとされた。sabuttuはユダヤ教やキリスト教においては休止を意味するsabbathとなり、ユダヤ教では土曜日、キリスト教の日曜日、イスラム教の金曜日となった。三大宗教の休息日は、バビロニア時代の女神の月経の日が転じたものだった。そこから、サバスの習慣は農業に適用され、7年につき1年を休耕とした。現在でも、ユダヤ社会やそれ以外の国々で研究者や聖職者の自己研鑚のための有給休暇システムとして制定されている。

    ヒポクラテスは、月経を有害な体液の排出ととらえた。この考えは、悪い血を抜き取るという「瀉血(しゃけつ)」という伝統療法につながっていった(効果は実際は殆どない)。中国医学の「瘀血(おけつ)」の概念にも類似している。ジョージ・ワシントン米初代大統領は、瀉血による出血死とも言われている。

    また、発展途上国では近代的な避妊用具を利用できない為、授乳による生理的な避妊法が推奨されている。授乳間隔を日中は4時間、夜間は6時間以内にすると、98%以上妊娠しない。

    中流以上の階級の女性で特に月経があることを周囲にもらすことがはばかられているという記述があるが、それはエソロジカルには当然のことだろう。

  • 女性として月経の事を知ってる様であまり深く知っていない事を教えてくれる一冊。
    自分の体を知って、もっと大切にしたいと思えたし、男性陣にも読んで頂きたいと思えた。
    となりにいる彼女の生態が少しでもわかる事で、理解しやすくなるし、接し方も変わると思いました。

    私の隣の人はどうかしら…

  • しくみはもちろん、今までどのように扱われてきたのかについても書かれていたところが高評価。人類学的な視点があっておもしろかった。
    いかに心や能率に影響を及ぼすかが分かるので、自分の心身の状態を整えるのに役立つ。バイオリズムをつかめれば、もっと余裕をもって暮らせるだろうなあ。

  • ジェンダーの話は面白かったが、月経痛の記載は読んでるだけでおえええってなりそうでした(笑)
    男性はおそらく手に取らないでしょうが、男性向けの本ですね。

    ただ、p.61の「月経中は絶対妊娠が成立しない時期であるにもかかわらず」は誤解を招く表現だと思います。

    月経中には受精が成立しないってことであって、月経中は避妊しなくておっけーってことではないよね。月経中は感染症もかかりやすくなるし、安静にしとくべきですよっと。

    あと、「ほとんどの女性が、いつ、どこで、何をしている時に初経が起こったかを記憶している」ってあったけど、私は全く覚えてないです。

    え、そんなもんなん?笑

  • 文芸書としても実用書としても。世の男性に方に是非是非読んでほしい。同じ趣旨の男性版もあったら読みたい。

  • 産婦人科の先生が書いた、月経について、しくみから歴史的背景までを扱った本。

    月経にまつわる偏見の歴史が面白くて仕方がなかったです。「そうだったのか!」と。現代に引き継がれている、ジェンダーに関する諸問題の根深さを感じました。
    つい70年ぐらい前まで「月経毒」なる論文が医学雑誌に載っていたという話は、にわかには信じがたかったです。
    いかに、月経という現象が摩訶不思議なものとして捉えられ続けてきたのか。考えたこともなかったことですが、なるほどと思う話がたくさんありました。

    ===

    以下は書籍の内容についてではなく、読書方法についての自分用メモです。

    久々に一気読みというものをしました。
    最近は、時間の都合もあり、スキマ時間に少しずつ読み進める、という方法を心掛けていたのですが、どうやら、一気読みのほうが性に合うようです。
    私の読書速度では、まともに読むと一冊何時間もかかるので、分散して読み進めるしかないと考えていたのですが、一度読むのをやめると、次に同じ本を開くまでの間隔がものすごく長く開いてしまうことに最近ようやく気づきまして…。
    今回は、「意味がまったくわからなくても、わからないままでとにかく全て目を通す!」をテーマに読み進めました。
    結果、半分も意味がわかりませんでしたが、時間をかけて読んだときと実質の理解度は大して変わらず、かつ、興味が持続した状態のままで読み切れるので、たいへん満足感がありました。楽しかったです。
    物質名は頭に入らない。歴史は楽しくて仕方がない。わかりやすいです自分…。

    大量の積本を横目に、次から、「買った本は買った日のうちにとにかく全部読み切ってしまう」をそっと心に誓いました。

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月経のはなし - 歴史・行動・メカニズム (中公新書)の作品紹介

毎月一回、女性に訪れる月経。この生理現象が彼女たちの体・心・行動に与える影響は大きい。だが、男性は実際の様子をほとんど知らず、女性もその深い実態を理解しないまま、毎日を過ごしている。本書は、苦痛のやわらげ方や病気との関連といった基礎知識から、魔女狩りをはじめとするタブーの歴史、犯罪や自殺との関連といった文化面までを取り上げる。産婦人科学の第一人者がやさしく語る、この身近な"神秘"の世界。

月経のはなし - 歴史・行動・メカニズム (中公新書)はこんな本です

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