言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)

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著者 : 岡本真一郎
  • 中央公論新社 (2013年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121022028

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言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)の感想・レビュー・書評

  • 一見難しそうなタイトルだが
    読んでみると、
    日常会話を例に取り上げたものが多く
    読みやすかった。

    社会心理学・言語学・コミュニケーション学あたりかなあ…

  • 言語、特に日本語を用いたコミュニケーションについて分析し、わかりやすくまとめた1冊。普段何気なく使っている言葉も、こうやって捉えると実に奥が深いのだと気づかせてくれます。

  • 面白かった。
    言葉の裏や、言葉の先にある意味を推測することによって、コミュニケーションが円滑に行えたり、皮肉になったりするということが改めてわかった。
    「ありがとう」と言える場面で「すいません」という謝罪表現を用いるのは、相手の労苦に対していっているというのが興味深かった。たとえば、見知らぬ人が前でドアを開けて待っていてくれたら、「すいません」という日本人は多いと思うが、それは相手がドアを開けたまま待っているという労苦に対しての言葉であるらしい。「ありがとう」は自分の利益に着目して、言う言葉であるというのは、なるほどと思った。

  • 特筆すべきことは特にないのですが、学術的にまだ未成熟というか、「言語の社会心理学」と呼べるのか?と思えるような内容でした。どちらかというと「言語学」や「コミュニケーション学」という方が近いような気がしました。
    意志伝達の手段としての言葉、送り手と受け手の齟齬について色々述べていて、それはそれで興味深いものでしたが、それが「社会心理学」と呼べるのか……若干疑問に思いました。
    文献は古いですが、『日本人の発想、日本語の表現』の方が衝撃的で知的好奇心を刺激しました。
    僕の評価はA-にします。

  • 【目次】
    はじめに i-iv

    第1章 「文字どおり」には伝わらない 001
    1.1 共感が不可欠 002
    1.2 言語と非言語―――コミュニケーションのチャネル 007

    第2章 しゃべっていないのになぜ伝わるのか 033
    2.1 会話をどうやって成り立たせるのか――共通の基盤 033
    2.2 言外の意図をどう伝えるのか――推意 042
    2.3 広告からの思い込み 060

    第3章 相手に気を配る 071
    3.1 相手の「顔」を立てる 071
    3.2 人の呼び方 095
    3.3 感謝するのになぜ「すみません」か――感謝、謝罪、ねぎらい 104

    第4章 自分に気を配る 123
    4.1 自分のことを伝える――自己開示と自己呈示 123
    4.2 本心で謙遜しているのか――自己卑下の特徴 151
    4.3 話しぶりがもたらす印象 161

    第5章 対人関係の裏側――攻撃、皮肉 171
    5.1 人を傷つけることば――言語的攻撃 171
    5.2 間接的攻撃――皮肉の本質 193

    第6章 伝えたいことは伝わるのか 215
    6.1 誤解はなぜ生じるのか――コミュニケーションの失敗 215
    6.2 本当に伝わっているのか――透明的錯覚 225

    終章 伝えたいことを伝えるには? 239


    あとがき 255
    注    265
    文献   277

  • <閲覧スタッフより>
    コトバを科学する。
    私たちは日常会話の中で、どのような状況で言葉を用い、それがどういう意味を生み出すのか?というように、
    言語を科学的に研究する学問を「言語学」と言います。
    そんな「言語学」の基礎知識について学べる資料をご紹介します。

    --------------------------------------
    所在記号:新書||801||オカ
    資料番号:20101228
    --------------------------------------

  • 思ってたんと違ったが、おもしろい。

    言語の機能、コミュニケーションの機能を分類、内容、効果を特定していく。

  • なにげなく言ってしまう
    感謝の気持ちとしての 「すみません」 などの、
    会話のなかにある
    心理学的な要素を
    わかりやすく解説しています。

    普通に毎日使っている会話を
    みなおしてしまいました。

  • 面と向かって、あるいは電話やメールでもコミュニケーションで中心的役割を果たすのがことばである。
    情報だけではなく、自分の気持ち、相手への思いを伝えあうツールだ。
    ことばによって伝わるのは、文字通りの内容だけではない。文字通りとは矛盾するようなもの、言い回し、非言語的コミュニケーションも含まれる。
    私の相方は読解力が絶望的に欠如している。空気を読むとかいう以前に、行間を読むことも文脈も読めない。会話が成り立たないことなどしょっちゅうである。
    「私は、読めないのではなく読まないのよ」が口癖だが、それは相手の意図を推測するという作業をし、相手の視点に立って熟慮を重ねなければ到底出てこないはずのことばだろう。
    とまあ、しばしば発生することばの問題を社会心理学的な観点から捉え直したのが本書である。
    社会心理学は、実験や調査のような実証的手法で人の社会的行動の法則性を捉え、その背後にある心理的な要因を究明しようとする心理学の一分野である。本書は語用論、社会言語学や心理言語学の研究成果を念頭に置いた上で、ことばに対して社会心理学的な立場からアプローチする。
    具体的には、ことばが対人過程の中でどのように発話され理解されるか、またことばの形式的バリエーションが対人関係とどのように関わり合うかについて、さまざまな研究を紹介していく。とくに実験社会心理学の特徴を生かした、変数を統制し、統計的技法を用いた実験、調査からの知見を重点的に扱っている。
    なぜ文字通りにしか伝わらないのか、もしくはなぜ文字通りに伝わらないのか、相手に気を配ったり、対人関係の裏側にひそむ皮肉や攻撃、伝えたいことを伝える方法論、さらには効果的な怒り方、や謝り方、などなど。
    実のところ「あなたは言っていることがよくわからないから、こうやって役に立ちそうな本を買い与えているんでしょ」と、かの相方に言われて読むにいたりましたの。ことばに難があるのは常に私のほうなの。とっても勉強になりました。78点。

  • ○この本を一言で表すと?
     言語の用途を社会学的、心理学的に日常に照らして分析した本


    ○面白かったこと・考えたこと
    ・タイトルからすると、言語学・社会学・心理学を複合した難しい本かなと思いましたが、平易な文章で「言語」を分析することで人間関係やコミュニケーションを分析するという考え方が説明されていて、読みやすく、そして面白い本でした。

    ・コミュニケーションには道徳的コミュニケーションと自己充足的コミュニケーションがあり、前者は情報を伝えて目的を遂行するためにするもので後者は感情を表明することが目的となるもの、そして実際にはどちらのコミュニケーションの意味も含めて行われ、その配分の違いであるというのは分かりやすい話だなと思いました。(第1章 「文字どおり」には伝わらない)

    ・チャネル(コミュニケーションの個々の手段)には言語と非言語のものがあり、言語チャネルには恣意性(音と表す者の間の関係が恣意的に決められる)、二重の分節性(語と音に文節している。分節性があるから全ての言葉を丸暗記せずに、組み合わせでコミュニケーションが取れる)、生産性(二重の分節性により、これまでに言語で表現したことがないことを表現できる)、意図の介在(内容を伝えようとする意図「情報意図」と情報意図があること自体を伝えようとする「伝達意図」)があるというのは、当たり前に使っている言語の性質をより深く知ることができたように思いました。(第1章 「文字どおり」には伝わらない)

    ・非言語チャネルの種類の多さと、非言語チャネルがチャネル全体の93%という誤解(元になったメラビアンの法則は矛盾した感情を伝える場合かつ特殊な実験状況で言語が7%になったもの)についても整理されていて分かりやすかったです。(第1章 「文字どおり」には伝わらない)

    ・共通の基盤があることによるコミュニケーションのショートカットについての話、グライスの会話の協調の原則(量の格率、質の格率、関係の格率、様式の格率(不明瞭な表現を避け、曖昧さを避け、簡潔にして、順序立てる))、3つの推意の話「Q推意(限定推意)」「I推意(拡張推意)」「M推意(様式推意)」などの話はどれも分かりやすく、自分自身も周りも使っていることが整理されていてよかったです。(第2章 しゃべっていないのになぜ伝わるのか)

    ・P.56のコードモデル(受け手の伝達したい内容⇒コード化⇒メッセージ⇒コード解読⇒伝達される内容)はよく知っていて人に説明することもありましたが、P.57の推論を含んだモデルはコードモデルで説明できていない共通の基盤や事態、受け手から送り手への意図の推論が含まれていてより現実に即しているなと思いました。(第2章 しゃべっていないのになぜ伝わるのか)

    ・ポライトネス理論のポライトネス(礼儀正しさ)を決める式「Wx=D(S,H)+P(H,S)+Rx」(Sは話し手、Hは聞き手、D(S,H)は話し手と聞き手の距離、P(H,S)は話し手より聞き手の方が勢力がある程度、Rは文化的行動の影響)はかなり分かりやすい式だなと思いました。相手の呼び方、お礼、謝罪、挨拶などにこのポライトネスの程度が影響していることを分析して結果を出していて、国ごとや事例ごとにこういった分析ができるというのはかなり有用だろうなと思いました。(第3章 相手に気を配る)

    ・自己開示の対象となる自己の種類を「精神的自己」「身体的自己」「社会的自己」に切り分けて考えているのは確かに自己開示する側・される側のそれぞれの関係によって、開示するそれぞれの自己が違ってきそうだなと思いました。(第4章 自分に気を配る)

    ・自己開示の一部として扱われる自己呈示の手法の中で、「自己宣伝」「取り入り」「栄光浴」が紹介されています... 続きを読む

  • 会話でどのように社会心理学が適応できるかという問題である。卒論のテーマとしては、文学でも使える可能性が有る。

  • あああ面白い。ことばの本って好き。条件によっては目上の人に「御苦労さま」も使えるとか、セルフ・ハンディキャッピングとか、人が栄光浴をしたくなるのは自己評価が低いときとか、すらすら読めて興味深い話題いっぱい。鈴木孝夫の本を読んでいるみたいな感じだ。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:801.04//O42

  • もう少し言語学的な刺激があるないかと思いましたが、どちらかというとコミュニケーション論のような内容でした。それも通俗的なものではなく、一寸した論文のようなスタイルで、社会心理学というものがどういうものなのか、そこに言葉が絡むとどういうことになるのか、よくあるコミュニケーション本との違いがつかみにくかったです。

  • ことばと社会や対人関係に関して、社会心理学の立場から解説する本ということのようです。実験や調査のような実証的手法から得られた知見をまとめています。日常のコミュニケーションを取り上げて、敬語や皮肉など、さまざまなコミュニケーションについて、解説しています。研究結果に関しては非常に実情に合っていて、そうだろうな、と思うことばかりなのですが、そこから得られる示唆は、何か目新しいことは少なく、前から分かっていることばかりという気もしました。ただ、ことばに関して新しい視点を提供してくれるという点で面白いと思います。当たり前かもしれませんが、「人の呼び方に関して、年長者に対しては、親族名を対称詞とするのが普通で、年少の人物に対しては、名前や代名詞で呼ぶのがふつうである。父親を子供がお父さんと呼んだりはするけど、長女を親が娘とは呼ばないし、逆に父親を子供が名前では呼ばないけど、長女を親が名前で呼ぶ」。このようなことを解説・整理してくれる本です。

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言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)の作品紹介

私たちは、ことばを「文字どおり」に使っているわけではない。話していないのに伝わることもあれば、丁寧に説明していても誤解されることがあるのはなぜか。社会心理学の視点から、敬意表現や皮肉など、対人関係のことばの謎に迫る。

言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)のKindle版

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