ミケランジェロ (中公新書 2232)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121022325

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  • 木下長宏『ミケランジェロ』中公新書、読了。岡倉天心、中井正一からゴッホまで--本書は、作品と徹底的に向かい合うことでその内実をえぐり出してきた美術美学史家の手によるミケランジェロ伝。89年の生涯を…まず、そんなに長生きだと知らなかったが…ありありと映し出す。

    「『混沌』を生きる芸術家がここにいる」(帯)。ミケランジェロはレオナルドと同じく万学と天才かつ、常に「最高」を目指したこと。しかしレオナルドが「コスモスケープ」の人であるのに対して、ミケランジェロは「カオスケープ」の人だと著者はいう。

    人間の生の実像は自然や歴史の破局に突如としておそわれ「受難を生きる」ところにある。「ミケランジェロは、決して一つのところにとどまっていない。つねにいままでの仕事を反省し、考え、未知の表現の可能性を求めて絵を描き彫像を彫っている」。格好の評伝。

著者プロフィール

同志社大学大学院時代に『岡倉天心』(紀伊國屋新書)を書き、以後岡倉に関する論考多数。著書に『岡倉天心』(ミネルヴァ日本評伝選)『美を生きるための26章』)(みすず書房)『名文に学ぶ文章作法』(明石書店)ほか。

「2013年 『新訳 茶の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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