物語 ベルギーの歴史 - ヨーロッパの十字路 (中公新書)

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著者 : 松尾秀哉
  • 中央公論新社 (2014年8月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121022790

物語 ベルギーの歴史 - ヨーロッパの十字路 (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • あとがきを見ると筆者は歴史の専門家でなく政治の研究者で納得。文化・社会史の視点が弱く,言語問題という主題をもっぱら政治的側面から描いている。面白みは少ないが,想像していた10倍くらい言語問題による分断がひどく,国王の政治介入も行われていて,どの国の政治もたいがい課題を抱えているのだなあということに改めて気づかされたのでよかったです。積まれた新書を消化するキャンペーン③。

  • 序章 ベルギー前史
    第1章 ベルギー独立
    第2章 帝国主義と民主主義
    第3章 二つの大戦と国王問題
    第4章 戦後復興期
    第5章 連邦国家への道
    第6章 分裂危機
    終章 「合意の政治」のゆくえ

  • ややこしくて、面白くもないけれど、学ぶものの多い本。
    フランデレンとワロンの対立、オランダ語とフランス語の対立、ブリュッセルの特殊性などもさることながら、欧州の王室の特殊性にきづかされた。
    万世一系のわが皇室とは全く異なり、対立国からでも新たな国王を輸入してしまう(あてがわれてしまう?)ベルギー王室。
    人民の社会の複雑性と王室の複雑性の2面を見た気がする。

  • 王室ヲタとして、「次に王制がヤバいのはベルギー」と聞いたことがある。それをきっかけにこの国に興味を持ったが、本書はこのようなライト層にまさにうってつけな「ベルギー入門書」である。さらに本書によって、「王制がヤバい」どころか、ある意味「一国として成り立っているのが不思議」なベルギー統合の象徴として、王家が並みならぬ求心力を発揮していることを知った。

    「現地の民族分布におかまいなく侵略者が引いた国境線によって、解放後も長く内乱に苦しむ」というと、現代では典型的なアフリカ像という印象になる。コンゴにとっては「悪魔」であったベルギー人もまた、他ならぬこの事象に苦しめられていたのだとは、寡聞にして初めて知った。「歴史はくり返す」と言うべきか、「歴史の皮肉」と言うべきか。
    読みやすく、わかりやすく、かつツボはひととおり押さえられている。おすすめ。

    2015/8/22〜8/24読了

  • 読了。

  • 12月新着

  • ベルギーは1830年にオランダから独立した若い国。プロイセン・ドイツやオーストリア、フランスなどに挟まれ、大国の思惑に翻弄されてきた国。フランス語とオランダ語の2言語国家という不安定さがつきまとう国。
    このヨーロッパのど真ん中にあり、EUの首都を持つ国の歴史は面白いです。

  • ヨーロッパの十字路、ガリア・ベルギカ。
    シャルル・マーニュ時代はフランク王国として栄える。没後は東・中部・西フランク王国に分かれる。870年のメルセン条約により中部フランク王国は東西フランク王国に吸収される。
    12世紀には封建制が完成しいくつか領邦される。その中でもフランドル伯が力が付け、フランドル伯領自由都市を形成する。
    1297年フランスに併合されるも、1302年蜂起(金拍車の戦い)するも、1328年にフランスに併合。
    その後イギリスとフランスがフランデレンの利権を争い英仏百年戦争がおこる(1339~1453年)。
    その後、ブルゴーニュ公国支配下にはいり、フランデレンの上流貴族はフランスを使用するようになる。
    スペイン=ハプスブルグ家の領地に。その頃にこの地はオランダと合わせてネーデルラントと呼ばれるようになる。
    スペイン王カルロス一世は相続と選挙により、ブルゴーニュ、オーストリア、ネーデルラント、スペインに渡る大帝国皇帝、カール五世(仏語、西語、伊語、独語、ラテン語に達者)となる。
    1517年にドイツで宗教改革がおこり、北部ネーデルラントはカルヴァン派が広がる(南部はカトリック)。北部はユトレヒト同盟(1579年)を結成し、オランダとして独立(1648年)。その後はスペイン配下を経て、オーストリア=ハプスブルグ家に。
    1790年、フランス革命の影響を受け、ブラバント革命を経て独立するも神聖ローマ帝国レオポルド二世により制圧される。
    1795年、オーストリアとフランスの対立の末、フランスの併合宣言。
    フランスの言語政策によりフランス語が強制される。(マリアテレジアの時代にフランドルは「自由特権」としてオランダ語が認められていた)教育はフランス語、教会内もフランス語になり行政・教育はフランス語に統一される。フランス革命やブラバント革命をへて、フランス語は上流階級の言語として定着していく。
    ウィーン会議により、フランスの大国化をおそれたメッテルニヒによりベルギーはオランダ領とされた。
    オランダ国王ウィレム一世はフランデレン地方の公用語をオランダ語に。公立小学校を設立しオランダ語を教育言語にしようとするが、私立学校を有するカトリック派から反発が起こる。フランス語を母語とするワロン地方からも反発が起こる。
    ウィレム一世の反発が高まる中、フランスで7月革命(1830年)がおこり、ベルギーでもアドルフ・ヌリの「聖なる祖国愛」に鼓舞され独立革命がおこる(音楽革命と呼ばれる)。
    神聖ローマ帝国のザクセン・コーブルグ・ゴータ家のレオポルドが初代国王につく。
    その後は多言語国家として歩みはじめる。
    「合意の政治」と国王
    周辺国との関係を注意深くみたレオポルド一世
    対外進出をはかったレオポルド二世
    ドイツからベルギーを守ろうと国民を鼓舞したアルベール一世
    ベルギーを守ろうとしたことが裏目にでたレオポルド三世
    連邦化にまい進したボーデュアン一世
    分離主義者と戦ったアルベール二世

  • ベルギーの歴史について建国以後、
    特に大戦後を主軸に描く。
    大戦期のエピソードは少ないが、
    ベルギーの持つ文化的、民族的な多様性が
    簡潔にまとめられており面白い。
    この国の行く末について強い関心が湧いた。

  • 難儀な国ですね。

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物語 ベルギーの歴史 - ヨーロッパの十字路 (中公新書)の作品紹介

ビールやチョコレートなどで知られるベルギー。ヨーロッパの十字路に位置したため、古代から多くの戦乱の舞台となり、建国後もドイツやフランスなどの強国に翻弄されてきた。本書は、19世紀の建国時における混乱、植民地獲得、二つの世界大戦、フランス語とオランダ語という公用語をめぐる紛争、そして分裂危機までの道のりを描く。EU本部を首都に抱え、欧州の中心となったベルギーは、欧州の問題の縮図でもある。

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