カラー版 - 新大陸が生んだ食物―トウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシ (中公新書 2316)
- 中央公論新社 (2015年4月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121023162
作品紹介・あらすじ
カレーや肉じゃがなど、日々の献立に欠かせないジャガイモ、季節を感じさせるトウモロコシやカボチャ、激辛のトウガラシや魅惑のチョコレート…。これらはすべて中南米を原産とし、15世紀末以降、世界中に広まった新しい食物である。その「ふるさと」を訪ねると、味も形も色もユニークでバラエティーに富む原産種が栽培され、加工や調理にも工夫が凝らされていた。多彩な食物と人間の関係をカラー写真と文章でたどる。
感想・レビュー・書評
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著者は写真家である.
カラー版とタイトルに入っているだけあって,中南米の植物の写真が,食物としての観点から多数掲載されている.
中南米原産の食物としてはトウガラシが有名であるが,ジャガイモ,トウモロコシもそうだったのか.むかし,授業で聞いたような気もする.
その授業で「栽培植物の原産地には変種が多い」と聞いたような気がするが,今でもそのような説が正しいとされているかどうかはさだかでない.
それでも,この本に載っている,トウモロコシ,ジャガイモ,トウガラシの実の写真はじつに多彩で楽しい.これでもかというぐらいに,形・色・大きさ(写真なので大きさの違いはよくわからないが)が違っている.こんなにも多様なものから,いま私たちが手に入れられるものが選び出されてきたのだろう.品質のそろったものを入手できる幸せを感じるとともに,このように多彩な種類が並べられている市場に行って,いろいろ選んでみたい気もする.人為選択の偉大さを思うとともに,生物多様性を保護することも重要だと,実感することができる.
そのほかにも,最近聞くことの多いキヌアや,ヒョウタン,カボチャ,アボカド,カカオ,パパイヤなどの写真が掲載されている.収穫され販売されている実は見ていても,植物自体は見たことがないということも多いと思う.
アボカドやパパイヤの写真を見るかぎり,植物の色も正確に再現されていそうだし,シャープな写真が多い.植物の同定は塚谷裕一先生.植物好き,食物好きには,写真が多い割には価格も手ごろで,格好の一冊である.ただし,新書であるので一つ一つの写真のサイズが小さいのは我慢すべき点か.現物を見て,写真に満足であるなら,絶対に買いの本である.
2015.08 -
面白かったです。
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南米原産の食物に関する本。
原種や品種改良に関する話を期待していたのですがバリエーションや料理方法の紹介に終わっており、自分としては消化不良でした。
とはいえ、トウモロコシやジャガイモ、トウガラシの種類の多さには驚きました。
自然のなせる技だけでなく、人知によるものも大きいんでしょうね、きっと。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB1848982X -
2015-5-15
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2015年6月新着
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カレーや肉じゃがなど、日々の献立に欠かせないジャガイモ、季節を感じさせるトウモロコシやカボチャ、激辛のトウガラシや魅惑のチョコレート……。これらはすべて中南米を原産とし、15世紀末以降、世界中に広まった新しい食物である。その「ふるさと」を訪ねると、味も形も色もユニークでバラエティーに富む原産種が栽培され、加工や調理にも工夫が凝らされていた。多彩な食物と人間の関係をカラー写真と文章でたどる。