代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)

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著者 : 待鳥聡史
  • 中央公論新社 (2015年11月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023476

代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 近頃政治をめぐって「民意」とか「民主主義」といった言葉を用いた、罵り合いにも似た言論が盛んである。本書はそうした政治の現状をあくまで比較政治的に、選挙制度の選択×行政権の強さから検証したものである。
    比較政治の妙味であるが、「こうすべき」と言われるような政治制度の多くは、既にどこかの時代のどこかの国で実施されている。それは失敗して別の制度に移行している場合もあれば、時々失敗はしつつも現在までそのままという場合もある。そうした政治制度の幾つかを検討して、「では、今の日本の代議制民主主義は言うほど悪いものか。」と読者に働きかける。
    結局、そうした政治制度の帰結のどの点に着目するのかで結局議論は分かれるのであるが、その議論の前提として本書は活躍するであろう。
    ただ、最初の2章(歴史、大まかな比較)のまとめ方が下手である。それがあまりにもったいない。

  • 今年のベスト本候補。民主主義と自由主義を代議制民主主義のもとでせめぎ合い、運営されていっている、という視座で様々な政体を読み解く。関係ないと思っていたあれやこれがこういう統一的な説明ができるのか、という連続。AとBがあって一長一短ですよね、という中級本にありがちな逃げには走らず、どういう場合/目的の時はどういう方が良い、などときちんと触れてある。

  • 11月29日 議会開設記念日

  • ウェストミンスター型と大陸型の理解とかにも勿論

  • 有権者(投票)⇆政治家(政策決定)⇆官僚(政策実施)の委任と責任の連鎖 がポイント。
    小国の例が分かりやすかった。(官僚は時に政策の実施を民間に委任する場合もある。)
    またじっくり読み直したい。

  • イギリスのEU離脱を決めた国民投票の後に知人が勧めていたので気になっていた。米大統領戦がトランプの勝利に終わったのをきっかけにいよいよ選挙というものがよくわからなくなり読んでみた。

    筆者は多数決への疑いから始めて、さまざまな集約ルールやメカニズムについて考察し、それらをどこで、どのように使っていけばよいかを問う。
    さらに筆者は憲法改正の国民投票の充足要件の妥当性や、そもそも行政の裁量で投票という形で国民が意思表示をする機会を与えられない点についても問題を指摘する。
    多数決方式の選挙の問題点をまなび、ボルダルールはじめとする代替手段についてそれを実際に国政選挙に使っている国があることを初めて知った。小学生の頃から慣れ親しんだ多数決よりも公平な方法がありえるなんてこと考えたこともなかったなぁ。

    筆者は特に言及しないが、沖縄の基地問題なんかは「多数決による意思決定」を用いてはいけない例だとおもった。

    常識を疑う機会を与えてもらった。

  • 政治の世界をテレビなどで見ている時に、様々な問題に対する批判や泥仕合を見ることが多いように感じていたのですが。その原因が一体何なのか、政治家が悪いのか、官僚が悪いのか、それとも私たちが勉強不足なのか、わかっていないままに散髪屋の親父と化してしまっていました。それを理解する視点として、代議制民主主義が日本の政治体制であり、その制度の利点や問題点を知ることができたこと、本書を読んで良かったと思いました。世界の政治制度を知ることで、日本だけの問題でもないことを知ることも重要と感じます。
    代議制民主主義は柔軟な制度であり、それゆえバランスをとることが困難ですが、よくも悪くもなる制度であること。その希望について書かれた良書だと思います。

  • 大統領制、議院内閣制、二大政党制。。。政治学の世界に初めて触れた。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:313.7||M
    資料ID:95160067

  • 最近政府に対する批判として時々聞かれる「民主主義的でないという言葉がよくわからず(選挙で選ばれた代表が多数決で決定することがなぜ「民主主義的でない」の?)、かと言って厚い政治学の本を読む気もなく、ちょうど良さそうなタイトルの新書だったので読んでみました。

    ものすごく要約すると、結局のところ、執政制度や選挙制度に一つの正解なんてものがあるわけなく、必要とされていることと、現状の制度のずれが大きくなったら、適宜改革は行っていく必要がある。そのキーワードが「自由主義的素」と「民主主義的要素」のバランスで、極端に寄り過ぎて良いことはない、難しいけどね、というとこでしょうか。

    私は学生時代、政治に興味がなく、この手のことを全然知らなかった(「共和主義」の意味、大統領と首相がいる国ってそれぞれの役割はどうなっているの?、新興国って何で大統領制の国が多いのか?等ふと疑問に思ってもとくに調べはしなかった)ので、単純に勉強になりました。義務教育でこの辺のことをもっとやれば良いのに。

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代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)の作品紹介

有権者が選挙を通じて政治家を選び、政治家が政策決定を行う。これが代議制民主主義の仕組みである。議会の発展、大統領制と議院内閣制の確立、選挙権の拡大を経て定着したこのシステムは、第二次世界大戦後に黄金期を迎えた。しかし、経済成長の鈍化やグローバル化の影響を受け、今や世界各国で機能不全に陥っている。代議制民主主義はもはや過去の政治制度なのか。民意と政治家の緊張関係から、その本質を問い直す。

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