力学入門 - コマから宇宙船の姿勢制御まで (中公新書 2354)
- 中央公論新社 (2015年12月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121023544
感想・レビュー・書評
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平面での力のモーメントって中学生くらいでやった気がするんだけど、いくら二次元とはいえ随分難しいことをしていたのだなというのが一番最初の感想。簡単なところばかりをさらっている感じで、姿勢とは何かに関する説明もあまりなかったように思うけれど、それでも姿勢という概念に関するなんとなくのイメージが持てたような気がするところは、とても良い。
物理ももっと色々理解したい。
170926詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物理学者の視点ではなく、日本のロケット開発に携わっていたエンジニアの視点から書かれている。常に「モノ」の視点があり、理解できるかは別として、何を言わんとしているかのイメージはしやすかった。質点の動きから始まり、質点の回転、振り子を経て剛体の回転に行き着く。本編とも言える剛体の運動はやはり難しかった。質点の並進運動はそれなりに馴染みがあるので特に難しさは感じなかったが、回転運動、剛体の並進運動、そして剛体の回転ともなると非常に難しい。単純に馴染みがないだけでなく、正しく理解し、動きを導こうとすると力学と数学の知識を総動員する必要があるのも難しさに輪をかけている。
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力、質量、加速度といったニュートン的な力学はイメージしやすいが、このほかに、力、慣性モーメント、角加速度といった剛体の回転や姿勢に関する別の力学があり、こちらは、必ずしも直観では理解できず、計算も複雑であるらしい。本書では、これら2つの力学について一般向けに易しく解説されている。ただし、回転の力学は難しく、最後の方は正直言って十分には理解できなかった。それでも、2種類の力学の類似性と相違であるとか、3次元空間における飛行機やロケットの姿勢制御のためにどのような理論が使われているかが少しは分かり、興味深かった。日を置いて再読したり、類書を読んだりして理解を深めたいと思った。