トウガラシの世界史 - 辛くて熱い「食卓革命」 (中公新書 2361)
- 中央公論新社 (2016年2月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121023612
感想・レビュー・書評
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原産地中南米からヨーロッパ、アフリカ、アジアへの伝播、変遷。野生種は小さく、下向き、辛いー身を守る為。栽培種は上向き,色もいろいろ。鳥は辛さを感じない野生種は繁殖ができるのだ。
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2024年1月
国立民族学博物館のミュージアムショップで発見し面白そうだと思ったので購入!
1章、2章は生物学寄りの内容で、3章以降は食文化に焦点を当てた民族学寄りの内容でした。
トウガラシという存在が食文化を大きく変えたというのはすごい 辛い料理、好きだから、日本がトウガラシを食文化として受け入れてくれたことに感謝^_^ -
韓国といえばキムチ?四川と言えば辛い料理?なんて連想してました。歴史から見るとこんなイメージはごく最近の話とわかりました。トウガラシは南米産でコロンブスの大陸発見で世界デビューしたとは意外でした。
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面白かったです。
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サブタイトルは辛くて熱い「食卓革命」というように、唐辛子は世界の料理に新たな「革命」をもたらしたといっても過言ではない。唐辛子はもともと中南米原産だったのが、大航海時代にヨーロッパ人によっていろいろなところに伝わるようになった。
トウガラシ好きのチベット人と書かれているのを見てびっくりした。チベット料理に詳しくないが、それでも辛いものを好んで食べるイメージがなかったので意外だ。いろいろな料理にトウガラシを使っている。
トウガラシを食べることをアメリカのローズンという研究者の説明を引用している。唐辛子を食べるのはジェットコースターに乗るのと同じで、スリルと快楽を味わっているという趣旨のことを述べている。
一言でいえば、怖いもの見たさとやめられない止まらないだな。
トウガラシを手にした人類は、トウガラシの辛さを知ってしまいトウガラシから離れられなくなってしまった。 -
トウガラシは中南米発祥の植物である。しかも欧州に伝わったのはコロンブス以降である。にも関わらず、わずか400年程度でほぼ世界中に広まり、その各所で日々の生活に欠かせない調味料もしくは食材として大きな顔をしている。その謎を開かす本。
なのだけど、伝搬についてまだまだ不明点が多いような、なんだか隔靴掻痒的な読後印象が残る。特に日本での使われ方について、胡椒とトウガラシを混同して呼んでいる時期があるにも関わらず「うどんに胡椒と書いてあるのでこのころはトウガラシを使っていなかったようだ」と書いていたりするのがなんだか根拠薄弱に感じた。面白い本なんだけどなあ。
あとは知らなかったことをトピック的に挙げておく。
・パプリカはハンガリーで作られた。ビタミンCはパプリカに非常に多く(オレンジやレモンの5倍以上)含まれ、単離に成功したのはパプリカからだった。
・中国料理ではトウガラシがあまり使われていない。四川料理の、しかもほんの一部だけ。「トウガラシを食べると病気になる」という偏見があったらしい(欧州でも新大陸の食べ物への偏見は強かったとか)。
・韓国では、秀吉の朝鮮出兵後ぐらいにトウガラシが伝わったらしいので日本から伝わった可能性が高い。一方日本では逆に朝鮮出兵のときに朝鮮からトウガラシが伝わったので「かうらい胡椒(貝原益軒「花譜」)」と呼ぶ、との話もある。どっちだ。