科学という考え方 - アインシュタインの宇宙 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023759

作品紹介・あらすじ

科学とは、自然法則の発見を基礎とする考え方である。ケプラーが天文観測のデータから惑星の運動を解き明かし、ガリレオが力学の端緒を開いて400年。以来、科学の発展を担ってきたニュートン、アインシュタインなどの物理学者たちの苦悩やひらめきを手がかりに、科学的思考とは何かを探る。彼らの足跡、科学法則を支える意味を掘り下げ、人間がいかにして科学という考え方を築き、受け継いできたかを明らかにしていく。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルのテーマでどんな論旨を展開するのか興味を持って読んだ。全編を通じて科学的発見や着想に基づく法則や理論の歴史を辿る解説が中心で、予備知識がある人には冗長だが、こうした流れを通暁することで、科学に対する姿勢や考え方を理解させる狙いがあるようだ。'最終講'という最後の章では認識論に触れ、自然哲学への回帰の方向性も示唆されている。

  • SK6a

  • 298円購入2018-07-05

  • 請求記号 400/Sa 29

  • 高校生レベルの力学から始めて,相対性理論までを,科学者たちの思考を追うことで,概観する本.数式はほとんどないが,ときどき「次の章を読む前にちょっとでいいから,自分で考えてみてください」なんてのが挟まり,なかなか手ごわい.私の力学の力が脆弱だからだろう.

  • 科学とは、自然法則の発見を基礎とする考え方である。
    科学的な思考とは、法則を導いていく過程や、法則が成り立つ範囲を正しく理解することにある。
    ケプラー、ニュートン、ガリレオ、アインシュタインといった物理学者が、どのようにして、新たな法則を法則を導いていったのか、その過程を振り返ることで、科学的な思考について考える。
    結論としては、自然の不思議な現象を説明するために、身を擲って努力し続けることに尽きる。周りの無理解、冷淡さ、妨害、そして自分の怠惰や慢心に打ち克って、科学の探求ができる人は極めて少ない。しかし、その少人数の人に対して敬意を払い、その知性の産物を味わうことは、我々にでもできるのではないか。

  • ざっくり言えば本書は、力学史。だからいちいちの記述に新たな発掘的な内容はない。
    ただし、著者の専門が脳科学と言語学だからか、深い認識論が最終講で語られ、旧来の力学史とは一線を画している。
    つまり、科学という考え方の追求が、カント的な意味で、認識の限界を探ることに通じることを、力学を通して示唆していることが興味深い。

    また、本書の特徴として、
    ・科学者の原典が多く引用されていて、骨太で読み応えがある。
    ・適宜、差し挟まれる問題が、単なる読書から思考モードに切り替えるきっかけとなっており、そこが教育的。
    の2点が挙げられる。

    数式を使ってもらった方が分かりやすい部分(ウエブナー=フェヒナーの法則など)もあったが、概して良書だと思う。

  • 科学とは、自然法則の発見を基礎とする考え方である。ケプラーが天文観測のデータから惑星の運動を解き明かし、ガリレオが力学の端緒を開いて400年。以来、科学の発展を担ってきたニュートン、アインシュタインなどの物理学者たちの苦悩やひらめきを手がかりに、科学的思考とは何かを探る。彼らの足跡、科学法則を支える意味を掘り下げ、人間がいかにして科学という考え方を築き、受け継いできたかを明らかにしていく。

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著者プロフィール

言語脳科学者。

「2023年 『高校生と考える 21世紀の突破口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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