戦艦武蔵 - 忘れられた巨艦の航跡 (中公新書)

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著者 : 一ノ瀬俊也
  • 中央公論新社 (2016年7月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023872

戦艦武蔵 - 忘れられた巨艦の航跡 (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 1944年に完成、46センチの巨砲を備え、日本海軍の切札として期待された戦艦武蔵。しかし、資源不足の日本で武蔵はその巨体を持て余し、活躍することなく沈没。

    武蔵の存在は悲劇なのか、喜劇なのか。本書では武蔵の不幸な運命の原因を探る。

    よく比較されるのが戦艦大和。戦果をあげず沈没した点では共通しているのに、武蔵のストーリーはあまり知られていない。その理由は武蔵の沈没が物語性として陰鬱だったからだ。ゆっくりと沈没したため、爆発した大和に比べて生存者は多かったのだが、その生存者が日本へ送還された者と島に残って補充兵となった者に分かれたことで、生存者同志の一体感が失われた。戦後、生き残った者が武蔵のことを語りにくい雰囲気が生まれてしまったのだ。

    大和と比較される不幸な戦艦武蔵。主人公となった吉村昭の小説でも戦闘中のことが触れられないのは、聞き取り取材ができなかったせいなのだろう。

  • 最後の方で出てくる「真実への逃避」について、深く同意した。実に考えさせる内容であった。

    個人的には、吉村昭の言う「エネルギー」が、戦争突入の理由として一番しっくりきている。しかし、そんなことをいちいち言っていると商売にならないと言うのがあって、真実への逃避がはじまる。昔からある事勿れ主義と同じなので、日本人には馴染みやすい方針なんだと思う。商売物については仕方ない部分もあると思うが、それなりのイデオロギーを発する媒体は残っていて欲しいものだ。

  • 伝単研究から一ノ瀬先生の本は継続して読んでいます。

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    二〇一五年、戦艦武蔵がフィリピン沖海底で発見され、世界の注目を集めた。だが、太平洋戦争中の一九四二年に完成し、四四年のレイテ沖海戦で撃沈された武蔵は、敗戦後、長きにわたり半ば忘れられた存在だった。姉妹艦の大和が一貫して脚光を浴び、戦記や映画、アニメなどで繰り返し描かれたのとは対照的である。両者の差はどこから生まれたのか。建造から沈没までの軌跡を追い、さらには戦後日本の戦争観の変遷をたどる。

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戦艦武蔵 - 忘れられた巨艦の航跡 (中公新書)の作品紹介

二〇一五年、戦艦武蔵がフィリピン沖海底で発見され、世界の注目を集めた。だが、太平洋戦争中の一九四二年に完成し、四四年のレイテ沖海戦で撃沈された武蔵は、敗戦後、長きにわたり半ば忘れられた存在だった。姉妹艦の大和が一貫して脚光を浴び、戦記や映画、アニメなどで繰り返し描かれたのとは対照的である。両者の差はどこから生まれたのか。建造から沈没までの軌跡を追い、さらには戦後日本の戦争観の変遷をたどる。

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