中国の論理 - 歴史から解き明かす (中公新書)

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著者 : 岡本隆司
  • 中央公論新社 (2016年8月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023926

中国の論理 - 歴史から解き明かす (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • ・儒教は個人主義。儒教を軸にしていくと、紀伝体(天子の記録と個人の伝記を中心に編むもの)になるのは自然な流れのように思えるが、それが「歴史」として正しいかは疑問が残る。日本人が思う正しい史実と、中国にとっての「正史」は昔から違うものなのだ。
    中国を統一するものこそが天子、それこそが正統とする中国。ありのままの史実を第一とする日本。ここに差が生まれることになるほどと思った。
    ・貴族たちの支配から科挙制度に変わっても結局士と庶の溝は埋まることはなかった。
    ・その後の時代も「華」「夷」として社会的に分けられていた。
    ・18世紀後半、イギリスとの貿易でも、清国はイギリスを野蛮人(外夷)として扱った。イギリスも清朝の人々を野蛮人とみなしていた。

    後半の内容は結構難しい。この一冊だけで理解できる内容ではない。中国を学ぶ入り口という感じ。

  • 「士」「庶」が隔絶し、上下が乖離した社会構成。体制の正統性を正当化するための歴史学。「華」「夷」の上下関係・優劣意識。中国史を振り返った上で、これらの「中国の論理」は現代にも通じる、と指摘が本書の核心である。現代の中国・中国人の思考や行動様式を単純化しすぎではないかと思う一方で、長い歴史と確立した思想を背景に持つ中国のような国ならば、現代でもその「論理」の上に立っているのは自然であろう、とも思う。

  • まずまず。
    こういう考え方、捉え方もあるのかなと。

  • 単なる嫌中本とは一線を画す労作。中国近代化の過程で伝統的な中国の観念がどのように変容したか、あるいはしなかったか、という点が類書にはない点と思います。中国と付き合う上では必読。

  • 時に横暴にも見える中国の言動。それに隠された根深い儒教の思想、華夷思想、附会の考え方とは

  • 予想外に面白かったな。
    中国という国のようで国でなはい文明を理解するのに、歴史を辿るのは正しい視点だろう。中国の歴史を勉強してきた人には当たり前のことかもしれないが、なるほど感がある。
    なぜ中華思想なんてものが生まれて、社会主義市場経済なんてものが成立するのか。

    日本て、本当に怖いところにあるよ。

  • 非常にわかりやすい。

    中国の立場から歴史をひもといてみれば、現在の中国の有りようがよくわかる。

    西洋的尺度で見ると、中国は巨大なガラパゴスであって、現在でもそれは色濃く残っている。

  • 隣国中国の「論理」を理解するためには、歴史に学ばなければならないが、日本人の中国に対する歴史認識には心許ない部分がある。本書は中国の「論理」を、謎の国・中国の「史学」(儒教と史書という大枠)、社会と政治(士と庶の分別)、世界観と世界秩序(天下と華夷)という視角から定位を試み、そして「近代の到来」、「「革命」の世紀」と直近の歴史を分析する。

    Ⅰ〜Ⅲ章が基礎編、Ⅳ章、Ⅴ章が応用編と言っても良いだろう。コンパクトかつ平易にまとまっていて学ぶところが多い。とくに近代に入って「西洋の衝撃」を受けてからの中国知識人の「附会(こじつけ)」の論理は、康有為 → 梁啓超 → 陳独秀へと明快に整理されており、わかりやすかった。

  • 日本が嫌いなのに、爆買いするといった中国人の思考の「矛盾」の理由を説明するということをうたっているのだが、自分はあまり理解できなかった。のっぺりと儒教を中心にした中国思想史を説明されて「というわけなんです」と言われてもと……。テーマが絞れていなくて、著者がいちばん得意で言いたいことに終始している気がする。

  • 中国人が何を考えているのか、本書は長い歴史から教えてくれる。いかに中国人(主に漢民族)が儒教に従って行動しているのかが分かる。これは王朝が代わっても、現在の中華人民共和国になっても行動の指針は変わっていない。ということは、中国人が持っている中華思想のもとに世界の中心であることを目指している。昨今の東シナ海の人工島や尖閣の問題で中国が一歩も退かないのは大昔から引き継がれている行動指針があるからだろう。これは国が明確な目標を持っているともいえる。一方、日本はどうだろうか。5年後の日本の姿を想像できる人はほとんどいないのではないだろうか。中国は100年先まで見据えた国家の計画を実行に移しているのではないだろうか。ここは中国の優れたところだと思う。隣国を知り、良いところは真似、悪いところは正せばいいのではないかと思う。

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