難民問題 - イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題 (中公新書)

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著者 : 墓田桂
  • 中央公論新社 (2016年9月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023940

難民問題 - イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題 (中公新書)の感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:369.38||H
    資料ID:95161013

  • この書では、難民課題に関して、そもそも難民問題が何か、原因は何か、現状の問題に対する世界の対応がどうなっているかを述べている。
    難民課題は仕方がない問題なのか。世界の中での積極的に受け入れてきた国々も最近では、費用の問題や難民の中にテロリストが混ざり込んでいる問題などから積極的に受け入れられない状況になってきている。

    本当に世界が一つになるのはできないことなのか。
    そんな疑問を考えながら読み進めた。

  • 難易度 5段階の5(大学生レベル)

    難民問題を、それを取り囲む様々な国際関係から総合的に捉えている。日本の難民政策については現実主義の立場から論じており、純粋に人道支援の志を持つ人には納得しにくい部分があるかもしれないが、慎重でも持続的な取り組みが成果を生む場合もある。筆者の論を吟味してほしい。

  • 難民問題に関して冷静な見地からまとめられていて、ヨーロッパの苦悩や慎重な日本から、理想論ではなく現実味を踏まえてどのような策をとるべきか考えている。
    難民認定が政治的で他国の内政を評価するものであること、日本から難民申請する者がいること、理想のもとやり過ぎたボロが出てるヨーロッパ、日本は難民条約からの脱退も含めた現実的な難民政策を講じるべしといった意見は初めて知って勉強になった。

  • とても勉強になりました。読んでよかったです。新書という制約の中でこれ以上のものは望めないと思いました。

  • 難民問題とそれに対応する国際的枠組み、EUの対応、我が国の対応が総花的にまとめられており、難民問題を知るためには一読する価値はある。
    本書の立場は現実主義に立っているので、抜本的解決を!とか難民をもっと受け入れるべきだと考える人にとっては受け入れづらい内容であるとは思う。しかし、現実に難民を受容して国の安寧秩序を脅かすことはなかった例は聞かないので、このような現実主義は理解できる。

  • 墓田先生の「難民問題」読了。うーーーーん、これがいまの日本で結構売れているであろうと思うと辛いです。そうだけど、そうなんだけど、、と、考えること大事と言われれば、そうなんだけど。。国内避難民問題に、恐らくは人道の基本の気持ちからずっと関わってこられた墓田先生がこういう風に書く、書かざるを得なかったのか、というのが悲しかった。タイミング完璧だし。

  • ドイツを中心とする難民を受け入れているEU諸国
    イスラム圏からの難民との宗教的問題
    そこから日本は何を学び、どのように対応していくのか

  • 著者の墓田桂氏は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のインターン、外務省外務事務官等のキャリアもある成蹊大学教授。
    難民問題は今や、国際社会やその受入国となってきた先進各国の国内政治を動かす主要なファクターとして、欧州各国でのポピュリズム政党の大躍進や英国のBREXITの背景のひとつとなっているが、私は基本的には、世界中が内向き・排他的な思想に傾斜していく流れに強く懸念を抱く、いわゆる理想主義的な考え方を持つひとりである。
    一方、著者は、「この本は葛藤の産物である」と語っているように、理想主義と現実主義の双方の視点を踏まえつつも、近年の国際環境の変化を考慮すると、人道主義の限界を冷静に見つめるべきであり、難民支援は夢想主義に陥ることなく、多様な観点で、かつ冷静に議論される必要があるとの慎重論の立場をとっている。
    本書ではまず、「難民とは何か」について、その歴史とUNHCR等の保護制度を振り返ったあと、現在難民の多くを生み出している「揺れ動くイスラム圏」と、その難民の大移動に遭遇して屋台骨が揺らぎつつある「苦悩するEU」の実情を明らかにしている。
    そして、難民の受入れを判断するに当たっては、以下のような点にも留意する必要があると指摘する。
    ◆「ある国の難民申請者を難民と認定する場合、外交にもたらす影響は小さくない。本質的に難民認定は当該国の内政を部外者が評価することである。その点では優れて政治的な行為なのである」
    ◆「国家間の「大きな平和」のために個人の「小さな平和」が犠牲になる側面は否めない。そもそもすべての平和を追求することは難しく、結局のところ、国家がおこなう難民政策は恣意的にならざるをえない」
    ◆「安全とリスクの管理は、国民の命を預かる政治家の責務である。やみくもに積極的な国際協力をおこなえば良いというものではない」
    そして、現代の世界は、1648年のウェストファリア条約によって定着化した「主権国家体制」が崩れ、それ以前の世界が再現している「新しい中世」なのだとし、「主権国家」の体をなさなくなった国の国民は、「難民」として国境を越えた移動をすることにより身を守ろうとしているのであり、難民問題は、そのような世界の枠組みの根本的な変化を踏まえて考えなければならないと結んでいる。
    難民問題については様々な角度からの議論が必要だが、現実的な視座を提供してくれる一冊といえる。
    (2016年10月了)

     

  • ドイツから逃れるユダヤ難民は増えたが、その一方で国際的な支援は鈍った。連盟は資金拠出を拒否し、多くの国がユダヤ難民の受け入れに慎重な姿勢を見せた。杉原ビザの受給者だった政治学者のジョン・G・ストウシンガーはヒトラーを長髪したくなかった加盟国の意図が働いたと指摘している。

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