地球の歴史 中 - 生命の登場 (中公新書 2399)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 167
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023995

感想・レビュー・書評

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  • 第5章 地球と生命の相互作用と共進化(生命の誕生と原核生物;光合成の開始と真核生物;多細胞生物と有性生殖の誕生)
    第6章 地球磁場の形成と全球凍結(外核の対流と磁場の誕生;マントルに注入される海水;雪玉地球(スノーボールアース))
    第7章 生物の爆発的進化(最後の全球凍結とエディアカラ生物群の誕生;カンブリア紀のバージェス動物群;オゾン層の形成と植物の上陸)
    第8章 化石資源の形成と古生代末の大量絶滅(脊椎動物の上陸と「生命維持装置」の獲得;大陸移動と生物の進化;プルームの冬と生物大量絶滅)

    著者:鎌田浩毅(1955-、東京都、地球科学)

  • 宇宙規模の壮大な上巻がとても面白かったのに対して、中巻は地球規模の話になっている。スケールダウンだけど、でもそれなりに面白い。
    地磁気や巨大火山に見られる地学的な歴史と、生物の誕生以降の二酸化炭素濃度の変動やらが相互に影響を与えながら共進化するさまが語られる。
    生物に関する記述はややノリが悪いというか教科書的な記述になっていて退屈なのだけど、地学・地球科学に関する部分は専攻だけあってグルーブ感がある。それは少し残念ともいえるけど、でもこういう学際的な本である以上、多少の濃淡・ムラはしかたないのでしょう。

  • [評価]
    ★★★★★ 星5つ

    [感想]
    生命の誕生と進化、それらに影響を与えた地球環境の変化が書かれていた。
    地球が着々と生命の誕生と進化のための環境を整えているように見えるのが不思議なぐらいでこの本を読むと人類誕生までに気が遠くなる長い年月が掛かっており、奇跡的なことなのだと言うことを改めて実感した。
    一方で地球が長い年月をかけて生み出した資源を人類が極めて短い期間で消費していることが心配になるが自分が生きている間では解決できないだろうと思ってします。

  • 図表豊富、それだけで価値、有難味あり

  • 地球の歴史の中間では、生命が誕生して繁栄し、一方で何度も大量絶滅を繰り返すという凄まじい歴史が語られる。全球凍結したり、ホットプルームが吹きあがって巨大な火山爆発があったりしたが、生命はしぶとく生き残った、偉い!

  • 中巻は、生命の誕生と進化が中心で、先カンブリア紀から古生代までが扱われる。その中では、地磁気の発生によって、生命にとって有害な太陽風などの高エネルギー粒子の地表への到達が防がれるようになったといった地学的な要素も絡めて記述されるので、目先が変わったり、地球と生命の共進化という新鮮な考え方が示され、飽きることがない。スノーボールアースと呼ばれる全地球凍結の時代や様々な要因による大量絶滅があっても生命がしぶとく生き延びたことなども記述される。地球環境は、ネガティブフィードバックが働いて恒常性が保たれる場合と、ポジティブフィードバックにより変化が亢進する場合があり、一見強固なようで、実は脆弱なものという印象を受けた。

  • 厚い大気の層と穏やかな海を持つ地球。中巻では生命の誕生という地球史最大の謎に迫る。海で生まれた小さな生命は、光合成、呼吸、多細胞化、有性生殖といったさまざまな仕組みを獲得し、ついには重力や乾燥した大気をも克服して陸上に進出する。一方、磁場の形成や地球全体が凍結した氷河時代、オゾン層の形成など、地球環境も変化を重ねてきた。「生命の惑星」地球と生物が共進化するダイナミズムを追う。

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著者プロフィール

鎌田 浩毅(かまた・ひろき)
1955年東京生まれ。筑波大学附属駒場中・高等学校卒業。東京大学理学部地学科卒業。通産省、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、現在京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授・同名誉教授。専門は火山学、地球科学、科学教育。「京大人気No.1教授」の「科学の伝道師」。著書は『新版 一生モノの勉強法』『座右の古典』(ちくま文庫)、『やりなおし高校地学』(ちくま新書)、『地学のツボ』(ちくまプリマー新書)など。

「2021年 『100年無敵の勉強法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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